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ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の裏切られた設定に期待

メディアゴン / 2016年11月8日 7時30分

河内まりえ[ライター]

* * *

「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS火曜日22時)が人気だ。

契約結婚の話といったって、どうせ恋愛に発展していくだけの話なんだろうと高を括って見ていたら、いい意味で期待を裏切られた。

第1話で初めて出会った二人が、第2話で契約結婚に至るという、あまりに唐突な展開もテンポが良いので、違和感なく観ることができる。コミカルだ。

契約結婚という一風変わったテーマを題材にしているが、登場人物たちの悩んでいることは、同じ年頃の女性である筆者にとっても共感を得られるものであった。

津崎平匡(星野源)は人と深くつきあうのが苦手なタイプで、自分自身を「プロの独身」と評している。森山みくり(新垣結衣)に対して好意を持っているのに、それを認めようとせず、いつも心の中で悩んでいる。本心は口に出さず、いつも自分の部屋でもだえている津崎の演技につい見入ってしまう。

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そして、みくりも人間関係でのコンプレックスを抱いている。津崎に対して好意があるのに、契約結婚という前提を忘れられず、必要以上に踏み込まないようにしている。

みくりの悩みが、妄想として映像化されているところもおもしろい。誰もが知っているバラエティが突然パロディとして組み込まれていて、コミカルな演出に一役かっている。

一見、似てないように見える2人も、共通点がある。それは、人の気持ちにすごく敏感で臆病な点だ。人の気持ちを考えすぎて、お互いに明らかに好意を持っているように見えるのに、一歩踏み込むことはできない2人。

観ていると、あまりのいじらしさに歯がゆくなってしまう。筆者にも人の気持ちを考えすぎて失敗したという経験はある。こういった臆病な面は誰もが持っているからこそ、共感を呼ぶのだろう。

また、このドラマでは、ゲイの登場人物を笑いのネタとして使うのではなく、個性を持った1人の人間としてきちんと描いているように見える。ゲイというと、いつもオネエ系のステレオタイプな人物として登場していて辟易してしまうが、今回は違う。孤独を抱えた1人の人間として、また2人の契約結婚にいちはやく気がつく人物として描かれている。

津崎を演じる星野源が歌う、主題歌「恋」もドラマと合っているし、登場人物たちのコミカルなダンスも余韻を残してくれる。「夫婦を超えていけ」という歌詞のように、是非、新しい夫婦の形を見せて欲しいドラマである。

これからの津崎とみくりの2人がどうなっていくのか見逃せない。

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