1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

【最新】地震発生確率「Sランク」活断層情報 どこが?どれくらい揺れる可能性?新潟県内で新たにA→S 南海トラフ地震の発生確率上昇して80%程度

MBSニュース / 2025年1月16日 15時44分

 政府の地震調査委員会が、日本の活断層で起きうる地震について2025年1月1日を基準に再計算し、発生確率値の最新情報を1月15日に公開しました。今後30年以内の地震発生確率が3%以上を「Sランク」、0.1~3%未満を「Aランク」、0.1%未満を「Zランク」、不明を「Xランク」と表記しています。 糸魚川ー静岡構造線断層帯で14~30%、神奈川県三浦半島断層群で6~11%などと、全国に“危ないSランク断層”が存在することが示されています。今年新たに新潟県の長岡平野西縁断層帯がSランクとなりました(30年発生確率は3%以下)。 公表された地震発生確率値で、Sランクとされた全国の活断層を地域ごとに見ていきましょう。

新潟県で新たにSランク M8の地震発生の可能性 神奈川県に「3」発生確率が6~11%の活断層も

〇北海道【予想される地震の規模 30年以内の発生確率の順に記載しています】
北海道 黒松内低地断層帯【7.3程度以上 2~5%以下】
北海道 サロベツ断層帯【7.6程度 4%以下】

〇東北地方・新潟
山形県 新庄盆地断層帯(東部)【7.1程度 5%以下】
山形県 山形盆地断層帯(北部)【7.3程度 0.003%~8%】
山形県 庄内平野東縁断層帯(南部)【6.9程度 ほぼ0%~6%】

新潟県 櫛形山脈断層帯【6.8程度 0.3%~5%】
新潟県 十日町断層帯(西部)【7.4程度 3%以上】
新潟県 高田平野断層帯(東縁)【7.2程度 ほぼ0%~8%】
新潟県 長岡平野西縁断層帯【8.0程度 3%以下】

〇関東地方・中部地方など
神奈川県と静岡県 塩沢断層帯【6.8程度以上 4%以下】
神奈川県 三浦半島断層群(主部/武山断層帯)【6.6程度かそれ以上 6%~11%】
神奈川県 三浦半島断層群(主部/衣笠・北武断層帯)【6.7程度かそれ以上 ほぼ0%~3%】

長野県と岐阜県 木曽山脈西縁断層帯(主部/南部)【6.3程度 ほぼ0%~4%】
長野県 境峠・神谷断層帯(主部)【7.6程度 0.02%~13%】

(※参考:駿河トラフで発生した海溝型地震に伴って活動すると考える場合)
静岡県 富士川河口断層帯(ケースa)【8.0程度 10%~18%】
静岡県 富士川河口断層帯(ケースb)【8.0程度 2%~11%かそれ以下】

山梨県と長野県 M7.6想定で発生確率14%~30%の活断層 大阪を貫く上町断層帯はM7.5想定 2~3% 熊本県では、0%~16%

〇中部地方・北陸地方など
富山県 砺波平野断層帯(東部)・呉羽山断層帯【7.0程度 0.04%~6%】
富山県 砺波平野断層帯・呉羽山断層帯(呉羽山断層帯)【7.2程度 ほぼ0%~5%】
石川県 森本・富樫断層帯【7.2程度 2%~8%】

山梨県と長野県 糸魚川-静岡構造線断層帯(北部区間)【7.7程度 0.009%~16%】
山梨県と長野県 糸魚川-静岡構造線断層帯(中北部区間)【7.6程度 14%~30%】
山梨県と長野県 糸魚川-静岡構造線断層帯(中南部区間)【7.4程度 0.9%~8%】

岐阜県 高山・大原断層帯(国府断層帯)【7.2程度 ほぼ0%~5%】
長野県と岐阜県 阿寺断層帯(主部/北部)【6.9程度 6%~11%】

〇近畿地方・四国地方
滋賀県 琵琶湖西岸断層帯(北部)【7.1程度 1%~3%】
京都府と奈良県 奈良盆地東縁断層帯【7.4程度 ほぼ0%~5%】
大阪府 上町断層帯【7.5程度 2%~3%】
兵庫県と奈良県と和歌山県 中央構造線断層帯(石鎚山脈北縁西部区間)【7.5程度 ほぼ0%~12%】

徳島県と愛媛県 中央構造線断層帯(石鎚山脈北縁西部区間)【7.5程度 ほぼ0%~12%】

〇中国地方
島根県 宍道(鹿島)断層【7.0程度かそれ以上 0.9%~6%】(ケース2)
島根県 弥栄断層【7.7程度 ほぼ0%~6%】
広島県と山口県 安芸灘断層帯【7.2程度 0.1%~10%】
山口県 菊川断層帯(中部区間)【7.6程度 0.1%~4%】
山口県 周防灘断層帯(周防灘断層帯主部区間)【7.6程度 2%~4%】

