<視聴者は追い込まれる明石家さんまが観たいのだ>生誕60周年記念番組「さんまでっか!?TV」に充満していた「遠慮しすぎの空気」
メディアゴン / 2015年7月5日 7時20分
影山貴彦[同志社女子大学 教授/元・毎日放送 プロデューサー]
* * *
明石家さんま生誕60周年記念番組「さんまでっか!?TV」。7月1日、フジテレビで放送された4時間30分の番組を観た。
さんまさんの誕生日に合わせたこれほどのスペシャル番組を編成できるのはフジテレビだけだろう。大の明石家さんまファンを自認する筆として、楽しく観ることができた。最高殊勲者は、ブラックマヨネーズだと思う。
楽しくはあったが、大きく残念なことがあった。この番組は「生放送」という形を取らない方が良かったように思う。視聴率は、4時間30分トータルで、10.4%。正直、可も不可もない数字である。少し寂しい結果と言ってもいいかもしれない。
もし、録画で編集ありのスタイルで放送していれば「1.5倍は獲れた」と思っている。フジテレビの黄金期を世代的に良く知っている者にとって、フジテレビには元気を取り戻して欲しいと願っている。それは偽らざる気持ちだ。
けれど、フジテレビは、いまだに最も「バブルの残り香」がプンプンする。そこが、甦るのに時間がかかっている大きなポイントであろう。あれだけの豪華な出演者たちが、ずっと喋るタイミングを待っている。常に「トークの渋滞」を起していた。
視聴者は、ひとりひとりの飛び切りのエピソードをじっくり聞きたい。「消化不良」のまま、次のコーナーへと流れていったのだ。勿体ないことこの上なかった。ひとひとつのエピソードにさんまさん本人が絡みすぎていたのも気になった。
例えば、司会に今田耕司君・岡村隆史君を据えて、さんまさんは、過度に口を挟めない、という形式を取っていれば、ずっと観やすくなっていたはずだ。
全編、お笑い怪獣・さんまさんに「遠慮しすぎている空気」が充満していた。SMAPのメンバーたちは、その中で健闘していたが。
「遠慮しすぎ」
それは演者だけでなく、作り手ひとりひとりにも言えるのではないか。
「追い込まれる明石家さんま」
「一歩引いた明石家さんま」
・・・これを観たいと思っている視聴者は、今、筆者だけではあるまい。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
岡村隆史、“異例の経歴”の新人芸人と仲良しロケ 明石家さんまゆかりの地めぐり感動
マイナビニュース / 2024年7月2日 5時0分
-
今こそ観返したい『古畑任三郎』の傑作回といえば? 大物ゲストが登場した3つの傑作エピソード
エンタメNEXT / 2024年6月30日 11時30分
-
『せっかくグルメ』『いくらかわかる金?』平野亮一氏が意識する“人”の面白さ 「明石家さんまを笑わせる」中で学んだ原点
マイナビニュース / 2024年6月29日 12時0分
-
“小さな古畑”ツートン青木が語る「古畑任三郎」の魅力「田村正和さんは亡くなった感じがしない」
日刊SPA! / 2024年6月17日 8時52分
-
さんま「それじゃ意味ないやろ」のひと言で大阪ライブへ ブラマヨ小杉痺れる
東スポWEB / 2024年6月8日 19時58分
ランキング
-
1「なぜその格好...」ルーブル美術館を貸し切った米モデル、名画の前に佇む写真に「マナー違反」「不衛生」と批判殺到
ニューズウィーク日本版 / 2024年7月3日 17時10分
-
2『イッテQ』いとうあさこ、スタッフに「絶対触らないで」 とっさの“気遣い”が反響呼ぶ
Sirabee / 2024年7月2日 12時45分
-
3元純烈・小田井涼平の“年表の1行”に空目する人続出 「違和感ない」「知らなかった」
Sirabee / 2024年7月2日 12時15分
-
4反町隆史 50歳の「POISON」に酔いしれる視聴者続出「イケおじ」「かっこよ」「激アツ」
スポニチアネックス / 2024年7月3日 21時53分
-
5夏クールドラマで「月・火」連続の「学生の妊娠」扱われる 春は「記憶喪失」多く...流行りなの?
J-CASTニュース / 2024年7月3日 20時18分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください