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<落選した五輪エンブレム>キンコン西野が「負けエンブレム展」の結果を勝手に発表

メディアゴン / 2016年4月25日 16時10分

<落選した五輪エンブレム>キンコン西野が「負けエンブレム展」の結果を勝手に発表

西野亮廣[芸人(キングコング)]

* * *

ほんの暇潰しで立ち上げた五輪エンブレム公募の落選作品だけを集めた『負けエンブレム展』。

立ち上げ間もなく、各局の情報番組で紹介され、大変な反響をいただき、作品の応募総数も400点を超えました。

間違いなく、すべての作品を見させていただきましたが、なにぶん僕一人で運営しているもので、お一人ずつに御礼のお返事することができなくて申し訳ございません。
ご参加いただき、ありがとうございました。

さて。

この『負けエンブレム展』は、最終候補に残った4作品を見て、「ずいぶん無難なのが残っちゃったなぁ」「もしかしたら、落選したエンブレムの中に、もっと良いのがあったのではないか?」ということで、実際、こうして400点以上の作品を見た今の僕の正直な感想は、

 「たしかに4作品とも残念なぐらい無難で面白くはないけれど、あの4作品が残る理由がすごく分かる」

というところです。

というのも、応募作品の約8割が『日の丸をモチーフにしていた』からです。・・・日の丸、また日の丸、またまた日の丸、またまたまた日の丸、もいっちょ日の丸、さらに日の丸、またまたまたまた日の丸、風神雷神・・・お!

【参考】<キンコン西野に直接聞いてみた>話題の落選エンブレムから見える「東京五輪」の行方

選ぶのは人間ですから、同じ味が続くと、とうぜん別の味が欲しくなってしまいますし、美味しくなってしまいます。つまるところ、デザインの良し悪しは当然歩けれど、『日の丸をモチーフにした時点で不利に働いた』という結果に。

これは『負けエンブレム展』を開催しなければ・・・つまり運営側に立ってみなければ分からない事でした。400点そこそこで、この感情が働くわけですから、1万5千点ともなると、更にです。広く応募を募ったことが、日の丸を不利にさせたとも言えるのではないでしょうか?

次に多かった『富士山』も同様。なので、べつに選考委員を擁護するわけではありませんが、「そりゃ、この環境で選考したら、あれが残っちゃいますよね」というのが僕の感想です。

そんでもって、『負けエンブレム展』でございます。これに関しては、完全に僕の独断と偏見で選ばせていただいているので、クレームは一切受け付けません。クレームに対して御返事をするとするならば、

 「うるせーブタ。だったら、テメーが開催しろよ」

という言葉しか出てこないので、何卒ご理解いただきたいです。『負けエンブレム展』は「デザイナーにチャンスを!」がコンセプトであり、デザイナーさんの次の仕事のキッカケになればいいと僕は思っています。

【参考】<なぜ「炎上」は起きるのか>五輪エンブレム選考に見る「日本のデザイナーは勘違いで時代遅れ」

ご紹介させていただく作品の下にはデザイナーさんのお名前と連絡先(Twitterアカウント)がありますので、お仕事を依頼される方は、そちらに直接ご連絡いただけると嬉しいです。

さらに、普通に数作品を発表するだけではツマラナイので、『審査員特別賞』『優秀賞』『大賞』を決めさせていただきました。審査員特別賞と優秀賞に関しては、まぁ、言っちゃえば名前だけなのですが、大賞に選ばれた作家さんには、僕から(ほんの気持ちですが)ポケットマネーで10万円を贈呈させていただきます。

くれぐれも言っておきますが、審査員は僕一人なので、選考基準は「俺はこれが好き!」です。

なお、全ての作品は、西野亮廣オフィシャルブログにて、画像・コンセプト説明ともに掲載しています(http://lineblog.me/nishino/)ので、ご参照ください。

<番外編>

1. 【作品名】銀杏桜【作者】堀江貴文+古賀賢司(@granoladay)【審査員=西野亮廣コメント】堀江貴文さんと堀江さんのオンラインサロンメンバーの方との合作。残念ながら、公募前に世に出てしまったので、公募することができなかったそうです。
2. 【作品名】OMOTENASHI【作者】銀シャリ・鰻【審査員=西野亮廣コメント】漫才コンビ『銀シャリ』の鰻君の作品。こちらも公募に間に合わなかったそうなので、『負けエンブレム展』の参加規約を反しているので、番外編ということで紹介させてください。鰻くんは、芸人活動の傍ら、個性的なイラストも描いていて、とても才能のある男です。

<佳作>

1. 【作品名】飛翔【作者名】濱 日吉【審査員=西野亮廣コメント】金ってカッチョブー!
2. 【作品名】魂に神秘のパワーが宿る【作者名】林 弘(ko.hayashi.12@facebook.com)【審査員=西野亮廣コメント】勾玉、ナイス!
3. 【作品名】Spread Your Wings【作者名】Dan Ichimoto & Hitomi Yasuda【審査員=西野亮廣コメント】日本っぽくてステキ!
4. 【作品名】日ノ鞠【作者名】YUSA(@yusa_official)【審査員=西野亮廣コメント】鞠、僕も考えてたー!
5. 【作品名】Co-Created Suns【作者名】iShuttl(@iShuttle)e【審査員=西野亮廣コメント】試みが面白すぎ!
6. 【作品名】TOMOE – Athlete Spirit−【作者名】悉陀大哲 シッタダイテツ(daitetsu.shitta@facebook.com)【審査員=西野亮廣コメント】市松模様は、コッチの方が好き!
7. 【作品名】ゴールドライン【作者名】原田専門家( @haradasenmonka、info@hara1000.com)【審査員=西野亮廣コメント】家紋ビバ!
8. 【作品名】東京へ舞い降りる。そして、目標へはばたく。【作者名】田口沙世(@kbkr34)【審査員=西野亮廣コメント】折り鶴、超イイじゃん!

以上が佳作に選ばれた作品です。

僕の感想コメントを見てもわかるとおり、糞ド素人が個人の好みで選んだものなので、選ばれようが、選ばれまいが、「へー、そうなのね」程度に考えていただけたら嬉しいです。今回ご紹介することができなかった作品の中にも本当に素敵な作品がたくさんありました。どうもありがとうございます。審査員といっても、僕しかいないので、すべて僕一人だけで選ばせてもらった作品ですが。

<審査員特別賞>

1. 【作品名】?【作者名】佐野研二郎【審査員=西野亮廣コメント】審査員特別賞は迷わず、こちらの作品に選ばせていただきました。『負けエンブレム展』のコンセプトは「デザイナーにチャンスを」です。こうして見てみると、やっぱりイイし、たとえば躓いた時に、再び立ち上がれる空気作りを全員がやれたら素敵だと思ったので。※もしかしたら、僕の手違いで、この作品は『負けエンブレム展』には応募されていなかったかもしれません。

<優秀賞>

1. 【作品名】鶴、舞う。【作者名】かんかん(@vivakankan)【審査員=西野亮廣コメント】シンプルで力強くて超ステキ! それでいて周りのデザインの邪魔をしなさそうなので、グッズにしやすそう。実は、このエンブレムの作者の『かんかん』さんは、去年、公募がスタートする前に話題になった「扇のエンブレム」をデザインされた張本人。扇のエンブレムは公募前に世に出てしまったので、公募に参加することができなく、今回、別パターン(鶴)で参加。オチャラケ抜きにして、このデザイナーさんは、もっと世の中の人に見つかるべきだと僕は思いました。僕が個人の仕事で、たとえばロゴ等を作るときは、この方に依頼させていただくかもしれません。

<大賞>

いよいよ大賞の発表です。本当にたくさんのご応募、ありがとうございました。皆さまの作品からいただいた「気づき」は、たくさんありましたし、同時に、「東京オリンピックが上手くいけばいいな」という気持ちが以前よりも強くなりました。

僕のような糞ド素人が偉そうに審査なんぞをしてしまって申し訳ありませんでした。ただ、大賞を発表しないと終われないので、僭越ながら、大賞を発表させていただきます。大賞には、賞金10万円を贈呈いたします。

それでは大賞の発表です。『負けエンブレム展』大賞は・・・西野亮廣さんの作品です!

1. 【作品名】忘れた【作者】俺と呑み友達【審査員=西野亮廣コメント】俺(西野亮廣)のやつでーーーす!! 俺のやつが一番イイでーーーす!! 大賞はニシノアキヒロでーーーす!! 400点以上拝見させていただきましたが(ていうか、公式エンブレムも込みで)、僕は僕のエンブレムが一番好きです。試しに、Tシャツやトートバックにデザインを落としこんでみましたが、五輪が終わっても普通に使える感じです。

というわけで、大賞賞金10万円は僕がいただきまーす。賞金の使い道は、熊本の被災地に全額寄付します。

<「負けエンブレム展」をやってみて>

さて、主催者が大賞を持っていってしまうという結果になりました。『負けエンブレム展』は完全な出来レースでして、最初から僕が大賞を取ることは決まっていたのですが、今回一般公募させていただいたのは、『負けエンブレム展』の出来レース感を薄めるためのものであったということを御理解いただけると幸いです。

あと、番外編で、応募もしていない銀シャリ鰻クンの作品を紹介させていただいたのも、これまた完全な癒着でして、この辺りも御理解いただけると幸いです。

佐野さんのエンブレム問題から、いろいろスッタモンダありましたが、最終的には東京五輪が上手くいくことを願っています。ユーモアと毒と許せる心を持って、東京五輪の成功に向けて日本人全員が一枚岩になれるといいですね。

以上、『負けエンブレム展』でした。

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