「ラスベガスでは1か月暮らすのに最低75万円」アメリカで急増するホームレス トランプ新大統領に望むことは「生活費の水準を昔に戻してほしい。家賃を下げて」切実な訴え
MBSニュース / 2024年11月8日 11時30分
物価高が止まらないアメリカでは現在、格差が広がり、ホームレスの急増が深刻な問題となっています。その実態とは?そして、生活に苦しむ人たちがトランプ新大統領に望むことは何なのか?現地を取材しました。
卵の価格は日本の倍以上!? 物価高で広がる格差
豪華なホテルが立ち並ぶラスベガスにあって、ひときわ輝くトランプ氏のホテル「Trump International Hotel LasVegas(トランプインターナショナルホテルラスベガス)」。1階のロビーの奥には、トランプ氏のグッズを販売するトランプショップもあります。商品は、おなじみの帽子(55ドル:約8250円)や、トランプ氏の“トランプ”(15ドル:約2250円)とシャレのきいたものまで。
価格が高いのは“トランプグッズ”だけではありません。スーパーマーケット「Whole Foods Market(ホールフーズマーケット)」を訪れてみると…
(MBS山中真アナウンサー)「こちら、卵売り場です。一番安いものでも…3ドル99セント、一番シンプルな卵で12個入り約600円していますから、日本の倍以上していますよね」
価格の高騰は「住宅」も。ラスベガスで20年以上不動産業に携わるハーヴィー・ブランクフェルドさんに話を聞きました。
(山中アナ)「ラスベガスの不動産価格は高騰していますか?」
(ハーヴィーさん)「コロナ禍で家で過ごすことが多くなったので、家賃は上がりました」
さらに、ハーヴィーさんによりますと、ラスベガスがあるネバダ州は税金が安いなどの理由から富裕層が次々と住宅を購入しているのだといいます。ラスベガスでは平均的だというベッドルームが4つある一戸建ての家の価格は…?
(ハーヴィーさん)「10年前は20万ドル(約3000万円)。現在は45万ドル(約7000万円)。あなた買う?」
(山中アナ)「10年前の価格なら買いますよ」
(ハーヴィーさん)「いいね、私もだよ」
ここ数年、100万ドル以上の高級住宅の売上が急増する一方、価格が上がり、住宅を購入できない人も多くいるといいます。
(山中アナ)「本当に格差がすごく広がってますね」
(ハーヴィーさん)「はい、本当に。もちろん中間層の人もいて、仕事があって、40万~50万ドルの家を買えていますが、最下層の人たちの生活は苦しいものです」
ホームレスが急増 自治体も様々な対策を…
“広がる格差”。アメリカでは、路上や車中で生活するホームレスが急増。去年、過去最多となる約65万人にのぼりました。
(山中アナ)「道路沿いには、車を運転している人から見えるように、選挙に関する大きな看板が立ち並んでいます。この大きな看板は三角形になっていて中に空間がありまして、人が生活していたような跡もみられます」
(男性)「10年前からホームレスをしています。(Qなぜ仕事を失ってしまった?)経済が衰退し始めたからです」
(女性)「ラスベガスで生活するには1か月で最低でも5000ドル(約75万円)はかかります。仕事があって家と車を所有するならそれくらいは」
こうしたホームレスの対策に自治体も追われています。現在、約600人のホームレスが利用しているという「The Courtyard homeless resource center(コーチャードホームレスリソースセンター)」。ラスベガス市が運営するホームレス支援施設です。
寝泊りできるスペースやシャワールーム、ランドリーがあるほか、貴重品などの荷物を預かるサービスなどを受けられます。
(山中アナ)「こちらでは携帯電話を充電することもできますし、そして右側の部屋を見ますと、パソコンがずらりと並んでいます。パソコンも利用することができるということです」
さらに、“ペットも家族”という考えから、ホームレスが飼っている犬や猫などの世話も。こういったサービスがすべて無料だといいます。この施設を利用する人たちに話を聞くと…
「最初は家賃が約600ドルで保証金が1200ドルだったけど、約700ドルに上がって、仕事もなくしていたので払えなくなりました。ルールさえ守っていたら防犯カメラもあるし危険から逃れられます」
「同じアパートに7年間住んでいたけど、仕事がなくて出て行かざるを得なくなりました。(Q新しい大統領トランプ氏には何を求める?)前回と同じように国境を閉鎖して、不法移民は手続きをちゃんと踏ませるか追い出さないといけないです。アメリカ人も仕事を必要としているから」
「(Qトランプ新大統領にはなにを望む?)生活費の水準を昔に戻してほしいです。1ベッドルームで1600ドルする家賃を下げてほしいです」
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