<「演出」は詐欺師の技術だ>こどもの写真・証言は大人の心を動かすからこそ要注意
メディアゴン / 2015年9月22日 10時30分
江川達也[漫画家]
* * *
シリアからの亡命の途中、トルコの海岸で溺れて打ち上げられた3歳児の遺体写真が公開された。それが世論を動かし、ドイツがハンガリーにいるシリア難民の受け入れを決定する後押しとなったが、実はその写真が「やらせ」ではないかという疑惑が浮上した。
捏造写真には注意しなければならない。1枚の写真が人々の心を動かし、社会を動かすことがある。そういう写真はだいたいが「ニセもの」と思った方がよいのかもしれない。
特に子供の写真や子供の証言には、大人が心動かされる要素が多いので、特別な注意が必要だろう。かわいらしい子供が泣きながら「あの国の人にヒドい目にあった」と言う。
ヒドい目にあっているかわいい子供の写真を見せる。しかも、作為によって偽造された写真や、発言の方が、事実より説得力があったりする。
国民は怒りを増幅させて、戦争を仕掛け、結果、相手国のかわいい子供達を多数殺しまくってしまうことになりかねない。一時期の感情や正義感に動かされず、長期的な視野も持ちながら慎重な判断が必要だろう。人からの罵詈雑言は覚悟で。
しかし、難しいものだ。捏造か真実かを判断することは。
合理的に考えて不自然なもの、つじつまがあわないものを見分けるよう注意が必要なのだろう。感情に訴えるものは本当に危険だ。感情に訴えることが仕事になると、おのずと見えてくるものはあるが。
本当に詐欺師の技術だ。演出というものは。
(江川達也)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
市原隼人、陣内孝則と18年ぶり共演に喜び「胸を借りるつもりで芝居を」
ORICON NEWS / 2024年6月27日 20時12分
-
「仮想通貨」への投資はNG、"中3でもわかる"根拠 「余裕資金でちょっと買う」くらいにすべき
東洋経済オンライン / 2024年6月18日 18時0分
-
北大路欣也、名取裕子と39年ぶり共演「初めてご一緒した頃から…」
マイナビニュース / 2024年6月18日 17時58分
-
前澤友作氏が勝訴しても「なりすまし」は止まらない…フェイスブックが詐欺広告排除に後ろ向きな根本原因
プレジデントオンライン / 2024年6月17日 16時15分
-
和歌山毒物カレー事件扱う問題作『マミー』、衝撃的な言葉が語られる特報予告編解禁
クランクイン! / 2024年6月14日 12時0分
ランキング
-
1NYで人脈構築の小室圭さん、対照的な生活の眞子さんは「ほとんど外出せず」紀子さまが抱える“複数”の不安
週刊女性PRIME / 2024年7月4日 7時0分
-
2“症状重く強くなることも”ダニにかまれ…被害増加、医師が注意呼びかけ、布団の中のダニ対策【Nスタ解説】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年7月2日 22時10分
-
3川崎重工業が架空取引で得た資金で海自潜水艦部隊に金品提供か 十数億円規模か
ABCニュース / 2024年7月4日 9時7分
-
4架空の論文を研究計画書に…国立大の元准教授が約472万円を不正受給 その後勤務の私大でも3780万円余り
東海テレビ / 2024年7月4日 6時15分
-
5【詳細】「落ちろ」「死ねや」のすえ川へ…起訴状で明らかに内田梨瑚被告の“犯行” 高校生殺害
STVニュース北海道 / 2024年7月4日 5時2分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください