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【阪神】佐藤輝明選手の2軍降格は「すごくいいタイミングで決断されたと思う」 近本光司選手の3番起用をどう見る?前監督の矢野燿大氏が解説

MBSニュース / 2024年5月21日 10時53分

 セ・リーグ首位をキープしている阪神タイガース。先週の中日ドラゴンズ・東京ヤクルトスワローズの試合で活躍した選手や2軍降格となった佐藤輝明選手について、5月20日、前監督の矢野燿大さんが解説しました。

今季安定の才木投手 両リーグ単独トップの5勝目

 ―――5月17日(金)~19日(日)の東京ヤクルトスワローズとの3連戦は2勝1敗で勝ち越し、首位キープの阪神。19日は雨の中、7対2で勝ちました。先発した“日曜日の男”才木浩人投手は6回を投げて被安打5の2失点で、両リーグ単独トップとなる5勝目です。才木投手は今シーズン特に安定していますね?

 「安定していますね。しかも雨で足元が悪い中でこうやってしっかり投げてくれる。日曜日なのでピッチャーをつぎ込めるんですけど、才木は結構長いイニングもいってくれる。そして変化球ですね。本当にスライダーが良くなっているんですよ。フォークもめちゃくちゃ良くなっています」

 ―――19日の試合では、2点リードの8回ノーアウト満塁の場面で木浪聖也選手が2点タイムリーヒット。木浪選手は満塁では5打数3安打4打点と、チャンスに強いですね?

 「最近上がってきましたね。ちょっと苦しい時期があったんですけど、だいぶ良くなってきたので、ここからまた楽しみです」

石井投手は「もともとストレートが良いが、今はカーブでもフォークでも空振りが取れる」

 ―――そして、矢野さんが『ここがすごい』としたポイントが、18日の試合で7回に登板しヤクルトのクリーンアップを完全に封じ込めた石井大智投手のピッチングということですね?

 「もともとストレートは良くて、7回に石井がいるっていうことで本当に安定している。岡田監督が思い切っていけるっていうところが石井大智の成長にありますね」

 ―――バッターからすると、角度がついているように見えて打ちにくいということですが、身長は175cmでそんなに高くないですよね?

 「体は小さいですけど“上からたたける”ので。なでるように投げないので、体は小さいですけど角度がある。もともとストレートが良かったんですけど、今はカーブでも空振りが取れる。そしてフォークでも空振りが取れる。シンカーも投げるんですよ。空振りが取れるボールがめちゃくちゃ増えているので、アウトのほとんどが三振なんですよ。それぐらい空振りが取れるピッチャーが7回にいてくれる。石井大智、ぜひ覚えておいてください」

4番に入った原口選手は「1球に対する執念・集中力がさらに上がってきた」

 ―――ヤクルトとの3連戦の前、16日(木)の中日ドラゴンズとの試合は、3月の開幕戦と比べて打順が大幅に変わっていました。しかし、打線がつながり9得点で勝利。不振の大山悠輔選手に代わって原口文仁選手が4番に入り、1号3ランを放つなど4打点の大活躍でした。

 「もちろん開幕戦のオーダーが理想なんですけど、前日(15日)の試合に勝ってるんですよね。勝ってるからこそ思い切ったことができたっていうのは岡田さんの中でもあったかなと思うんですけど、この試合でも勝つんです。選手層の厚さの面でもタイガースは強いですし、やっぱり原口ですよね。4番に原口が入っても違和感なくしっかりこういう活躍をしてくれるっていうのは選手層の厚さ。監督も心強いなっていうのはありますよね」

 ―――改めて、原口選手の『ここがすごい』というポイントはどこですか?

 「普段からの取り組み方。原口はチーム内でなんて呼ばれてるか知ってますか?『先生』って言われているんです。取り組み方とか、全部見本になるっていう。普段からの取り組み方はみんなめちゃめちゃ評価していて、『原口やっぱりすごいよね』って。原口は大腸がんという病気を経験し、復帰して、1球に対する執念・集中力とかがさらに上がってきて、もっとすごくなったんですよ。だからこういう勝負強さっていうのは原口の強みかなと思います」

 ―――翌日17日のヤクルト戦では4番を大山選手に戻しましたね。

 「(岡田監督は大山選手を)信頼しているんですよ。でもそれをまっすぐ言うんじゃなくて、ちょっと変化球的に、休みじゃないよっていうような危機感もちょっと与えながら、でも本質というか根本で“お前のことを信頼してるからな”っていうのが、岡田さんのメッセージだったんじゃないかなと僕は思います」

3番で起用される近本選手 18日まで3試合ノーヒットだったが…

 ―――打順という点でみますと、昨シーズンはほとんど固定でした。

 「そういう1年ってなかなかない。調子が落ちたりけがしたりで、なかなか固定して打線は組めない。固定は理想なんです。そういうシーズンを送れないっていうのが今年ちょっと出ていますよね」

 ―――去年は1番を打つことが多かった近本光司選手は3番に入ることが多くなりますが、3番で出場した計7試合の打率は1割台。このうち16日~18日の3試合は無安打となっていましたが、19日は1番に戻り、タイムリーヒットを放ちました。

 「僕も3番で近本を使っているんですけど、岡田さん的に、(近本選手は)好不調の波がどっちかというと少ないから近本の前にランナーを置きたいよねっていうところでたぶん3番だったんですよ。でも本来はやっぱり1番に戻したいと。ヒットが出てないっていうところで、気分転換でもう1回(1番に)戻そうっていう形になったんじゃないかなと思います」

 ―――今シーズンは3番に入った選手たちが苦労しているようにも見えますが?

 「大山の調子もちょっと上がってないじゃないですか。去年は3番が打たなくても4番の大山が返してくれるので、3番が(調子悪くても)浮き彫りにならない。でも今、3番4番がちょっと調子悪い中で3番が目立ってしまっているかなっていうのは、去年と比べて大山の状態がっていうのはあると思います」

「佐藤輝の魅力はむちゃくちゃあるが、“先行投資”の時期はもう終わりかけてる」

 ―――最後に、三塁手の話です。佐藤選手が15日に2軍に降格となりましたが、いかがですか?

 「佐藤輝は1年目から1試合3本塁打を放ったり場外ホームランを打ったりと魅力はむちゃくちゃあり、僕のときはその魅力に対してどんな状態でも使っていくっていう時期だったと思うんです。でもこれからは、自覚してお前が上がってこいよっていう。“先行投資”の時期はもう終わりかけてるので。やっぱり14日の試合のエラーで岡田さんが、球際とか執念とかそういうところの気持ちが(佐藤選手に)足りないと考えたっていうところでいうと、もうそろそろ輝自身が“使われる”じゃなくて“俺を使ってくれ”というものにしていかないと駄目だと思うんで、僕はすごくいいタイミングで岡田さんが決断されたと思いました。チーム内も納得できると思うんですよ。だからすごくいいタイミングだったなと僕は思っています」

 ―――代わってサードに入っているのが、糸原健斗選手と渡邉諒選手です。

 「糸原は試合に出ないときでも、去年も、悔しい中でも一生懸命声を出したりとか。そして、しぶといバッティングでランナーを返せますし。渡邉は2軍から上がってきて、左投手のときは渡邉っていうカードも切れるんで。本当に層が厚いからこそ打順も変えられるし、いろんなポジションのところを埋められるっていう。いろんなことができるっていうのがタイガースの強みですよね」

 ―――糸原選手はすごく声を出しているのですか?

 「お手本なんです。原口と糸原が声を出してくれていて、そういうところを若手の前川(右京選手)とか森下(翔太選手)とかが見ているんで、先輩の姿は受け継がれていく形になると思います」

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