「被告は謝罪することもなく…私は本当に許せない」放課後デイ利用の中学生が川で溺れて死亡 管理責任者の男に執行猶予付き有罪判決

　放課後等デイサービスの送迎中に中学生が川で溺れて死亡した事故。管理責任者の男に執行猶予付きの有罪判決です。

　判決によりますと、宇津雅美被告はおととし１２月、大阪府吹田市の放課後等デイサービス「アルプスの森」の送迎について安全管理を怠ったため、自閉症で水に強い執着があった清水悠生さん（当時１３）が送迎車から降りたあと川に飛び込み、溺死することを防げませんでした。被告側は、送迎を職員２人で行うと両親に説明していましたが、実際は職員１人での送迎が常態化していました。

　判決で大阪地裁は「障がいを有する子どもを預かる者として危機意識に欠けた対応をしていたと言わざるをえない」と指摘した一方、「施設が閉鎖され失職するなど社会的制裁は受けている」として、宇津被告に懲役１年１０か月・執行猶予４年を言い渡しました。

　（悠生さんの母親　清水亜佳里さん）「（被告は）向き合うこともなく、謝罪することもなく（きょうまで）きていることに、私は本当に許せないですし、これは本当に執行猶予付きではなくて実刑判決が出てほしかったと思っています。もう二度とこのような事故が起こらないように私は祈っています」