【多様化するいちご狩り】食べ放題にスイーツビュッフェをつけても農家が赤字にならないワケ 「夜限定」や「時間無制限」など特別な体験にインバウンドも熱視線
MBSニュース / 2025年2月10日 11時11分
今、旬を迎えている「いちご狩り」。人気のフルーツ狩りランキングでは堂々の1位です。食べ放題でたくさん食べて絶対に元をとりたいお客さんと、リピーターを確保したい農園。双方にWin-Winの関係が成立しているその戦略を取材しました。
冬になるとしっかり糖分を蓄え、甘味を増す旬のいちご。この時期、シーズンを迎えるのがいちご狩りです。皆さんいちごが大好きなようで、「行ってみたいフルーツ狩り」のアンケートでもぶどうやみかんを抑え、圧倒的な1位!
いちご狩り農園も近畿エリアだけで80か所以上あり、新規参入も増えているのだとか。そんな人気のいちご狩りで、お客さんが重視するのがー。
「何パック分も食べてますので」
「元とらなあかんから」
「元とりたいよな」
「元はもちろんとって帰ります」
元を取りたい!それは当然の消費者心理。一方で農園側も、来園者を増やすことでしっかり利益を確保しようと思いきった変貌を遂げているんです。
ブランドいちごだけでなくスイーツも食べ放題!?
(記者リポ―ト)「ドでかいです、これ!すごい大きさ。こんなのスーパーでもなかなか売っていません」
いちご大好き記者がやってきたのは1月、今シーズンの営業が始まった大阪・岸和田市の農園「いちご畑 はる」。ハウスには、大粒のいちご!
美味しいいちごの見分け方を伺うと…
(いちご畑 はる・岡本恒次さん)「上の葉っぱがそり上がっている。これが元気ないちごの証拠なんですね。赤いいちごで上の葉っぱの元気がいいやつ」
ここまでは普通のいちご狩り。ですが、実はこんなサービスが!
(記者リポ―ト)「イチゴ狩りをしながら、スイーツビュッフェも楽しむこともできるんです!」
ケーキに、ソフトクリーム、それに大福まで!時期によっては大きいもので1粒100円するというブランドいちごをケーキにのせ、ショートケーキにして食べることもできるんです。
いちごの市場価格で考えると1時間の食べ放題で40個ほど食べれば元がとれる計算ですが、中には100個以上食べる人もいるのだとか。さらにスイーツまで食べ放題、しかしそれでも、利益はしっかり出るといいます。その理由を尋ねてみると…
(岡本恒次さん)「いちご狩りは手間暇が薄いというか、かからない。お客様がつんで食べていただく」
出荷のための収穫・梱包作業が必要ないため、人件費などのコストを削減でき、その分サービスを充実できるわけです。
(岡本恒次さん)「この空間であったり、ケーキであったり、この60分っていうところを楽しんでいただき、お客様に元をとっていただくという発想で大変好評を得ています」
子どもは入れない!?『夜のいちご狩り』で差別化
続いては、他ではできない体験で差別化をはかる、滋賀県東近江市の「ベジタブルガーデン」。自慢は、ずらりと並ぶいちごの品種!
(ベジタブルガーデン・野村匡宏さん)「こちらが『さつまおとめ』『おいCベリー』『ほしうらら』『よつぼし』が植わっていますね」
「食べ比べを楽しんでほしい」と品種の数にこだわり、去年は11種類、今年はなんと、18種類に!実は、品種を増やすごとにここでしかできない食べ比べを求めて客層の幅も広がり売り上げもアップしているといいます。
ここだけの体験は食べ比べ以外にも!
(記者リポート)「日没後はロマンチックな雰囲気の中でいちご狩りを楽しむことができます」
午後9時までできる「夜のいちご狩り」は、デートにぴったりと遠方から訪れるカップルも多いといいます。
(愛知県から)
「新鮮な感じでめっちゃ楽しい」
「大人な感じで」
(ベジタブルガーデン・野村さん)「来てもらったお客様にどれだけちゃんと喜んで帰ってもらえるか、満足度をもっと上げていけるようなことができたらと思います」
最大6時間!“時間無制限”で焦らずゆっくり食べ放題
発想の転換で勝負する農園も!やってきたのは大阪・岸和田市のイチゴ農園「きしかん」。
(きしかん・湯浅廉さん)「まだ始まったばかりで、土日祝に開けているんですが、ほぼご予約いただいているような状態」
栽培しているのは甘みが強く、濃厚な味わいの高級いちご「よつぼし」。本来は30分や1時間など時間制限が当たり前のいちご狩りですが、この農園では、なんと開園から閉園まで時間無制限!最大6時間も食べ続けられるんです。
「おいしいから!目標は200個かな。」
(大阪市内から)「子どもだと1個食べるのにどうしても時間がかかる。時間制限が30分とかだともっと食べたくても、『急がないと早く食べて』ってなるとせわしないなと思って」
ゆっくり時間をかけていちごが堪能でき、ほかの農園と変わらない価格帯!MBS・山中アナウンサーも体験しました。
(山中アナ)「真っ赤ですね。甘い、おいしい。時間が決まってくると焦って忙しなくなるんですがそれがないですね。短時間で無理やりいっぱい食べなくてもゆっくり食べればいいわけですから」
約6か月の営業期間で2万人ほど、多い日には1日1400人が訪れるという人気ぶり。Win-Winな関係で多様化するいちご狩り。専門家は今後はインバウンド向けの需要も取り込めると指摘します。
(航空・旅行アナリスト 鳥海高太朗さん)「日本のいちご狩りは非常に清潔であって、特にいちごの色が鮮やか。この真っ赤な部分が見られるということで、写真映えするということも含めてこれからより注目を集める体験型のコンテンツになると思われます」
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