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【高校野球】大阪桐蔭・西谷監督「本気で日本一目指し、大阪に優勝旗を持って帰る」 近畿各地区の代表校が決定!大阪桐蔭・報徳学園・滋賀学園・京都国際・智弁学園・智弁和歌山が甲子園切符つかむ 

MBSニュース / 2024年7月30日 12時29分

 高校野球の各地方大会もいよいよ大詰め、7月27(土)には滋賀で、28日(日)には兵庫・大阪・京都・奈良で、29日(月)には和歌山で決勝戦が行われて、それぞれ代表校が決定しました。

途中まで“息詰まる攻防”が続いた「報徳学園」対「明石商」

 兵庫県大会決勝は、準決勝で3連覇を狙う社をタイブレークにもつれ込む大熱戦の末に下した報徳学園と、名門復活に燃える東洋大姫路をエース横山康瑛投手の力投で1対0と振り切った明石商業の対戦。ここまで勝負強さを発揮して勝ち上がってきた両チーム、序盤から1点をめぐる緊迫した展開となります。

 報徳学園は、2回、明石商の先発・藤井翔大投手から1アウト1塁2塁と先制のチャンスをつかみます。ここで、明石商・狭間善徳監督は、早くも横山投手にスイッチ。準々決勝、準決勝と完投した疲労を考慮して、この試合は控えに回っていた2年生エースをマウンドに送り込みます。「1点勝負」と読んだ智将の期待に応えて、横山投手はピンチを脱出、得点を許しません。

(画像:報徳学園・今朝丸裕喜投手)

 一方の報徳学園の先発は、プロ注目の大型右腕・今朝丸裕喜投手。序盤こそ、ストレートが高めに浮いたところを狙われてスコアリングポジションにランナーを背負いますが、2回、3回のピンチを切り抜けると、その後は見事に立ち直ります。低めにしっかリとボールを集めて、中盤以降は明石商にチャンスをつくらせません。

 そして息詰まる攻防が続いた6回裏、ついに試合が動きます。2アウト2塁から報徳学園の5番・橋本友樹選手の打球はセカンドへ。打ち取られたあたりでしたが、芝生の切れ目で打球が微妙に変化して、セカンドが捕球できずライトに抜けていきます。この間にランナーがホームイン。ついに報徳学園が1点をもぎ取ります。1点勝負と読んで、1アウトから4番の斎藤佑征選手の送りバンドでランナーを進めた報徳学園・大角健二監督の執念が実りました。

 報徳学園はさらに8回、横山投手をせめてノーアウト満塁のチャンスをつくると、またしても橋本選手が前進守備のショートを襲うタイムリーヒット。さらに、7番・徳田拓朗選手が鮮やかなスクイズをきめて、リードを4点にひろげました。バンドを絡めた攻撃を得意とする明石商のお株を奪う攻めで、試合の流れを完全に引き寄せた報徳学園。このリードを今朝丸裕喜投手が見事に守り切って4対0で勝利。6年ぶり16回目の夏の甲子園出場を決めました。

(画像:報徳学園・大角健二監督)

 「苦しい思いをたくさんしてきた選手たちの思いをかなえることができて、本当によかった」と振り返った大角健二監督。センバツ大会2年連続準優勝と、あと一歩のところで逃している日本一を目指して、信頼する選手たちと共に夏の甲子園大会に挑みます。

15奪三振の熱投で甲子園に導いた大阪桐蔭・森陽樹投手

(画像:大阪桐蔭・森陽樹投手)

 大阪大会決勝は、その報徳学園に春のセンバツ大会に敗れた後、夏の大会での日本一奪還に向けてチーム力を高めてきた大阪桐蔭と、大阪大会の決勝は39年ぶりとなる東海大大阪仰星の対戦。

 準決勝では大阪のライバル履正社相手に打線が爆発して圧勝した大阪桐蔭。しかし、西谷浩一監督が「大阪大会はそんなに甘くない。決勝は絶対に接戦になると思っている」と話していたとおり、東海大大阪仰星の粘り強い戦いぶりに苦しみます。仰星の先発・壹崎晃心投手の緩急をうまく使うピッチングの前に、2回と5回に1点ずつ奪うのが精一杯。なかなか突き放すことができません。

 それでも、西谷監督が期待も込めて決勝戦の大事なマウンドを任せた2年生の森陽樹投手が踏ん張ります。序盤こそ、ストライクを取りにいくストレートを狙われて痛打を許したものの、角度のある威力抜群の速球でピンチをしのぐと、中盤からは組み立てを修正。同じ2年生のキャッチャー・増田湧太選手とのコンビで次々と三振の山を築いていきます。

 しかし、東海大大阪仰星もさすがは激戦区大阪の予選を勝ち抜いてきた実力校。7回に3点目を奪われたあとの8回、ようやく巡ってきたチャンスをものにします。2アウトから1塁2塁のチャンスをつくると、5番・東村奎汰選手がタイムリーツーベースヒット。1点を返し、なおも2塁3塁と一打同点の絶好の場面をつくります。

