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<どれも同じ?>都知事選「選挙公報」のキャッチコピーだけ投票先を選べるか

メディアゴン / 2016年7月20日 7時30分

保科省吾[コラムニスト]

* * *

都内の家庭に東京都知事選の選挙公報が配られた。

この選挙公報を「候補者の名前を見ず」に、公報に載せられたキャッチコピーだけで人を選ぶことは出来るのだろうか。キャッチコピーはその人が最も訴えたいことのはずである。

そこでまず、以下に名前を伏せ、キャッチコピーだけを羅列してみるので、ご一読いただきたい。(尚、キャッチコピーに当たる文章が記されていない候補は、公報の1行目を記すことでこれに代えた)

・NHKから国民を守る党
・都知事報酬ゼロで働きます
・あなたに都政を取り戻す。
・すべての都民にあたたかさと夢あふれる東京に。
・都政を国民の手に取り戻す!
・職業政治屋NO!!都政をボランティアで!!
・2020年世界はTOKYOに
・皇歴2676年という世界最古の男系皇統を守ります。
・美しく品格ある「プラチナ首都」の創造
・都政に、こころを。
・横田基地の返還を実現し、西東京を舞台に国際最高会議場群に
・森喜朗元総理東京五輪・パラリンピック組織委会長への尋問の筋これあり
・声なき声を、大きな声で叫びたい
・都民を健康に、都経済を健全に!
・自己責任に基づいた真の自由とあたたかい東京
・共に成長 東京から 日本そして世界のために
・都民が決める。都民と進める。
・現在の東京は様々な問題抱えている。
・東京を、必ず変える
・あなたと一緒に、TOKYOパワー全開!

以上である。

もし、自分が都民であり、有権者であるとして、この情報だけで投票先を判断しなければならないとしたら、誰(どの政策)に投票するか決めることは出来るだろうか。もちろん、無理やりであればできるかもしれないが、投票したものの、その人物が発覚した段階で、「本当は嫌いな候補者」「思想の異なる党派の候補者」だった・・・という危険性は否めないだろう。

【参考】<三宅洋平氏落選>実態なき支持層が産み出した「選挙フェス」という都市伝説

これでだけでは一部を除き、どれがどの候補のものか分からない。強いて「わかること」はといえば、プロのコピーライターを使い、お金を掛けて作文した候補者がいる、ということぐらいだ。

一読して感じる、なんとまぁ、同じような主張の人が多いこと。口当たりの良い抽象的な言葉のオンパレードだ。中にはかなり具体的な記述をしている候補者もいるが、思想の是非はさておき「絶対選びたくないな・・・」と感じさせてしまうのは皮肉な話だ。

やはり、選挙で投票するということは、候補者のキャッヒコピーや、表面上の見せかけばかりに騙されてはいけない、ということだ。各候補の来し方、行く末まで子細に検討することが必要であり、それこそが有権者の責任である、ということなのだろう。

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