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【維新・吉村新代表に聞く】"3足のわらじ"は本当に可能? 「えっと...誰?」維新の新幹部 「3度目の都構想」はありえる?『維新と大阪のこれから』

MBSニュース / 2024年12月4日 15時48分

 12月1日、日本維新の会の新代表に選ばれた吉村洋文氏。10月に行われた衆議院選挙で、大阪では全勝したものの、全国では5議席減らすという結果になった日本維新の会。2日には、前原誠司氏が共同代表になることが発表され、党幹部が決定しました。 そもそも吉村新代表は国会議員ではなく、大阪府知事であり、さらには大阪維新の会の代表、そして日本維新の会の代表。『3足のわらじ』を履くことになり、一体どう進めていくのか?その政策なども含めて、吉村新代表に直接聞きました。

≪目次≫
・共同代表に前原誠司氏を選んだワケ
・えっと…誰?日本維新の会の新幹部
・“3足のわらじ”は本当に可能?見据えるリーダー像とは
・「野党第一党は目指さない」発言の意図は?
・『高校無償化』全国でやるなら大阪方式?東京方式?
・「3度目の都構想」ありえる?いつ?

共同代表に前原誠司氏を選んだワケ

 Q.様々な意見がある中で、維新の共同代表に前原氏を選択した理由は?
 (吉村代表)「なんで?という声は確かに出るなというのはもうわかって判断しました」

 そのうえで選んだ理由の一つは『経験』だといいます。

 日本維新の会はまだまだ人材不足で、吉村代表は“党三役には若手を起用して、育てたい思いがあった”といいます。今の維新の国会議員団は、能力は高いが経験がまだ少なく、層が薄いという課題もあり、若手に国会で“大暴れ”してもらうためにも、前原氏にリーダーになってもらうことで次のリーダーを育ててもらいたいということです。

 もう一つの理由が『改革の実績』。前原氏は国交大臣時代に伊丹空港などの民営化を行いました。大阪市長時代に、市営地下鉄の民営化をした吉村代表は、その大変さを身に染みて感じるといいます。

 (吉村代表)「前原さんと僕は考えが違うところもあるけれども、こういったことを僕は代表としてやりたいと思ってると。そこは最後議論して決めたら従ってもらえますかという話をして、前原さんは『それはもちろんそうやります』と言っていただいたので、前原さんを指名をいたしました」

えっと…誰?日本維新の会の新幹部

 若手を育てていきたいという吉村代表。新体制の執行部に選ばれたのは、

・国対委員長 漆間譲司氏(50)
・政調会長 青柳仁士氏(46)
・幹事長 岩谷良平氏(44)
・総務会長 阿部司氏(42)

 全員が選挙での当選2回という若手議員で、永田町では官僚も他党の人も“誰だかわかるのか不安だ”という声も上がってるという噂…

 Q.選んだご本人としては?
 (吉村代表)「もう噂じゃなくてその通りだと思います(笑)。ただ、この4人とも非常に優秀です。ただ経験値は少ないです。こういう経験値が少ないメンバーに、幹部をぜひやってもらって、ある意味永田町に染まっていないやり方をやってほしい。

 自民党にしても立憲民主党にしてもすごい重鎮がつく。だからえらい若手が出てきて大丈夫かと思われるかもしれませんが、でも玄人ばっかり集まってやってる永田町の政治で、本当にちゃんとした政治ができてるのかなと。

 素人かもしれないけれども、民間の感覚と若い感覚を持ったメンバーが永田町にある意味“殴り込み”をかけて、いろんな新しいことをぶつけていく政党の方が僕はいいんじゃないかなと思って、この若いメンバーを起用しました」

“3足のわらじ”は本当に可能?見据えるリーダー像とは

 吉村氏は大阪府知事、地域政党としての大阪維新の会の代表、そして12月からは日本維新の会の代表に。どうやって3つのリーダーを務めるのか、どういうリーダーを目指すのか聞きました。

 (吉村代表)「若いので、走り切るしかないかなと。2人分働こうと。“3足のわらじ”だから3人分か」

 基本的には、大阪府知事として府庁での業務を行うとのこと。そのうえでリーダーとして大事なことは、「難しい判断を決断して方向性を決めていくこと」だといいます。特に国政政党においては、この政党はどういう存在意義で、どういう目的に向かって進むのか。存在意義をしっかりと示して、それを組織間で共有をして、動く方向を決めていくのがリーダーの仕事だと吉村代表は話します。

 (吉村代表)「全部を自分でやろうとは思ってないです。きちんと仲間と役割分担をしながら進めていきたいと思います」

「野党第一党は目指さない」発言の意図は?