熊本県では、0%~16%

〇九州・沖縄地方
福岡県 福智山断層帯【7.2程度 ほぼ0%~3%】
福岡県 警固断層帯(南東部)【7.2程度 0.3%~6%】

長崎県 雲仙断層群(南西部/北部)【7.3程度 ほぼ0%~4%】

熊本県 日奈久断層帯(八代海区間)【7.3程度 ほぼ0%~16%】
熊本県 日奈久断層帯(日奈久区間)【7.5程度 ほぼ0%~6%】

大分県 中央構造線断層帯(石鎚山脈北縁西部区間)【7.5程度 ほぼ0%~12%】
大分県 周防灘断層帯(周防灘断層帯主部区間)【7.6程度 2%~4%】

 活断層は、北海道から九州まで日本列島に網目のように広がっています。地震調査委は、発生確率値が小さいように見えても、「発生しないことを意味してはいない」と、注意を呼びかけています。過去を振り返って兵庫県南部地震は、直前の確率値が【0.02%~8%】。2016年の熊本地震も【ほぼ0%~0.9%】と、決して高くはありませんでした。

「ランキング順に危ない、と短絡的に理解することは危険」

 活断層のランク分けについて、京都大学の西村卓也教授に聞きました。「活断層の見つかっていない地域でも大地震がおこりうることは十分ありえます。そもそも長期評価する活断層は、原則M7.0以上の地震をおこす活断層を対象に評価しているもので、それより小さい規模の地震については考慮されていません。「2018年大阪府北部地震(M6.1)のような規模の地震は対象外です。ただしマグニチュード6級の地震でも、発生場所によっては、大きな被害が出ることを、大阪府北部地震は示しています」

「単にランキング順に危ない、と短絡的に理解することは危険です。条件を十分理解していただいて、データをお使いいただくのが良い」としています。

 地震調査委員会も、「日本は世界的に見ると地震活動が活発で、ランク分けに関わらずどの場所においても、強い揺れに見舞われるおそれがある」と、対策を講じる必要性を訴えています。

南海トラフ地震 発生確率が30年80%程度に引き上げ

 地震調査委は、プレート境界やその付近で起きる地震(海溝型地震)についての長期評価の発生確率なども最新の数字に更新しました。30年以内の発生確率が26%以上のⅢランク(高い)を地域ごとに見ていきます。

〇千島海溝【予想される地震の規模 30年以内の発生確率の順に記載しています】
・超巨大地震(17世紀型)【8.8程度以上 7%~40%】
・根室沖【7.8~8.5程度 80%程度】
・色丹島沖及び択捉島沖【7.7~8.5前後 60%程度】
・十勝沖から択捉島沖の海溝寄りのプレート間地震【津波マグニチュード8.0程度 50%程度】
・沈み込んだプレート内やや浅い地震【8.4前後 30%程度】
・沈み込んだプレート内やや深い地震【7.8程度 50%程度】
・ひとまわり小さいプレート間地震
 十勝沖・根室沖【7.0~7.5程度 80%程度】
 色丹島沖・択捉島沖【7.5程度 90%程度】

宮城県沖陸寄り80~90% 2年連続で発生確率上がる

〇日本海溝
・青森県東方沖及び岩手県沖北部【7.9程度 20%~40%】
・海溝寄りのプレート間地震【津波マグニチュード8.6~9.0 30%程度】
・沈み込んだプレート内の地震【7.0~7.5程度 60%~70%】

・ひとまわり小さいプレート間地震
 青森県東方沖及び岩手県沖北部【7.0~7.5程度 90%程度以上】
 岩手県沖南部【7.0~7.5程度 30%程度】
 宮城県沖【7.0~7.5程度 90%程度】
 宮城県沖の陸寄りの地震【7.4前後 80%~90%】※一昨年は70~80% 去年は70%~90%
 福島県沖【7.0~7.5程度 50%程度】
 茨城県沖【7.0~7.5程度 80%程度】

南海トラフは確率上がって80%程度に

南海トラフ地震については、前回の発生が79年前で、平均発生間隔の標準的な値88.2年に対して90%経過していることもあり、今度30年以内の発生確率が80%程度に引き上げられました。(去年は70~80%)

地震調査委員会の平田直委員長は「もうこれ(80%程度)は、いつ地震が起きても不思議はないという数字。引き続き、いつ地震が起きてもいいように備えていただきたい」と話し、注意を呼びかけました。

〇相模トラフ
・プレートの沈み込みに伴うM7程度の地震【7程度 70%程度】

〇南海トラフ
・南海トラフ【8~9クラス 80%程度】

〇日向灘及び南西諸島海溝周辺
・与那国島周辺のひとまわり小さい地震【7.0~7.5程度 90%程度以上】
・南西諸島北西沖の沈み込んだプレート内のやや深い地震【7.0~7.5程度 60%程度】

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください