昨夏の『巨大地震注意』受け…観光地の旅館は避難経路を示したマップ用意 南海トラフ地震臨時情報 沿岸地域は地震への備えを意識「準備をしておかないと」

　１月１３日夜、宮崎県の日向灘で発生した最大震度５弱の地震。地震の規模を示すマグニチュードは速報値で６．９と出されました。

　ＪＲ宮崎駅の利用者からは「あせりました」「また急にきたからびっくりしました」という声が。

　宮崎市内では駅の窓口のガラスが割れ、破片が散乱。スーパーでは調味料などの商品が床に散乱し、落下したビンが割れ、赤ワインが飛び散りました。また、地震の影響で宮崎港などで２０ｃｍの津波を観測しました。

　今回の地震を受け、気象庁は午後９時５５分に南海トラフ地震臨時情報（調査中）を発表し、南海トラフ巨大地震との関連について調査を開始。その結果、より精度の高い地震の規模示すモーメントマグニチュードは６．７で、「巨大地震が起きる可能性が平常時より高まっていると考えられる現象ではない」として、約２時間後「調査終了」を発表しました。

　一夜明け、１４日、和歌山県白浜町では、いつも通りの日常が広がっていました。

　（土産物店）「ちょっと気にはなりましたけど、（巨大地震注意が）発表されなかったので安心しました」

　去年、臨時情報が出た時には「巨大地震注意」の発表もあり、宿泊キャンセルが相次いだという温泉旅館。今回は…

　（紀州・白浜温泉 むさし　女将・沼田弘美さん）「お客様も慌てておられるような雰囲気もございませんでしたので、平常通りの対応をしました。（Ｑ南海トラフ地震への対策は？）（前回夏に発表された際には）どこに逃げたらいいのかなど、まったくわからない人が多かったので、私どもで作成した避難経路が載ったマップを用意しました」

　一方、徳島県では１３日夜、「災害対策連絡本部」を設置し情報収集に当たりましたが、すでに解散されました。

　（徳島県　後藤田正純知事）「今回、臨時情報（巨大地震注意）は出ていないとはいえ、防災意識をより高めていただく」

　徳島県民は…

　「『準備をしておかないとな』っていうのを結構強く感じるようになったかな」
　「地震で来るやら、隣から火事でくるやら、何でくるやらわからないから、準備しておくものも違うでしょ。だからそれが難しい」