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【アメリカ大統領選】ハリス氏『機会がある経済を生み出したい』トランプ氏『なぜこれまでの3年半でやらなかった』...テレビ討論会でどんな舌戦が?

MBSニュース / 2024年9月12日 13時28分

 日本にも影響するアメリカ大統領選挙。カマラ・ハリス副大統領とドナルド・トランプ前大統領の最初で最後とされる直接対決、テレビ討論会が日本時間11日に行われました。選挙結果に大きく影響すると言われる大事な「論戦」はどんな結果になったのか。アメリカの政治に詳しい早稲田大学の中林美恵子教授への取材などをもとにまとめました。

視聴率40%!?とても重要なテレビ討論会

 改めてアメリカ大統領選の2人の主人公を見ていきます。まず共和党のドナルド・トランプ前大統領(78)。ニューヨーク出身で、実業家から政治家になりました。2017年~2021年の4年間、大統領を経験。一方で、複数の刑事事件で起訴されている異例の大統領経験者です。

 そして民主党のカマラ・ハリス副大統領(59)。女性かつ黒人・アジア系で初の副大統領です。現職のバイデン大統領からバトンを受けた形になりました。カルフォルニア州司法長官、上院議員を歴任していて、初当選は2016年。2期目8年の経験のため、若手と言っていいかもしれません。

 9月10日時点での全米支持率はトランプ氏が47.3%、ハリス氏が48.4%で、拮抗しながらもハリス氏への期待の方少し多い状況です。

 アメリカ大統領候補のテレビ討論会は非常に重要と言われています。今年6月のバイデン氏対トランプ氏のときは約5130万人が視聴。4年前の2020年の時には7300万人が視聴しました。そして6月のテレビ討論会では、バイデン氏があまりに言葉が出てこず身を引くきっかけとなりました。それくらい何があるかわからないのがテレビ討論会です。

重要なことはコイントスで決定!テレビ討論会の主なルール

 今回のテレビ討論会では、ルールが以前と違う点がありました。主なルールを以下にまとめました。

 ▼無観客
 ▼時間は90分
 ▼カンペは禁止…記憶力も含めて大統領の能力が試される
 ▼質問内容は事前に知らせず
 ▼ペン・メモ用紙(相手が言ってることをメモするためのもの)や水はOK
 ▼CM中のスタッフとの相談は禁止
 ▼しゃべらない方のマイクOFF

 そして、大事なことである「立ち位置」と「最後の一言」は“コイントス”で決めました。

ハリス氏は合宿で『仮想トランプ氏』と猛特訓!?

 討論会では心配点が両者にありました。まず、トランプ氏は攻撃するのが得意ですが、相手は女性でありマイノリティでもあります。前々回の大統領選を戦ったヒラリー・クリントン氏と状況は異なり、どう見えるかを考えなくてはいけません。さらに、バイデン氏が相手のときは高齢であることを攻撃の材料にできましたが、ハリス氏は自身よりかなり若いです。

 一方で、ハリス氏の心配点は経験不足である点です。なんと、討論会に向けて合宿をしたそうで、側近にカツラなどを被せ、“仮想トランプ氏”を相手に討論の特訓をしたということです。

2人の『立ちふるまい』と『語った内容』

 では、討論会ではどんなバトルが繰り広げられたのでしょうか。まず立ちふるまいについて、ハリス氏は序盤は緊張していた部分もありましたが落ち着いていて、トランプ氏を見て話していました。

 一方のトランプ氏はハリス氏と目を合わせずに討論会を行っていた印象です。これについては『あなたのことは眼中にない』という作戦だという人もいれば、バイデン氏とハリス氏の2人をまとめて攻撃したいので、あえてハリス氏にターゲットを絞らずに2人をイメージさせるために見なかったという分析もあります。

 トランプ氏は移民問題について「数百万人も我々の国に流入して犯罪率も上昇している。オハイオ州のスプリングフィールドでは移民が住人のペットを食べている」といった発言で攻撃をしました。一時流れた“デマ”をもとに話したのではないかと分析されています。

 これ対してハリス氏は冷静に対応。さらに司会者も、“そういう事実はない”と否定しました。また、トランプ氏の「犯罪率が移民により上昇」という発言も司会者から訂正が入りました。

討論後の世論調査ではハリス氏に軍配が上がる

 そして討論会の最後の言葉です。『アメリカ人の夢、希望、野望を理解したうえで機会がある経済を生み出そうとしています』と未来のことを語ったハリス氏。経済状況を良く思っていないアメリカ国民が多いため、それに対応しますという締め方でした。それに対してトランプ氏は『彼女はずばらしいことをこれからやると言うが、なぜこれまでの3年半でやってこなかったのか』と締めくくりました。

 このテレビ討論会をアメリカ国民はどう見たのでしょうか。CNNが緊急世論調査したところ、「トランプ氏を支持」が37%、「ハリス氏を支持」が63%。ハリス氏が圧勝と言っていいかもしれません。さらに論争が終わった30分後には、2億8000万人のインスタフォロワーを抱える歌手のテイラー・スウィフトさんがハリス氏支持を表明しました。

 また、早稲田大学の中林美恵子教授は次のような見解を語っています。

 (中林美恵子教授)「(Qズバリ勝敗はどうだった?)トランプ氏は苦虫をつぶしたような顔をしてましたけど、ハリス氏にはときどき笑顔もありましたし、ハリス氏が勝ったと思います」

それぞれが大統領になった場合の日本への影響は?

 両候補が大統領になった場合の日本への影響についても中林教授に聞きました。トランプ氏が大統領になった場合、国際秩序がガラっと変わる可能性があるといいます。日本が“自立”を考えるならある意味良い機会になるかもしれませんが、かなり抜本的なさまざまなことが変わっていくということです。

 ハリス氏が大統領になった場合、今とそれほど変わらない可能性はより高いということです。

 注目のアメリカ大統領選、投開票は現地時間の11月5日。その前に、副大統領候補のテレビ討論会も10月1日にあるので、そちらがどうなるかも注目ポイントです。

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