 新体制の維新で吉村代表から出た注目発言。「野党第一党は目指さない」一体どういう意図なのでしょうか?

 吉村代表は、最終的には過半数を取って政権与党を目指したいとしていますが、今すぐにできるかと言えばまだその力はないと話します。それでも維新に投票してくれた国民を裏切らないためには、まず『与党過半数割れ』の状態を目指したいといいます。

 (吉村代表)「与党過半数割れの状態であれば1つでも2つでも、あるいは0.5かもしれないけれど、公約を実行することができる可能性がある。少しでも実現すればそれが実績に繋がっていくと。それが最終的に信頼に繋がれば政権交代になると思っています」

【日本維新の会・吉村代表が掲げる3つのパーパス(目標)】
・次世代のための政党
・道州制を実現する政党
・永田町文化を変える政党

『高校無償化』全国でやるなら大阪方式?東京方式?

 大阪ですでに始まっている「高校無償化」。2026年度からはほぼ全ての公・私立で全学年授業料が無償化となります。年間の授業料63万円というラインがあり、これを超える分は学校が負担する制度になっています。

 この制度が始まって喜ぶ保護者も多いですが、小さい子どもを持つ親でもあるMBS玉巻アナウンサーから吉村代表に質問があるようで…

 (MBS玉巻アナウンサー)「娘が高校に行くとき、つまり15年とか経ったときに、この制度は続いているのか、吉村さんは15~20年、もっと先の未来どんなビジョンを持っていますか?」

 (吉村代表)「当然やる以上は、続けていける予算のやり方は考えてやってます。大阪府の財政がぐちゃぐちゃだったんですけど、立て直しました。財源を十分確保して、増税じゃなくて借金しなくてもできる仕組みを作りましたから、今後どういう知事が出てくるかわかりませんが、基本的には財政も含めて続けていくことができるし、むしろ逆に増やしていきたいと思ってます」

 高校の無償化で私立へのハードルが下がった一方で、今後、公立高校は減っていくのでしょうか。吉村代表は、少子化で子どもの数が減っている以上、人口構造上、公立高校の再編はやむを得ないとしています。そのとき、公立高校の果たす役割は、私立高校とも切磋琢磨しながら良い教育を目指していくことだと話します。

 (吉村代表)「生徒が経済的な理由で『こっちの学校行けない』というのは僕は違うなと思ってるんです。頑張ればどこの学校でも目指せる仕組みにすべき。これから公立も私立も切磋琢磨して、それぞれの学校が独自色を出していくことになると思っています」

 また、授業料が63万円を超える場合、学校側が負担するという制度について。私立校からすると、“お金かけていい教育・いい施設に”という特色を出しにくくなるのではという意見もあるようです。一方、東京都でも「高校実質無償化」の制度があり、私立授業料の48万円分を都が補助し、超過分は保護者が負担するという制度です。

 学校負担の大阪方式か、保護者負担の東京方式か。無償化の“全国化”を目指す国政政党・日本維新の会としては、今後どういう形で進めていくのでしょうか?

 (吉村代表)「私立団体の皆さんと話して63万円であれば独自の特色を出しながら運営していけるというのでこの金額を設定した。ただ全国でやろうとすると(全国の)私学団体ともガチンコでやらないとできません。そのパワーが全国にあるとは思っていないので、そうなるとやっぱり東京方式のような実質無償」

 北は北海道から南は九州沖縄まで、どこで生まれても、行きたい学校に通える仕組みを作りたい、お金も投資すべきだと国会で訴えていきたいと吉村代表は話します。

「3度目の都構想チャレンジ」ありえる?いつ?

 これまで2度否決されている「大阪都構想」について、吉村代表からは「3度目をやるとしたら民主的プロセスが必要」という発言もありましたが、現在の状況、目指すところを聞きました。

 吉村代表によると、3回目をやるというのは決定事項ではなく、「大阪維新の会の政党の中できちんと案を考えようと提案をした段階」だといいます。

 さらに、大阪のこれからの成長を考えた時に、東京一極集中ではなく、東京に何かあったときに大阪がバックアップの役割を担うべきだとの考えを述べました。

 (吉村代表)「これができれば、大阪だけでなく、福岡・広島・札幌など、拠点都市がどんどん成長してニョキニョキ成長するような、多極分散型の成長国家を僕は目指すべきだと思ってるんです。その役割を最初にやるのは大阪ではないかと考えていますのでその研究をやりましょうということです」

 大阪、そして国政政党・日本維新の会は、新体制のもとどのような成長を遂げるのでしょうか。

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