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子育ても老後も安心!白く光る"布壁"が照らすセンターリビングの家【家の数だけある家族のカタチ 住人十色】

MBSニュース / 2024年2月19日 12時41分

 白く光る“謎の壁”が、リビングを囲う家がある。

 住人(アルジ)は、3人の子どもがいる5人家族。2年前に家を建てた。家を外から見ると、1階は小さな窓しかなく閉じた印象。一方、屋根にちょこんと乗ったような形の小さな2階にはガラス窓の大きな開口部があるが、なぜか窓の中はすぐ壁になっている。

 家の中に入ると、外観の閉じた印象から一転、開放的で明るいメインスペースが広がる。その明るさの元が、何とも不思議な“光る壁”。じつは壁は二重になっていて間は空洞。外側の壁は吹き抜けになっていて、2階部分の大きな窓から光が降り注いでいる。そのため、壁全体が光っているように見えるのだが…。
 この光る壁の正体はなんと「布」。白いカーテン生地の壁がリビングを囲む形で設置されている。住人(アルジ)によると、これは「行燈(あんどん)のような形」なのだという。行燈とはむかしの照明道具で、光源を和紙で囲むことにより、柔らかい光で周囲を照らすことができるというもの。この家では布の壁が和紙の役割を果たし、二階からの光を乱反射させることで室内の広い範囲に明るさを届けているのだ。住人(アルジ)はこの壁のことを「布壁」と呼んでいるという。

  賃貸で暮らしていた住人(アルジ)一家は、下の子どもが小学校に上がる前にマイホームを計画。夫の希望は明るい家。だが見つけた土地は階段状に住宅が並ぶ斜面地で、南側が高くなっているため、光を採り込む南側に開口部を設けると、向かいの家から見下ろされ家の中が丸見えになってしまう…。そこで、2階の窓の内側に目隠しの壁を入れて、南側からの視線をカット。そして閉じながらも光と風を採り込むための秘策が「布壁」だったのだ。光を通す壁により、想像以上に部屋が明るくなったという。加えて、妻の希望で家族が集うリビングを家の中心に置いた。そしてセンターリビングを光る布壁で囲んで周囲に各部屋を配置することで、“行燈の光”を隅々まで届けている。

 布壁は、暗くなりがちな家の中心部を照らすだけではなく、リビングと各部屋を緩く仕切る役割も。さらにリビングを真ん中に置くことで廊下が不要になった。しかも各部屋への移動がスムーズにできるので、老後も安心だという。

 リビングからわずか5歩のところにあるのは、カウンターテーブルを設置した3人の子どものスタディースペース。このスペースも老後を見据えているそうで、将来的に子どもが巣立ったら夫妻のワークスペースとして使おうと考えている。

 ちょこんと乗った形の小さな2階部分は、家の明かり採りを兼ねた子どもたちの寝室。大開口から明るい朝日が入ってくるので、子どもたちは目覚まし時計なしで起きているとか。

 布壁の行燈に囲まれたセンターリビングの家には、子育て、さらには老後にも役立つ様々なメリットがあった。夫は、「歳を取った親を見ていると2階に上がる作業がかなり大変みたいなので、できればやっぱり1階で、自分が歳を取ってからも長く過ごせる家がいいなと思ってこういう空間にしてもらいました」と住まいに込めた想いを明かす。

 明るくも柔らかい布壁の光は、きっと未来の暮らしも照らし続けていくだろう。(MBS「住人十色」2024年2月24日放送より TVerでも放送後1週間配信中)

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