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【大雨に警戒】18日(火)にかけて九州南部と四国で線状降水帯発生のおそれ/ 梅雨入りが遅れると雨量は短期集中?【MBSお天気通信】

MBSニュース / 2024年6月17日 15時32分

 気象庁は6月17日(月)、九州北部で梅雨入りしたとみられると発表しました。平年よりも13日遅く、去年と比べると19日遅い梅雨入りです。17日(月)夜から18日(火)にかけては、梅雨前線の活動が活発になり、広い範囲で大雨のおそれがあります。特に奄美地方を除く鹿児島県と宮崎県、四国4県では線状降水帯が発生して急激に災害の危険度が高くなるおそれもあり、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水などに十分注意が必要です。 一方で中国地方や近畿、東海、関東甲信などでは、梅雨入りが平年よりも大幅に遅れています。梅雨入りの見通しはいつ頃か、梅雨入りが遅いと梅雨明けも遅くなるのか、しばしば尋ねられる疑問に答えます。(気象予報士・前田智宏)

九州北部で梅雨入り 九州南部や四国では18日(火)にかけて「線状降水帯」発生のおそれも

 平年よりも13日遅れで梅雨入りが発表された九州北部地方。ただ、週間予報を見ると福岡では18日(火)の午後から19日(水)にかけて早速、晴れ間が出る見込みです。そうした予想にもかかわらず梅雨入りの発表があったのは、17日(月)午後からの大雨のおそれを考慮した部分があると考えられます。近年、気象庁の梅雨入りの発表には「大雨への注意喚起」という性質が、より強まってきています。

 17日(月)午後から18日(火)は、梅雨前線上の低気圧が発達しながら九州付近や西日本・東日本の太平洋側を通過する見込みです。梅雨前線や低気圧に向かって暖かく湿った空気が流れ込む影響で前線の活動が活発になり、広い範囲で雨量が多くなるおそれがあります。土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水に十分注意が必要です。特に、奄美地方を除く鹿児島県と宮崎県、四国の4県では線状降水帯が発生するおそれがあるとして、気象庁が警戒を呼び掛けています。線状降水帯が発生した場合は、短時間で急激に災害の危険度が高くなるおそれがあります。暗い夜中のうちにそうした状況になる危険性があるため、なるべく安全な場所で休むように心がけてください。

今週後半は続々と梅雨入りか 梅雨入りが遅い年は梅雨明けも遅い?

 19日(水)と20日(木)は多くの所で晴れ間の出る見込みですが、21日(金)以降は広く天気がぐずつきそうです。梅雨入りが遅れている地域も、このタイミングで続々と梅雨入りとなる可能性があります。

 近畿地方と関東甲信地方の梅雨入りの遅かった年を見てみると、いちばん遅い記録が近畿は6月27日(2019)、関東甲信地方は6月22日(1967年と2007年)です。関東甲信では、今年はこの記録に並ぶような遅さになるかもしれません。

 では、梅雨入りが遅かった年は、梅雨明けも遅くなるのでしょうか。梅雨入りの遅かった年の梅雨明けの日を見てみると、近畿、関東甲信ともに梅雨明けも平年より遅くなった年もあれば、逆に平年よりも早く梅雨が明けた年もあるなど、バラバラになっています。梅雨入りが遅いからといって、梅雨明けも遅くなるわけではなく、逆に梅雨明けが早くなって「短い梅雨」になる年もあるというのが答えです。

梅雨期間が短い≠空梅雨 雨量は“短期集中”ということも…

 ただ、梅雨の期間が短かったからといって、「空梅雨(からつゆ)」になるとも限りません。梅雨入りが遅い年は平年と比べ梅雨期間の雨の量が少なくなることも多いのですが、近畿地方では、梅雨入りが遅く、梅雨明けの早かった1967年、梅雨期間の雨量が平年よりも多くなりました。この年の7月8日から9日には、大阪や神戸などの都市部でも大雨になり、鉄砲水の発生や川の土手の決壊などで甚大な被害がでて、気象庁は「昭和42年7月豪雨」と命名をしています。このように、短期間に災害に結びつくような大雨になるおそれがあるため、一概に梅雨期間の長短だけで梅雨の傾向を述べることはできないのです。

 今年は梅雨入りが遅れている地方が多いですが、まもなく大雨シーズンの本番となります。これからの1か月は西日本や東海を中心に、平年より雨量が多めとなる見通しです。油断することなく、いま一度雨への備えの確認をお願いします。

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