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寒さに負けない!都会から豪雪地帯に移住した夫妻、購入価格なんと100万円の古家を『あったかハウス』にリノベーション【家の数だけある家族のカタチ 住人十色】

MBSニュース / 2024年2月27日 16時41分

 舞台は長野県。寒さが苦手なのに豪雪地帯に移住した、という夫妻が手に入れた、冬でも薄着で走り回れる家がある。

 住人(アルジ)は、幼い子どもがいる3人家族。3年前、長野県の雪深い町に移住し、築60年の古家をリノベーションした。購入価格はなんと100万円だったという。
 実は夫は「寒いのがめちゃくちゃ苦手」。雪も冬も大嫌いだった、という。「まさかこんなところに移住するとは思ってなかった」と明かすが、なぜ豪雪地帯で暮らすことになったのか?

 関西出身で、高校の同級生だった住人(アルジ)夫妻は、2017年に結婚。妻は映像関係、夫は音楽関係の仕事に就き、賃貸マンションで暮らしていた。そんな都会的な生活をおくっていたある日、妻を驚愕させる出来事が。仕事で長野に行った夫が長野の自然に魅了され、勝手に100万円の古家を買って帰ってきたというのだ。夫は当初、自宅と長野の二拠点生活も視野に入れていたが、妻には別々に住むという考えはなく移住を決断。2人ともリモートでできる仕事だったため、住んでいたマンションを引き払い、雪国で共に暮らすことにしたのだった。

 100万円で買った古家は傷みも激しかったため、夫は当初、独学のDIYで改修を始めた。しかしちょうどそんな頃に妻の妊娠がわかり、出産までの日数を逆算すると、DIYで作業を進めていたら妻と子どもが寒い思いをしてしまうことに! そこで、リノベーションはプロに任せることにしたという。
 そんな住人(アルジ)がリノベーションの中で一番力を入れたのが、寒さ対策。まず、玄関には風除室を新設した。風除室とは玄関ドア外側の小部屋のことで、外部からの冷気の侵入を抑える雪国には欠かせないもの。これがないとドアが凍ってしまうのだという。
 玄関スペースを入ると、その先は広々とした20帖のリビング。元々は3部屋に仕切られていた和室の壁や廊下を取り払い、ひとつの大空間にした。パイン材とアカシアの木をふんだんに使って温かみのある雰囲気に仕上げた。

 ときにはマイナス17度にもなる地域。そのため、リビングの大きな窓は樹脂サッシとペアガラスに変更。樹脂サッシはアルミに比べて断熱性が2.6倍もあるため、家の中は子どもが薄着で走り回れるほどの暖かさが保たれている。

 キッチンは昭和な台所をリノベーション。妻が好きな映画に登場する憧れのキッチンを真似て、天板は白いタイルにした。オープン収納で、扉や引き出しをつけなかったのでコストダウンにも成功。また極寒地対策として、全ての水道管に凍結防止ヒーターをつけている。

 2階にあった2つの和室は広々とした寝室に改修した。その奥は夫の仕事部屋。夫は「トラックメーカー」という主にヒップホップの楽曲を作る作曲家で、有名ラッパーへの楽曲提供やCMソングを手がけている。そのため仕事部屋には壁をもう1枚追加し、寒さ対策に加え、防音対策も強化した。

 家でそれぞれ制作活動をしている夫妻は、時間を見つけては車ですぐの場所にある野尻湖に行って気分転換したり、寒さ嫌いだったのにスノーボードを始めたりと、充実のオフを過ごしている。そうした新しい時間が仕事にも良い影響を与えているようで、妻は以前よりも仕事がはかどるように。夫も「『優しい曲が増えたな』って言われるようになった」とか。

 移住したことで、田舎ならではの新たな人付き合いも生まれた。さらに住人(アルジ)の影響を受け、友人たちも続々と同じ町に移住してきているという。妻は、「始まりは唐突だったにせよ、今ではすごくいい経験をたくさんさせてもらっていると思っているので、ほんとに移住してきてよかったです」と語る。

 きっかけは唐突でも、雪国への移住で人生が豊かに。極寒地の温かいコミュニティは始まったばかりだ。(MBS「住人十色」2024年3月2日放送より TVerでも放送後1週間配信中)

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