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大胆手法で住宅がアップデート「家を掘り上げて」できた巨大ダイニングテーブルは"家族の命を守る土台"【住人十色】

MBSニュース / 2024年8月14日 17時4分

 舞台は大阪府高槻市。「掘り下げる」という斬新なリノベーションで、アップデートした家を紹介する。

住人(アルジ)は幼児の姉弟が2人いる4人家族。昨年、妻の祖父母から譲り受けた築53年の家をリノベーションした。家は両隣を住宅に挟まれ、間口が狭く、細長い通路の奥という、いわゆる旗竿地に建っていた。しかも2メートルの高低差があり、玄関までは階段が13段も。だが現在は6段と半分ほどになっている。長い階段を短くするためにしたのが、玄関下を1メートル20センチ掘り下げること。結果、屋根の高さはほぼ変わりないものの、玄関が下に伸びて、階段の段数を減らすことができた。

結婚後、大阪府内の賃貸マンションで暮らしていた夫妻。第2子誕生を機に家を建てようと決意したタイミングで、3年近く空き家になっていた妻の祖父母の家を譲り受けることになった。だが部屋が細かく区切られた古い家の中は暗く、玄関まで伸びるきつく長い階段もあった。そこで当初は建て替えを考えていたが、コストの問題があり、結局リノベーションすることに。そして「掘り下げる」という大胆な方法を採用すると、思わぬ効果が生まれたのだった。

メインスペースは天井高4.9メートル、広さは約28帖もあるリビングダイニングキッチン。元々、田の字型の4つの部屋に区切られた純和風の間取りだったものをぶち抜いて、大きなワンルームに。さらにこのスペースの床も45センチ掘り下げた。
 そんなLDKで目を引くのが、メインフロアを占拠する巨大なダイニングテーブル。コンクリート製のつくりつけで、横幅4メートル、奥行き2.8メートル、大きさはおよそ6帖もある。実はこのテーブルは、家の中を掘り下げたときに出てきた基礎の部分にあたり、残さなければいけない部分だった。加えて、基礎の上にも構造上、絶対に外すことができない3本の柱があった。そこで思い切って基礎を利用し、巨大ダイニングテーブルを作ったのだった。
 ダイニングテーブルは6帖の床としても使えるため、家のルールでは食事中以外は自由に乗ってOKとしているそう。冷たくて気持ちがいいので、子どもが寝ることもあるとか。

巨大ダイニングテーブルの奥は、妻の念願だった4メートルもある長いキッチン。隣にあるダイニングテーブルは下ごしらえや盛り付けなどをする作業台としても大活躍している。

またキッチンの奥へ進むと水回りがあり、洗濯物は洗い終わったらすぐに横の浴室で乾燥。乾いたら洗面台で畳んで、そのすぐ横にあるウォークインクローゼットに片付けられる。実はキッチンから一直線の“家事楽動線”になっている。

メインスペースが明るいのも、家を掘り下げた効果だという。今回のリノベーションでは、窓の位置を一切変えておらず、LDKの大きな窓は元々庭に出られる掃き出し窓だった。それが45センチ床を掘り下げたことで、家中の窓が少しずつ高い位置となり、光がたっぷり差し込む空間になった。
 西日が強い西側にあることだけが難点だが、一風変わったカーテンを利用し、うまく日差しをよけている。

そんな家のメインスペースにある巨大ダイニングテーブルについて、夫は「食事だけじゃなくて、子どもの勉強もここでやってますし、絵を描いたり遊んだりもしてます。家の中心でありながら、家族の命を守ってくれる土台でもある存在だなと思ってます」と語る。妻も「もう買い替えがきかないので」と笑いつつ「大事にしていこうと思ってます」と夫に同意する。

 リノベーションで家を掘り下げたことによって出現した巨大ダイニングテーブル。食事・家事・遊び場…さまざまな役割を果たしながら、これからも家族の真ん中で見守ってくれるだろう。

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