西野亮廣が人気番組のレギュラーを断り「ハミダシター」MCを望んだ理由
メディアゴン / 2016年5月28日 7時30分
西野亮廣[芸人(キングコング)]
* * *
一人で呑み屋に入ったら、友人のNONSTYLE石田君がいた。彼とはデビュー当時からの付き合いで、何でも話せる仲なので、あれこれ話し込んだ。
実は先日、とある人気番組のレギュラーの話をいただいたんだけれど、次の瞬間、NONSTYLEの顔が浮かんで、「これだったら、僕なんかよりも、NONSTYLEがやった方が絶対に面白いよなぁ」と思って、お断りした。
聞こえはすごくカッコイイけれど、つまるところ「自分が勝てる試合しかしない」という逃げだよね。石田君本人にも、そのことを白状した。
NONSTYLEは本当に面白いし、才能もある。それに比べて僕は・・・。まぁ面白いしモーレツに才能もあるんだけれど、しかし得意分野は超狭い。本日(5月29日)放送のフジテレビ『ハミダシター』の聞き役(MC?)は芸能界で僕が一番向いているから、「なんとしてでも僕にやらせろ!」って感じなんだけれど、あんな変態的な番組は数少ない。
【参考】キンコン西野「肩書き」も「芸名」も変更を検討中
僕は負け戦には興味がなくて、「これは他の誰よりも、自分がやった方がいいな」という仕事しかしないようにしている。今のテレビで、それを貫こうと思ったら、テレビ以外の活動を充実させる必要がある。
というかリアルな話をすると、テレビ以外で十分に食っていける環境を整える必要があって、スッタモンダがありまして、「お笑いライブで十分すぎるほど食えていける環境を作ろう」と結論した。
で、「お笑いライブ(演劇寄りのライブではなく、たとえば単独の漫才ライブ・トークライブ)で食っていけている芸人さんって誰だろう?」と考えた時に、ここ半世紀近く誰も見当たらなくて、その原因を探ってみることにした。
分解して考えていくと、最終的に辿り着くのは「お笑いライブ」を終わらせている原因は、『思想』ではなく『収益』で、今の「お笑いライブ」の仕組みだと、基本的には努力に対して収益の見合わないので、「テレビに出よう」という話になってくる。
「お笑いライブ」を一つ立ち上げようと思ったら、大変な体力が必要だ。ネタを作らなきゃいけないし、稽古をしなきゃいけないし、チケットを捌かなきゃいけない。それなのに「お笑いライブでは食っていけない」というのが常識になっちゃっている。
これもどうなんだろう? 何か取りこぼしてるんじゃないかな?
あれやこれやと考えている内に、「そういえば、ライブ終演後のお客さんの行動を1ミリもデザインしていなかった」という問題に辿り着いた。
【参考】西野亮廣「ひな壇」に出るのを辞めてから学んだこと
SNSや何やらで必死に集めた数百人、数千人というエネルギーを、ライブ終演後「ちょっと、ご飯でも食べて帰ろっか?」的な感じで、僕達の活動とは何の関係もない(ただ劇場から近いだけの)居酒屋やファミレスに流している。しかし、その居酒屋やファミレスからはエネルギーがコチラに流れてくることはない。
その居酒屋やファミレスの収益を、お笑いライブに還元することができれば、もっと高品質なライブが提供できるだろう。なにより「お笑いライブで食っていく。果ては、テレビと交渉ができるようにまでなる」という未来がひらけるじゃないかと思って、お客さんのエネルギーをグルグル循環させる『町』を作ることにした。
それが今進めている「おとぎ町(https://camp-fire.jp/projects/view/4854)」だ。
これでも、だいぶ間をハショっているんだけれど、人に話すときは更に酷くて、「僕、町を作りたいんですよねー」の一行で終わらせちゃう(だって面倒くさいもん)。だから、たいてい「何言ってんの? お前、イタイね」の雨あられ。
そして、あげ足を取られたり、批判されたりすることは日常茶飯事なので、自分の中では「まぁ、そういうもんだよね」と思い、何とも思じない(先輩芸人がしつこく言ってきた場合だけは全力で叩きにいくけど)。
そういう場合、基本的にはヘラヘラしているんだけれど、僕の友人らは、そういうわけでもなさそうで、僕をイジる人と、ときどき居酒屋でバトっている。そもそも僕がキチンと順を追って説明していれば起こっていなかった戦なので、いやはや申し訳ない。
昨日、本を作られている方と話していて、
「電子書籍には想像していたような大きな未来は待っていない。本は『おみやげ』として残せるから、『おみやげ』として残る本を作りにいった方が効率がいいと思います。なぜなら、人は体験に流れるから」
という話をしている途中で、その人から、いちいちあげ足を取られた。その時は、友人がキレてしまったんだけど、僕は「まあまあまあ」と止めに入った。
あげ足を取る方の気持ちも分かるし、自分のことのように怒ってくれる友人には感謝している。しかしなにより、「もっと上手く説明できるようになれよ」と自分に対して思うんだけれど、僕自身、学習する気配がまるでない。
酒場の帰り道は、いつも「なんか、ごめんね」と友人に謝っている気がする。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
田中瞳アナ「テレ東に入ってよかった」『モヤさま』『WBS』への思いやテレ東の良さ、自身の変化を語る
マイナビニュース / 2024年11月20日 5時2分
-
「ゴキブリ2000匹と激闘」清掃芸人が見た驚く光景 引っ越してもまたごみ屋敷、再発をどう防ぐか
東洋経済オンライン / 2024年11月8日 9時20分
-
西野亮廣「面倒な方がいい」 コマ撮り短編映画『ボトルジョージ』制作の裏側語る
ORICON NEWS / 2024年11月5日 21時47分
-
西野亮廣、「映画はライブだ」これからの映画のあり方に持論
ORICON NEWS / 2024年11月5日 21時29分
-
佐久間宣行、横アリで1万2000人のリスナーと『超感謝祭』 エンディングで万感「生きててよかった」
ORICON NEWS / 2024年10月27日 20時43分
ランキング
-
1「タイミー」を橋本環奈"パワハラ疑惑報道"直撃? CMキャラが中居正広に差し替わったと思われたが…
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月25日 9時26分
-
2「順調に“子持ち様”化」有吉弘行、優先エレベーターでの「お前降りろよ」発言が物議
週刊女性PRIME / 2024年11月25日 16時30分
-
3セクシー女優時代に妊娠が発覚、未婚の母に「ファンの皆さんが、息子のパパたちです」決意の先にあったもの
日刊SPA! / 2024年11月25日 15時54分
-
4日本テレビ、裁判終結の松本人志の復帰「何も決まっていない」 吉本側から報告&謝罪も
スポーツ報知 / 2024年11月25日 14時57分
-
5「ほんとズレてる」岡村隆史、不倫発覚の盟友を“中学生レベル”の擁護発言で炎上
週刊女性PRIME / 2024年11月25日 17時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください