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スズメバチに遭遇して『手で払うのはNG!』刺されたら『毒を口で吸うのはNG!』 今年は暖冬で巣が巨大化するおそれ

MBSニュース / 2024年7月12日 11時55分

 スズメバチが例年よりも早く活発化しています。スズメバチが巣を作る場所は自然豊かな場所かと思いきや、実は都会にも作るんです。「スズメバチの巣を駆除するならいま!」という話と、ハチに遭遇したときの対処法をまとめました。

今年のハチの巣が『巨大化』するかもしれないワケ

 まず通常のサイクルは、4月~5月に女王バチが巣作りをして産卵します。その卵が6月~7月、羽化し働きバチとなり、巣を大きくしていきます。そして8月~10月、巣の中で次の女王バチを育成します。この次の女王バチを育成する期間に、ハチは警戒心MAXとなり、攻撃性が高くなります。

 しかし今年は、昨シーズンが暖冬であったことと、春からこの夏にかけてもずっと暖かかったことで、このサイクルが例年より前倒しになっています。

 サイクルが前倒しになると、巣が巨大化する恐れがあります。長年、スズメバチを研究している中村雅雄さんによりますと、「冬で活動をやめるまでスズメバチはずっと繁殖を続け、巣を大きくする。活動の期間が前倒しで長くなれば、その分だけ巣のサイズは大きくなることが考えられる」ということです。

 都会でも、冬の間にマンションで室外機と壁の間に巣が作られているということもあるそうです。そのため、都会に住む人も“都会だから”と安心せずチェックする必要があります。

スズメバチの巣を駆除するならいま!?

 スズメバチの巣の駆除費用は、一般的に巣の大きさで変わります。この先、8月や9月に大きくなってしまった巣を駆除しようとすると費用が高額になりますが、小さいうちに駆除すると比較的安く駆除できるということです。

 そして、スズメバチは羽が濡れるのが嫌で、雨で活動が鈍くなります。梅雨のいま、すでにハチの巣を見つけている人は、すぐに対処するのがおすすめです。

 また、駆除は巣がある場所の所有者の責任になります。過去には、公共の場でのハチ被害に対策をとっていなかった自治体の責任が問われたこともあるそうです。一方で、自治体によっては駆除や費用補助などの助成もあるため、お住まいの自治体のホームページなどを確認してみてください。

スズメバチと出合ったら…刺されたら…

 もしスズメバチと遭遇したら、“静かに後ずさる”ことが大切です。スズメバチには前後の動きはやや見えにくく、上下左右の動きは敏感に反応するという性質があるからです。

 そして刺されないためにどうすればいいのか。ハチはひらひらするものや動きに反応するため、手で払う行為はNGです。黒いものにも反応するため黒い服は危険です。また、香水のつけすぎにも注意が必要です。香水や化粧品の香りが巣の中に届いてしまうと、中にいるハチが「巣全体が襲われている」と思い、一斉に巣から出てきて攻撃するおそれがあり、かなり危険だということです。

 もし刺されてしまったら、患部を水で流しながら指で毒を絞り出し、20分ほど安静にしましょう。“口で吸い出す”と言われることもありますが、口の中に傷があるとそこから毒が入ってしまう可能性があるため、これはNG行為です。

 そして刺された後、息苦しさ・めまい・しびれなどのショック症状が現れた場合はすぐに医療機関へ連絡するようにしてください。

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