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「逆転無罪」35歳男性が記者会見「僕は無実です いわれなき罪を着せられ、裁判の当事者となった」判決で目元押さえて涙ぐむ 2歳女児への傷害致死罪など問われる

MBSニュース / 2024年11月28日 15時15分

「逆転無罪」35歳男性が記者会見「僕は無実です いわれなき罪を着せられ、裁判の当事者となった」判決で目元押さえて涙ぐむ 2歳女児への傷害致死罪など問われる

2審判決は逆転の『全面無罪』。逮捕・起訴され、傷害致死などの罪に問われていた35歳の男性が、弁護士らとともに記者会見を行っています。

男性は、「判決主文は無罪だが、ぼくは無実です。」と述べ、「独房で過ごした5年半、くじけずに戦い続けてよかったと実感しています」と支援者や弁護士らに感謝の言葉を述べました。

今西貴大被告(35)は7年前、当時の自宅で養子の希愛ちゃん(当時2)の頭に何らかの暴行を加え、死亡させたなどとして逮捕・起訴されました。

裁判では希愛ちゃんの心肺停止が「外因」か「内因」かという、医学的な論争が展開されました。

検察側は、強い外力(暴行)によって、呼吸機能をつかさどる脳幹が損傷し、心肺停止に至ったとする「外因」説を展開しました。

一方で弁護側は、まず重い心筋炎によって心肺停止が起き、低酸素状態になった→低酸素状態によって脆くなっていた血管に、搬送先での心拍再開によって再び一気に血液が流れた→血管が破れ出血が生じた(再灌流障害)という「内因」説を主張しました。

頭蓋内の出血より、心肺停止のほうが先だったという主張です。

今西被告は一貫して無実を訴え、弁護側も、病気によって心肺停止や頭がい骨内部の出血が起きた可能性を主張しましたが、1審の大阪地裁は「心肺停止の原因は頭部の外傷による脳の損傷で、被告が強い外力を加えたとしか考えられない」として、懲役12年の有罪判決を言い渡し、今西被告側が控訴していました。

そして11月28日、大阪高裁は、今西被告に全面無罪判決を言い渡しました。

大阪高裁は判決で「原判決は、医師の証言などや証明力について十分な検討を行ったものとは言えない」「頭部に外力が加わったことを推認させる事実認定は困難」などとして、傷害致死や、強制わいせつ傷害なども含めて全面無罪を言い渡しました。

無罪を言い渡された際、ハンカチで目元をおさえ涙ぐんだ今西被告。

裁判所の前に集まった支援者からは、逆転無罪の旗が出されると歓声があがり、中には涙する人の姿もありました。

会見した弁護人は、「本来、無罪推定の被告人を5年半にわたって拘束するのは望ましくない。人質司法の問題、柔軟に身体拘束からの解放を考えるべき」と述べました。

判決を受けて、大阪高検は「判決内容を精査した上で適切に対応したい」とコメントしています。

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