【バレー】サントリーサンバーズ Vリーグ優勝報告 勇退表明の山村監督「最高の充実したシーズンだった」 鬼木選手「このチームに入ってよかった、サンバーズだからこそ成長できた」
MBSニュース / 2024年4月26日 10時55分
3月31日に1万人近く(9544人)の観衆を集めて行われた、2023―24シーズンのVリーグ男子ファイナルステージファイナル(決勝)。パナソニックパンサーズとの激戦を制して、2シーズンぶり10度目のVリーグチャンピオンに輝いたサントリーサンバーズが4月23日(火)、練習拠点のある地元箕面市に優勝報告を行いました。
優勝報告に訪れたのは、監督に就任してから4シーズンで、チームを3度目の優勝に導いた山村宏太監督をはじめ、キャプテンを務めた大宅真樹選手、チームの攻守の要・藤中謙也選手、新人ながら主力として活躍、先日、日本代表にも追加登録で選出された鬼木錬選手の3選手。それぞれ、優勝への思い、支えてくれる人への感謝、今後の戦いに向けての抱負と思いを語りました。
山村監督が口にしたのは、応援してくれた地元の方々や周囲への感謝とともに選手へのゆるぎない信頼。「地元に優勝報告ができてとてもうれしい。支えてくれたスタッフ、戦い抜いてくれた選手たちに感謝したい。長いシーズンいいときも悪いときもある中で、楽しくバレーができたのがサンバーズだった。(ファイナルでは)スタッフが考えたゲームプランを選手たちが実行して、かつ楽しんでやってくれたことが勝利につながった。サンバーズにとっては、最高の充実したシーズンだった」と話すと、「(サンバーズでは)指導者として最高の経験をさせてもらっている。選手だけでなく、自分自身にも、(指導者として)成長を感じることができている。選手を尊重し個性を生かしながら、チーム力を高めていく。新しい時代に必要だと思って、やり続けてきたことが結果いい方向に向かってよかった。これからの新しい時代、特に下の世代、大学生、高校生に対して、指導者も変わっていかなければいけない時期だと思う。それを今の僕の将来の夢だと捉えている」と、指導者としての信念と今後の自分について心境を吐露しました。
続いて、インタビューに答えた藤中選手は「優勝するのと、2位では全然違う。周囲の方々の反応をみてより実感できた。いい報告ができてよかった」と、昨シーズンは、ファイナルに進出しながらも、ウルフドッグス名古屋に敗れて悔しい2位。その悔しさが、今シーズン戦い続ける上での原動力となったと話した後、10月から始まる新リーグ、SVリーグにむけては、「SVリーグについては、外国人枠も増えて間違いなくリーグのレベルは上がる。ただ選手としては、(チーム内の)競争が激しくなって大変という以上に、レベルの高い環境で戦えるワクワクする気持ちが強い」と、選手として新たなステージに臨む胸の内を打ち明けてくれました。
鬼木選手は、学生時代を通じても、初めての日本一。「やっぱりいいものだと痛感しました。自分以上に周りの人が喜んでいるのをみて、とてもいい気持になりました」とうれしさを爆発させた後、「途中で出場機会がなくなる苦しい経験もしましたが、そこでコーチが一緒になって、ずっと自分の課題(ブロックの面)を指導していただいた。毎日続けたことが成長につながったと思う。このチームに入って、本当によかったです」とサンバーズだからこそ成長できたと話すと、日本代表選出については、「(黒鷲旗バレー終了後の)オフの予定を考えていた時に連絡がきたので、びっくりしました。選ばれたからには、自分のよさをアピールしていきたい。これから成長していって、次のオリンピックを狙えたらいいと思っています」と偽らざる心境を口にしました。
最後に、この日が29歳の誕生日だった大宅選手は、「長く、大変なシーズンだった。ただ、厳しい中でも本当にバレーを楽しんでいる自分がいた。何のためにバレーボールを始めたのか、続けているのかを自分自身が理解してきたからこそ思いっきり楽しめている。バレーボールをやっていてよかった。個人的には、昨シーズン代表に選ばれなかった悔しさが、自信のモチベーションとなっていた。今年も、(代表では)難しい立場だが、自分が求められている場所で、輝きたいと思っている」と話すと、代表に初めて参加する鬼木選手にアドバイスするとしたらの質問には、「代表の関しては、自分のことで精一杯なので」としながらも、「サンバーズでは、チームや会社のみんなが守ってくれるが、代表は、チームとして戦う集団ではあるものの、選手個人でみると、いつ居場所がなくなるかわからない厳しいところ。僕自身は、身をもって経験している。ひとりで勝ち抜いていかなければいけない世界」と後輩への気遣いを見せながらも、プロフェッショナルとしてのプライドと、代表への熱い思いをのぞかせていました。
サントリーサンバーズは、この後、ゴールデンウイーク(5月1日~6日)に行われる黒鷲旗全日本バレーボール大会に出場。優勝候補の筆頭として大会に臨みます。
「自分たちにとっては、更なる成長につながる大会。うちは、ターゲットにされる立場だが、6連戦の中で、普段出場機会の少ないメンバーがいかにコート中で仕事をしていくか、そこがポイントになると思う。そこを踏まえて優勝を狙いたい」と話した山村監督。優勝報告から2日後、4月25日(木)に、この黒鷲旗全日本バレーボール大会を最後にサントリーサンバーズの監督を勇退することが、正式に発表されました。
優勝報告の際、これからの新しい世代、下の世代に対しては指導者も変わっていかなければならないという信念を示した山村監督。決断にいたった気持ちを「監督としても人としても未熟者ですが、周囲のサポートのおかげでここまでやってこられたと思います。自分自身まだまだ成長しなければならないという思いがあり、勝手ではありますが今回の決断をしました。今後に関しては決まっていない状況ですが、更なる成長を遂げどんな形であれ、バレー界を盛り上げていければと思っています」と明らかにした上で、「サンバーズのことが心から好きですし、今後も一番強いチームであり続けるために、皆が成長し続けなければならないと思います」とサンバーズに対する深い愛情とチームへのエールを送りました。
山村監督の勇退に花を添えることができるのかどうか、最後のVリーグ王者として臨む第72回黒鷲旗全日本男女バレーボール選抜大会は、5月1日(水)、大阪市のAsueアリーナで開幕します。
【黒鷲旗バレー 日程 サントリーサンバーズ対戦カード(グループリーグ)】
5月1日(水) 開会式・グループ戦(サントリー 対 駿台学園高校)
5月2日(木) グループ戦(サントリー 対 順天堂大学)
5月3日(金・祝) グループ戦(サントリー 対 北海道イエロースターズ)
5月4日(土・祝) 準々決勝(グループ戦2位以上で準々決勝進出)
5月5日(日・祝) 準決勝
5月6日(月・振) 決勝
(MBSスポーツ解説委員 宮前 徳弘)
この記事に関連するニュース
-
バレー男子日本代表、決戦の地・パリに到着 ! 石川祐希主将「勝ち取ってメダルを持って帰りたい」【パリ五輪】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年7月23日 19時29分
-
バレーボール元日本代表・宮下遥が自身の引退試合を振り返る「【ありがとう宮下遥】第72回黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会」7月21日(日) 午後3時30分から放送
PR TIMES / 2024年7月20日 19時40分
-
バレー元日本代表・宮下遥さん「ぜひ見て」引退試合の勇姿&近況報告 15歳でのデビュー戦も
ORICON NEWS / 2024年7月20日 10時39分
-
プロバレーボール選手・髙橋藍「パリに向けて準備をしてきて、やれることはやってきた」
ananweb / 2024年7月14日 19時0分
-
古賀紗理那、五輪後に引退へ NECレッドロケッツ川崎が発表&感謝「今後の彼女の新たな挑戦を応援」【全文】
ORICON NEWS / 2024年7月9日 16時11分
ランキング
-
1篠原信一が「銀」に泣いたシドニー五輪「世紀の誤審」から24年 柔道界の鉄人が指摘する「国際試合ならでは」の事情
NEWSポストセブン / 2024年7月23日 11時15分
-
2《性的暴行で逮捕》佐野海舟容疑者、オンラインサロン上に“新規メッセージ”でファンが騒然「僕はひたすら待ち続けます」
NEWSポストセブン / 2024年7月23日 11時15分
-
3球宴会場が騒然…真っ赤なド派手衣装が「1人だけやべえ」 超奇抜ファッションにSNS衝撃
Full-Count / 2024年7月23日 17時16分
-
4トロント地元紙 菊池雄星はトレード濃厚と報道「来週以降もブルージェイズで投球する可能性はゼロに近い」
スポニチアネックス / 2024年7月23日 10時10分
-
5サッカー女性審判、日本人最多3度目のオリンピックへ…初舞台の悔しさ胸に「正確なジャッジ」
読売新聞 / 2024年7月23日 15時5分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)