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【高校野球】東洋大姫路・立命館宇治・市和歌山が8強進出!奈良は粘りを見せるも強豪に敗れる...神山投手「応援が本当にうれしかった」 秋季近畿大会

MBSニュース / 2024年10月21日 11時12分

 来年3月に開催される第97回選抜高校野球大会の出場校を占う重要な大会『秋季近畿地区高校野球大会』。2日目の10月20日は1回戦3試合行われました。

東洋大姫路vs龍谷大平安 名門校対決はコールドゲーム「もっともっと緻密な野球ができる」

 第1試合は、17年ぶりに兵庫大会を制した東洋大姫路と、京都2位で近畿大会に進んできた龍谷大平安の名門校対決。1回表、いきなり東洋大姫路の打線が爆発します。先頭の渡邊拓雲選手がセンター前ヒットで出塁。送りバントの後、3番・見村昊成選手もセンター前に運び、1アウト2・3塁とチャンスをひろげます。ここで4番・木村颯太選手がライトオーバーのタイムリー3ベースヒット。あっという間に2点を先制します。さらにデッドボールを挟んで6番・高畑知季選手、8番・川口悠空選手にもタイムリーが飛び出し、この回一挙5点。打者一巡の猛攻でいきなり5点のリードを奪います。

 その東洋大姫路の先発は、兵庫大会でも力強いピッチングでチームを優勝に導いた阪下漣投手。この日も伸びのあるストレートと縦への鋭い変化球を軸に、龍谷大平安打線につけ入るスキを与えません。3回、2アウト1・2塁の唯一のピンチも、3番・岩谷陽斗選手から見逃し三振を奪って切り抜けます。守りでリズムをつかんだ東洋大姫路は5回、相手のミスにも助けられて3点を追加。6回には見村選手のタイムリーが飛び出し、9対0とリードをひろげました。

 大量点に守られた阪下投手は、投球のギアを使い分けるなど余裕を持ったピッチング。7回を4安打無失点7奪三振に抑え、チームをコールド勝ちに導きました。岡田龍生監督が「守るべきところはしっかり守って、取るべきところで取る試合ができた。ただ、もっともっと緻密な野球ができると思っている」と語った東洋大姫路。盤石の強さを見せて、初戦突破です。

市和歌山vs三田学園 7回まで両チーム無得点の投手戦「とにかくバックを信じて」

 続く第2試合は、兵庫・三田学園と和歌山・市和歌山。ともに県大会を3位で通過した両チームが対戦しました。

 試合は、三田学園・熊野慎投手、市和歌山・土井源二郎投手が好投。両チーム無得点のまま、終盤に突入します。タイブレーク突入かと思われた8回裏、市和歌山は2アウト3塁のチャンスに4番・森本健太郎選手がライトへのタイムリーヒット。「待っていたスライダー。ピッチャーが踏ん張っていたので、なんとか1点を取りたいと思っていた」と語った主砲の一打で、待望の1点を先制します。

 三田学園も9回表、2アウトから4番・沖良憲選手がレフト前ヒットを放って食い下がりますが、後続が打ち取られゲームセット。「とにかくバックを信じて、打たせて取ることを心掛けた」と振り返った土井投手を中心に、ピンチでも固い守りを見せた市和歌山。接戦をものにして、準々決勝進出を果たしました。

立命館宇治vs奈良 諦めない気持ちで強豪校に挑戦「応援が本当にうれしかった」

 第3試合は、34年ぶりに近畿大会出場を果たした奈良県有数の進学校・奈良が登場。京都大会王者の立命館宇治に挑みました。

 奈良大会の決勝戦では、1イニング8失点と守備がくずれ天理に大敗した奈良。「奈良大会を終えた後の2週間、とにかく粘り強く戦おうと練習で意識を高めてきた」と吉村貴至監督が語ったように、1回、いきなりノーアウト1・2塁のピンチを招きますが、粘りを見せます。

 満塁にまでチャンスをひろげられたものの、後続を打ち取って立ち上がりのピンチを脱出。その後も毎回のようにピンチを背負いますが、奈良大会を1人で投げ抜いたエースの神山詞投手を中心に、5回まで1失点と強豪校と互角に渡り合います。

 一方、立命館宇治の道勇壱心投手の前に5回まで沈黙していた打線は6回表、一番・谷惇平選手が待望の初ヒット。2アウト2塁とチャンスをひろげ、3番・松本悠斗選手に託します。初ヒットで球場全体が盛り上がりを見せますが、松本選手の当たりはセカンド後方のファールフライ。どんどん切れていく難しい打球でしたが、セカンドの岡田大輝選手が俊足を飛ばして好捕。奈良に傾きかけていた試合の流れを、立命館宇治に引き戻します。

 直後の6回裏、立命館宇治は1アウト1・2塁のチャンスに、9番・道勇選手がレフトへのタイムリーヒット。さらにその直後、奈良の2つのエラーでこの回3点を重ね、リードを4対0にひろげました。

 それでも奈良は諦めません。神山投手が「応援が本当にうれしかった。ここからでもいけるという雰囲気が(みんなに)あった」と話したように、続く7回のピンチをしのぐと8回表、先頭の岡田宙大選手が、ライトオーバーの3ベースヒット。ここで神山選手がきっちりとショートへ低い打球をころがし、3塁ランナーがホームイン。立命館宇治の好投手・道勇選手からついに1点をもぎ取ります。

 さらに奈良は9回、1アウト1・2塁とチャンスをつくって粘ります。バッターボックスには、6回途中からマウンドに上がるなどチームの中心を担ってきた5番・米田朋恭選手。しかし、ここは道勇投手が冷静な投球で逃げ切りました。ボール球を上手く使って三振を奪うと、最後はショートライナーでゲームセット。最後まで粘りを見せた奈良でしたが、落ち着いた戦いぶりを見せた立命館宇治の前に、あと一歩及びませんでした。

【秋季近畿地区高校野球大会 1回戦】
▼10月20日
東洋大姫路(兵庫) 9-0 龍谷大平安(京都) ※7回コールド
市和歌山(和歌山) 1-0 三田学園(兵庫)
立命館宇治(京都) 4-1 奈良(奈良)

▼10月21日 ※雨天順延の2試合
天理(奈良) 対 和歌山東(和歌山)
大阪学院大高(大阪) 対 北稜(京都)

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