(画像:大阪桐蔭・増田湧太捕手)

 この場面でも、森投手、増田捕手のバッテリーが選択したのはストレート。「終盤のイニングだったが、ストレートは十分に来ていた。ゾーンさえ間違えなければ大丈夫だと思ってサインを出した」と語った増田捕手。「変化球でタイミングを外しても合わせられる危険性がある。威力あるストレートの方が抑えることができると思った」と振り返った森投手。粘る6番の十河滉選手に8球連続でストレートを投げ込みました。最後は力で押し込んでショートゴロ。最大のピンチを脱出します。9回もマウンドに上がった森投手は、東海大大阪仰星の反撃を3者凡退に抑えて、そのまま3対1でゲームセット。

 春のセンバツ大会、登板する機会がなく敗れた報徳学園戦の後、「夏は絶対に自分の力で(地方大会を勝ち抜いて)この舞台に戻ってくる」と話していた期待の2年生右腕が大事な試合を1人で投げ抜いて、138球、15奪三振の熱投で見事、チームを甲子園に導きました。

 試合後、「今日で大阪の代表にならせていただいたので、本気の本気で、日本一を目指して、大阪に優勝旗を持って帰ってきたいと思います」と力強く語った西谷浩一監督。日本一を目指す最強の挑戦者・大阪桐蔭が、今年の夏の甲子園に戻ってきます。

滋賀学園が綾羽を完封!15年ぶり優勝

 そのほかの近畿各地区の大会、7月27日(土)に行われた滋賀大会決勝では、滋賀学園の脇本耀士投手が好投、準決勝で近江投手陣を打ち崩した綾羽を寄せ付けず5対0と完封勝利。滋賀学園を15年ぶりの優勝に導きました。

 センバツ大会に出場した2校の対決となった京都の決勝では、春の近畿大会を制した京都国際が、序盤から京都外大西の好投手・田中遥音選手を攻略、2回までに8点を奪って試合の流れを決定づけました。後半にも得点を加えた京都国際、このリードをエース中崎琉生投手が落ち着いて守り抜いて14対3と勝利して、2年ぶり3回目の夏の甲子園大会出場を決めました。

 奈良では、準々決勝でライバル天理に競り勝った智辯学園が、前半は、直実に得点を積み重ねて5対0とリードを奪います。しかし、後半に入ると奈良大付が反撃。6回に、4本ヒットを集めて3点を返すと、8回にもタイムリー内野安打で1点を返して5対4と1点差に詰め寄ります。粘る奈良大付は9回、代打攻勢を試みますが、あと一歩及びませんでした。エース田近楓雅投手が10安打も許しながらも、粘り強く投げ切った智辯学園が、2年連続22回目の優勝を果たしました。

最後まで目が離せない好ゲームの末…智弁和歌山が2年ぶり甲子園切符

 29日(月)、近畿の最後に行われた和歌山大会決勝は、最後の最後まで目が離せない好ゲームとなります。智弁和歌山が、2年生エース渡辺颯人投手の力投で近大新宮打線を抑え込むと、2005年の創部以来初めての決勝進出を果たした近大新宮は、智弁和歌山の各バッターが一巡するごとに投手を交替。5回まで強打の智弁和歌山を無得点に抑え込みます。しかし、3人目の小田島一晃投手が6回に1点を許すと、7回8回には、決勝までの快進撃を支えてきた4人目の西田悠朔投手が攻略されてさらに3失点。4対0とされて勝負は決したかに見えました。

 しかし、9回2アウトランナーなしから、近大新宮が猛反撃。3番・和嶋健人選手からの3連打で満塁とすると、6番・井上慎晟選手のショートゴロをショートが悪送球。2点を返してなおも3塁1塁と、長打が出れば同点の場面をつくります。ここで智弁和歌山は渡辺投手にかえて、その前のピンチの場面では伝令として監督の指示を伝えていた中西琉輝矢投手を急遽マウンドに送り込みます。いきなりの緊迫の場面、それでも中西投手は落ち着いていました。力強い速球でストライクを先行させると、最後はセンターフライに打ち取ってゲームセット。智弁和歌山が、驚異の粘りを見せた近大新宮を振り切り、2年ぶり27回目の夏の甲子園切符を手にしました。

 近畿各地区の決勝戦の結果は以下のとおり。強豪校が甲子園への出場権を獲得しています。

滋賀  滋賀学園  5-0 綾羽
京都  京都国際 14-3 京都外大西
奈良  智弁学園  5-4 奈良大付
和歌山 智弁和歌山 4-2 近大新宮
大阪  大阪桐蔭  3-1 東海大大阪仰星
兵庫  報徳学園  4-0 明石商

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