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【ガソリン価格】補助金縮小で10円値上げ!?暫定税率廃止で25円以上"値下げ"の未来も?車に乗らない人も影響 ガソリン節約のコツとは

MBSニュース / 2024年12月14日 16時9分

 5週連続で値上がりしているガソリン価格(2024年12月13日現在)。12月19日から政府の補助金が段階的に縮小され、さらなる値上がりが懸念されています。一方、自民・公明・国民民主の三党は12月11日、ガソリン税に上乗せされている暫定税率を廃止することで合意。価格が大きく下がる可能性も出てきました。 食料品・日用品などの価格にも影響を及ぼし、私たちの生活に直結するガソリン価格。果たして今後どうなっていくのでしょうか? みずほリサーチ&テクノロジーズの調査部・安川亮太氏ら専門家に取材するなどし、情報をまとめました。

来年1月には1Lあたり185円に!?

 2024年12月現在、約175円で推移しているガソリン価格。実はガソリンの“本来の価格”は乱高下しているのですが、国の補助金で押し下げられ、おおよそ175円で安定しています。しかし12月19日以降、この補助金が段階的に縮小されるため、今後は180円、185円…と上がっていくのではないかと言われています。

 そもそも、ガソリンの補助金制度がスタートしたのは2022年1月。コロナ禍と物価高がきっかけでした。同年2月には、ロシアによるウクライナ侵攻が始まり、世界的な原油高に。これを受け、補助金の上限を引き上げるなどの措置が取られ、2022年秋の経済対策では「来年度前半にかけて引き続き措置」という文言が。つまり2023年9月までこの補助金制度が延長されることになりました。しかし、2023年の夏、円安・原油高によりガソリン価格が高騰し(2023年9月4日で186.5円/L)、補助金が継続される運びになったのです。

そもそもガソリン価格の決まり方は?

 ガソリン価格の「国の補助」には2段階あります。補助なしガソリン価格が168円~185円の間の場合はその差額分の「60%補助」、185円を超えた部分については「100%補助」が適用されます。例えば、補助なしガソリン価格が190円/Lだった場合、168円~185円の差額の60%(17円×60%=10.2円)、185円~190円の差額の100%(5円×100%=5円)が補助額となり、価格は190円-10.2円-5円=174.8円となります。

【補助なしガソリン価格が190円/Lだった場合】
 <現行>
 補助1:168円~185円 → 17円×60%=10.2円
 補助2:185円~190円 → 5円×100%=5円
 ⇒ 190円-10.2円-5円=174.8円

 12月19日からは、この「60%補助」が「30%補助」となり、消費者の負担は1Lあたり約5円増えることに。ただ、19日から全てのガソリンスタンドで一斉に値上げが始まるわけではないということです。

【補助なしガソリン価格が190円/Lだった場合】
 <2024年12月19日~>
 補助1:168円~185円 → 17円×30%=5.1円
 補助2:185円~190円 → 5円×100%=5円
 ⇒ 190円-5.1円-5円=179.9円

 さらに、来年(2025年)1月16日からは、この「30%補助」がなくなることが決まっていて、補助なしガソリン価格が190円だった場合、補助額は5円のみで、消費者の負担は185円となる見込みです。

【補助なしガソリン価格が190円/Lだった場合】
 <2025年1月16日~>
 補助1:168円~185円 → 補助なし
 補助2:185円~190円 → 5円×100%=5円
 ⇒ 190円-5円=185円

 ガソリン補助金は一時的なもののため、いずれなくなりますが、最終的な出口はまだ見えていません。

 家計への影響について、みずほリサーチ&テクノロジーズの調査部・安川亮太氏によりますと、ガソリン価格が1Lあたり10円アップした場合、2人以上世帯の平均で年間約4000円の負担増になるということです。また、ガソリン価格が上がった場合、その半年~1年後には、物流コスト増による日用品・食料品の値上げや、バス・タクシー運賃の値上げなどが起こり、車に乗らない人にも影響するということです。

「暫定税率廃止」で25円以上値下げ!?時期はいつに…

 一方、このガソリン価格が「25円以上“下がる”」という話も出てきています。ガソリン価格に含まれる暫定税率25.1円分について、廃止される方向に進んでいるためです。

 <ガソリン価格の内訳(1Lあたり)>
 ▼税金を引いた値段
 ▼石油石炭税:2.8円
 ▼ガソリン税
  ・本則税率:28.7円
  ・暫定税率:25.1円
 ▼消費税

 もともとは、50年前(1974年)に道路整備を目的として制定された暫定税率。2009年には道路整備以外にも使用可能な一般財源化されました。この暫定税率に関して、2010年に「トリガー条項」が創設され、3か月連続で1Lあたり160円を超えた場合、暫定税率分はカットされることになりました。しかし、2011年に東日本大震災が発生し、復興財源が必要になったためトリガー条項は凍結され、発動できない状態になったのです。

 このトリガー条項の凍結解除を以前からを主張しているのが国民民主党です。トリガー条項を発動させて暫定税率がカットされた場合、ガソリン代は1Lあたり25.1円安くなるうえ、消費税分も安くなり、あわせて約28円安くなる計算になります。

 さらに、自民・公明・国民は12月11日、「ガソリン税の暫定税率を廃止」することで合意。ただし、廃止時期は今後協議するということです。

ガソリン節約術【4か条】

 暫定税率がいつ廃止されるのかは決まっていませんが、ガソリン補助金の縮小は決まっているため、価格は上がります。では、ガソリン価格高騰に備えるには、どうすれば良いのでしょうか。自動車ジャーナリストの桃田健史氏によりますと、ガソリン節約のコツは…

 (1)急加速しない
    →ガソリンを1番使うのは加速するとき
 (2)タイヤの空気圧調整
    →空気圧が低くなると、地面と接する部分が増えて抵抗が大きくなり、燃費が悪くなる
 (3)荷物を減らす
    →キャンプ道具やゴルフ用品などを詰め込みすぎていませんか?
 (4)早めの整備
    →特にエアフィルター

 そして、節約のコツでなにより大事なのは「無駄に走らないこと」だということです。効率の良い走行ルートを選び、買い物はまとめ買いを心がけてみてはいかがでしょうか。

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