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【泉房穂氏】石破茂新内閣は「期待はずれ内閣」と一刀両断 「年齢も高い、女性も少ない...思い切って"石破カラー"を出してほしい」顔ぶれを総チェック

MBSニュース / 2024年10月2日 13時18分

 10月1日に発足した石破内閣。人事の意図は?また、早速、各方面から批判が相次ぐ“手のひら返し”の解散時期表明についても、元明石市長の泉房穂氏に見解を聞きました。◎泉房穂:兵庫県明石市生まれ、東京大学卒。NHK退職後、弁護士・衆院議員を経て去年4月まで明石市長を務める

石破内閣は“期待はずれ内閣”!?

―――まず、石破内閣の布陣について泉さんはどのような印象を持ちましたか?

(泉房穂氏)「期待はずれですね。少しは期待したんですけど、年齢も高い、女性も少ない。初入閣は13人と言われますけど、在庫一掃じゃないかという方もいるぐらいですから、適材適所と言ってる言葉自体が軽いですね。例えば今の時代ですから民間で詳しい方を抜擢することだってあったと思うんですけど、一言で言えば『期待はずれ内閣』です。期待したから余計に失望が高いですね」

泉さんが“一刀両断”した石破総理の人事。自民党の新しい役員は以下です。

・最高顧問 麻生太郎氏(84) 
・副総裁 菅義偉氏(75)
・幹事長 森山裕氏(79)
・総務会長 鈴木俊一氏(71)
・政務調査会長 小野寺五典氏(64)
・選挙対策委員長 小泉進次郎氏(43)
・国会対策委員長 坂本哲志氏(73)

そして石破新内閣の顔ぶれです。

・総務大臣 村上誠一郎氏(72)
・法務大臣 牧原秀樹氏(53)※初入閣
・外務大臣 岩屋毅氏(67)
・財務大臣 加藤勝信氏(68)
・文部科学大臣 阿部俊子氏(65)※初入閣
・厚生労働大臣 福岡資麿氏(51)※初入閣
・農林水産大臣 小里泰弘氏(66)※初入閣
・経済産業大臣 武藤容治氏(68)※初入閣
・国土交通大臣 斉藤鉄夫氏(72)※再任
・環境大臣 浅尾慶一郎氏(60)※初入閣
・防衛大臣 中谷元氏(66)
・官房長官 林芳正氏(63)※再任
・デジタル大臣 平将明氏(57)※初入閣
・復興大臣 伊藤忠彦氏(60)※初入閣
・国家公安委員長 坂井学氏(59)※初入閣
・こども政策担当大臣 三原じゅん子氏(60)※初入閣
・経済再生担当大臣 赤沢亮正氏(63)※初入閣
・経済安全保障担当大臣 城内実氏(59)※初入閣
・地方創生担当大臣 伊東良孝氏(75)※初入閣

石破茂総理は「逃げずに実行する内閣」を掲げていて、初入閣が13人、女性が2人。平均年齢は63.6歳。旧安倍派からの入閣は0人でした。

泉氏「民間登用など思い切ってほしかった」

(泉房穂氏)「例えば台湾ではオードリー・タン氏が30代でデジタル大臣です。地方創生にしてもかつては知事経験者を民間登用してきた歴史もありますから、メインのテーマに関しては思い切った人事をしてほしかったですけどね」

―――さまざまなところに気を遣った内閣じゃないかということですか?

「最初は国民に語りかけていたはずの石破氏がだんだん選挙近づくと身内のほうを見出して、内閣作るときは本当に身内に甘い。自分を応援した人の陣営から未経験者に大臣になってもらった形で、本当に国民を見た政権じゃないですから。総理になる前から終わっている感じがして残念ですね。せっかく5回目の挑戦でトップになったんだから、思い切って“石破カラー”出してほしいですけどね」

―――例えばこども政策担当大臣は泉さんがやりたいということは?

「言ってくれたらやりますよ。冗談ですけど、私じゃなくても適した方いっぱいいますから、国会議員の中から選ぶって発想じゃなくて、幅広い人材を登用したらいいと思います」

「党内に配慮するんじゃなくて国民のほうを向いて」

―――麻生太郎氏の「最高顧問」という役職についてはどう思いますか?

「副総裁は実権を持っていますからキーマンは副総裁で、最高顧問は何かしらポストが必要だったので『最高顧問』という名前をつけたのかなという印象ですけどね」

―――石破氏は自民党内で「党内野党」と言われたりしていましたが、総理になった途端さまざまなところに気を遣っているようにも思えますが?

「石破さんは若い頃から政治改革もしっかりと取り組んできているし、言葉の力・政策の力に自信もお持ちの方だった。自民党総裁選のときもすぐに解散せずにちゃんと論戦をして、判断材料をしっかり国民に提供する形で選んでもらうという、まさに王道の政治家だと私は思っていたので。王道を歩んでるはずの方がいきなり邪道というか、ほぼ反則に近い。総理になる前から解散を言うなんてルール違反ですから。本人がルールを守ろうと言っていながら総理になる前からルール違反していたら、さすがに国民の失望も強いんじゃないですか」

「石破さんといえば、国民に語りかける政治家として人気が高かったんですよ。だったら国民のほうを向いて、国民からしっかり応援いただけるような形の内閣を作るとか政策を言うべきであって、党内に配慮したって慣れないことをしても難しいと思うので、本来の国民の支持を得られるような対応を取ってほしいです」

総裁選の前後で「解散」めぐる発言が変わった

石破総理の「解散」をめぐる発言。8月24日の総裁選出馬時には「予算委員会をやって政権の考えを国民に示した段階で」、9月14日の討論会の時には「(世界情勢が不透明)すぐに解散しますという言い方はしません」と話していました。しかし9月27日、総裁選後のテレビ番組では「(国民に判断材料を見せたあと)信を問うのは早ければ早いに越したことはない」、9月30日の総裁就任後の会見では「諸条件が整えば総選挙は10月27日」と態度を変えました。

―――こうした発言の変化についてはどう思いますか?

「石破氏はある意味まっすぐなところが評価されているから、しかもトップになったのだから、無理せずに筋通した方がむしろ評価高いと思いますから、いきなりもったいないことしちゃったなと。もう1回表明し直して、まだ解散が正式に決まっていないのであれば、まだ踏みとどまれると思いますけどね」

「まだまだ期待は持っています」

―――10月1日に内閣が発足。今後について、石破総理は9日に解散、15日に公示、27日に投開票の方針を示しています。与党は解散に先立ち、9日の党首討論を申し入れているということです。最後に、「手のひら返し?」の声があがる石破内閣に期待することは?

「まだまだ期待は持っています。本当は地方を大事にするし、国民を向いた方ですから、改めて期待し直したいと思います」

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