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【高校野球】東洋大姫路・阪下漣投手「みんなに助けてもらった。野手に感謝したい」 秋季兵庫県大会『決勝進出』で近畿大会の出場権獲得

MBSニュース / 2024年9月30日 11時15分

 来年3月に開催されるセンバツ高校野球大会を目指す上で重要な一戦。高校野球・秋季兵庫県大会の準決勝が9月28日に行われ、神戸学院大附属と東洋大姫路がそれぞれ勝利して、決勝進出を果たしました。

兵庫の高校野球界をリードしてきた強豪校同士の激突 序盤は東洋大姫路がペースを握る

 勝てば近畿大会への出場が決定する準決勝の第2試合では、神戸国際大附属と東洋大姫路が激突しました。両校ともに長年、兵庫県の高校野球界をリードしてきた強豪校です。

 試合は、序盤から先攻の東洋大姫路が押し気味に進めます。2回に桒原大礼選手のタイムリーツーベースで1点を先制すると、守っては、今年の夏の大会でも名門校のエースナンバーを背負った阪下漣投手が好投。神戸国際大附属打線を5回まで2安打に抑えるピッチングで得点を許しません。

阪下投手のリズムの乱れを見逃さなかった神戸国際大附属 一挙4得点

 しかし6回裏、神戸国際大附属がワンチャンスをものにします。阪下投手が、この回先頭の烏山隼颯選手へ投じたボールが抜けてデッドボールとなります。投球リズムが乱れたところをすかさず攻め立てます。

 代打の中塩屋健人選手が絶妙のバントで阪下投手のエラーを誘って1塁、2塁とチャンスを広げると、1アウトから福田颯選手が粘ってフォアボールを選び、満塁と絶好のチャンスをつくります。ここで、3番竹田陽翔選手が変化球を上手く拾ってレフト前へ。1対1の同点に追いつきます。さらに2アウトから5番中井優心選手が右中間を深々と破る走者一掃のタイムリースリーベースヒットを放ちました。

 青木尚龍監督が「阪下君は、近畿でも指折りの好投手。打ち崩すのはなかなか難しい。だからこそ、少ないチャンスをモノにするかどうかが勝負だと思っていた」と振り返った神戸国際大附属は、狙いどおりの逆転劇で4対1と3点のリードを奪いました。

阪下投手「野手に感謝したい」 東洋大姫路打線が奮起しすぐさま反撃

 この試合までは、打撃陣の調子が上がらない中、投手陣が踏ん張って勝ち上がってきた東洋大姫路に嫌なムードが漂います。しかし、阪下投手が「きょうは本当に打線に助けてもらった。野手に感謝したい」と語ったように、ここから打線が奮起しました。

 7回表、東洋大姫路はすぐさま反撃します。この回からマウンドに上がった神戸国際大附属の土居誠太投手を攻めて、1アウトから1番渡邊拓雲選手と2番伏見翔一選手の連続スリーベースヒットで1点を返すと、2アウト1塁、3塁のチャンスに、5番木村颯太選手がしぶとくライト前に落として4対3と1点差に迫ります。さらに、6番の高畑知季選手が二遊間へのきわどい当たりを打ち、2塁手が後ろにはじく間に3塁ランナーがホームイン。積極的なバッティングで4対4の同点に追いつきます。

勢いに乗った東洋大姫路 タイブレークで6点を奪う

 こうなると勢いは東洋大姫路に。タイブレークに突入した10回、今度は足で流れを引き寄せます。ノーアウト1塁、2塁から始まるタイブレーク。6番高畑選手が、3塁前へ送りバントを試みると、フォースアウトを狙って投手は3塁へボールを送りますが、代走で出場したセカンドランナーの村上耀大選手が俊足と素早いスライディングを見せてサードセーフとなり、ノーアウト満塁とチャンスを広げます。

 ここで、7番でキャッチャーの桒原選手が高めの変化球を積極的にたたいてレフト前への2点タイムリーヒットを放ちます。「6回のピンチで、キャッチャーとして、阪下投手に対して落ち着いたリードができなかった。ここは、何としても自分の一打で取り返したかった」と語った桒原選手の気迫の一打で6対4と逆転に成功します。7回途中から粘り強い投球を見せて、ピンチをしのいでいた神戸国際大附属の橋本大智投手ですが、この回は東洋大姫路の勢いを止めることができませんでした。さらに東洋大姫路は、1番渡邊拓雲選手の犠牲フライで3点差となる貴重な7点目を奪うと、2アウト満塁から3番見村昊成選手が、あわやホームランかという走者一掃のタイムリースリーベースヒットを放ち、この回一挙6点を奪って勝負を決定づけました。

 10回裏の神戸国際大附属の反撃も、阪下投手がきっちりと迎えた東洋大姫路。10対4で難敵を下して決勝進出を決め、履正社を日本一に導いた岡田龍生監督が2022年の4月に就任してから初めての近畿大会への出場権を手にしました。

決勝戦と3位決定戦は10月5日

 準決勝、もう1試合は、神戸学院大附属が、9回裏、広川真大選手のタイムリーツーベースで三田学園にサヨナラ勝ち。うれしい決勝進出を決めています。

 神戸学院大附属と東洋大姫路が激突する決勝戦は、10月5日に明石トーカロ球場で午後1時プレイボール。近畿大会の出場校もう一枠を争う3位決定戦、三田学園と神戸国際大附属との対戦は、決勝戦に先立って午前10時開始で行われます。

【兵庫大会 準決勝結果】
神戸学院大附属 3-2 三田学園
東洋大姫路 10-4(延長10回) 神戸国際大附属

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