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木に包まれた山小屋風の家!小学校の隣でも手に入れた静けさの秘密は「防音を極めた」窓ガラス【家の数だけある家族のカタチ 住人十色】

MBSニュース / 2024年1月18日 11時43分

 小学校の隣という立地ながら、驚くほどの静けさも手に入れた、山好き夫妻の山小屋のような家がある。

 住人(アルジ)は15歳差の夫妻で、幼い子どもがいる。社会人の登山サークルで出会った2人は、昨年5月、山小屋をイメージした新居を建てた。
 ベビーカーごと入ることができる奥行き4.5メートルもある細長い玄関土間を抜けると、現れたのは天井高なんと5.8メートル、広さは21.5帖もある開放的なリビングダイニングキッチン。高さも広さもあるのに柱が全くないその秘密は、アルファベットのAの形をした天井だ。これは梁を山形に組み合わせて屋根を支える「合掌」という構造。ここにさらに支え合う梁の間にもう1本木を足すことで強度が増し、大きな柱がいらない大空間が実現できた。

 大きな開口部からは自然光を存分に取り込めるが、ここにもある秘密が。実はこの家は小学校の校庭に面して建っているのだが、窓を閉めておくと室内はまるで山小屋の中にいるような静けさに。これは「防音を極めた」ともいわれる特別な窓ガラスのおかげだそうで、家でも一番お金をかけたところだという。

 2018年に登山サークルで出会った住人(アルジ)夫妻。月に2回は全国の山を訪れ、登山やキャンプを楽しんでいた。結婚後は団地住まいだったが、子どもの誕生を見越して家を建てることに。住みたい家のイメージは、2人で訪れた各地の山小屋だった。

 夫の実家の近くで土地を探していたところ、見つけたのが小学校の隣。他に大きな建物が建たないというのがメリットではあったものの、小学校の隣は山の静けさとは対照的に音の心配がつきもの。そこで見つけたのが、「ソノグラス」という防音ガラス。2枚のガラスで特殊な防音膜を挟み込んだ遮音性に優れた合わせガラスで、まだ1歳にならない子どもも音を気にせず寝られるほどだという。また、在宅ワークが多い夫にとっても、この防音窓は強い味方になっている。

 窓の外には、幅8.2メートルもある広々としたコンクリート製の縁側がある。子どもが生まれ、なかなか山へ行けなくなったため、この広い縁側にキャンプで使う椅子やテーブルを広げてお茶をするのが今の癒しなのだそう。

 キッチンも、山小屋気分を味わいたいと木をふんだんに使っている。シンクのあるカウンターは珍しい正方形。キッチンメーカーの既製品ではなく、大工さんに作ってもらうことで思い通りの形にでき、さらにコストが大幅に抑えられた。こまごました物の収納もこのカウンターに集中させている。
 山小屋の雰囲気を崩したくないため、冷蔵庫はキッチンの隣に設けたパントリーに収納。このパントリーには食材のほか、洗濯機や衣類なども置いている。趣味の登山で、リュックの中に衣食住の必要な物を詰め込み、テントという限られたスペースで過ごすことに慣れている夫妻。そこで、家のパントリーも登山リュックの中身のように、衣類も食料も一緒にまとめているのだという。すべてが1か所にあるため、使い勝手は抜群だという。

 浴室は、天井と壁にヒノキを使っている。ここも山小屋の木に囲まれた風呂をイメージした。ただ、ヒノキは湿気が大敵。カビないよう、毎晩スクイージーで水滴を丁寧に取り、扇風機を回して換気するのが夫の日課になっている。

 大空間の山小屋をイメージしたため、今は家に個室がない。天井も高いので音が響きやすく、どこにいても家族の気配を感じられるメリットがある一方で、夜8時以降は子どもが寝るため物音が立てられず、夫妻の消灯も8時に。妻は「これもまた山小屋っぽいんですけど」と笑う。

 山小屋のような家の住み心地について、「自然の雰囲気を感じながら落ち着ける」「育児の合間に心が休まる」と満足する夫妻。そんな家で育つ子どもには、「普通のおうちとは違う分、感性豊かに育ってくれたらいいし、それこそ山好きになってくれたら嬉しい」と願っている。

 登山が趣味の住人(アルジ)が、大好きな山小屋の雰囲気をとことん追求した家は、山にいるかのように家族を包み込む家になった。(MBS「住人十色」2024年1月27日放送より TVerでも放送後1週間配信中)

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