ギャンブラーだからこそ「カジノ解禁法案」に反対する
メディアゴン / 2016年12月4日 7時30分
保科省吾[コラムニスト]
* * *
筆者は「カジノ解禁法案」に反対する。
12月2日、議員立法による「カジノ解禁法案」が衆院内閣委員会で可決した。カジノには様々な利権が群がることが容易に予想できる。これ以上民主主義がコントロールできない強欲資本主義を合法化してどうするのか、という思いである。
筆者はギャンブラーであるが、「カジノ解禁法案」に反対する。
例えば、筆者の好むギャンブルは競艇であるのだが、競艇のレースは時間が来れば夕方には終わる。やっていない日もある。昔は競艇場に行かなければ舟券を買えなかった。昨今ネットで買えるようになったが、レースは、当然、夜中もずっとやっているわけではない。
そのため、休みが間に入ることで少しは冷静になれる。それでも依存症からはなかなかヌケきれないが、冷静になれる時間があることで、制御できている部分は決して小さくないだろう。
ところが、である。カジノにはそんな冷静になれる「休み」がない。ラスベガスであれ、どこであれ、カジノは夜通しやっている。別の見方をすれば、夜通しやらないカジノなど魅力的でないのかもしれない。
【参考】NHK「あさイチ」に届いた特集を全否定する視聴者からのFAX
確かに、24時間やっている派手なカジノは面白い。面白いが、たまに外国に行った時に、観光気分で手を出すくらいでちょうど良い。そんな遊びであるべきだと思う。しかし、そのカジノが日本に出来てしまったらどうか。毎日行く人は必ず増えるはずだ。
もちろん富裕層だけが行くわけではない。ギャンブルは明日食べ物を買う金が1000円しかないとして、その1000円を全部賭けてやるのが最も面白い。富裕層が1億負けようが10億負勝とうが、全財産1000円を掛けてやるギャンブルのおもしろさにはかなわないのだ。
「勝ってやめられる」のがギャンブルではない。そして「負けてやめられる」のがギャンブルでもない。一度ハマったギャンブルそのものを、すんなりとやめられるような強い人間は多くはない。
というわけで、もし日本にカジノができれば、まちがいなく依存症は増える。そして、それが新たな社会問題になることは目に見えている。
【あわせて読みたい】
・<トランプというネタ>「ガチ」が「ネタ」に敗北した米大統領選
・トランプ氏の大統領当選は「既存メディアの敗北」
・<首相は嘘をついてもよい?>「解散の嘘」を容認する主流メディア
・NHK「あさイチ」に届いた特集を全否定する視聴者からのFAX
・<有働アナと井ノ原快彦を信じない?>NHK「あさイチ」でなぜ「ありきたりな中継リポート」が起きたのか?
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
いつでも買えて、種類もたくさん…コンビニ弁当から読み解く「資本主義」「社会主義」の本質【経済評論家が解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年11月24日 9時15分
-
「ギャンブル依存症は病気」 若者もオンラインで多額の借金…違法行為へ警鐘『every.特集』
日テレNEWS NNN / 2024年11月23日 19時55分
-
“執事”が明かす、超富裕層たちの意外すぎる日常。一般人との出会いは皆無、結婚相手で多いのは
日刊SPA! / 2024年11月19日 15時53分
-
「この先1人じゃ老後が不安…」バツイチ独身アラフォー女性が、マチアプ婚活で直面した「仰天の事実」
Finasee / 2024年11月1日 17時0分
-
「日本列島カジノ化」で急増が見込まれるギャンブル依存症とは…「予算や時間を守れない」「嘘をつく」などの症状が
集英社オンライン / 2024年10月30日 7時0分
ランキング
-
1「死んでいるアヒルが増えている」 埼玉・行田市の農場で高病原性鳥インフルエンザ疑い 埼玉県内では今年初
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月24日 22時8分
-
2名古屋市長選挙、広沢一郎氏が初当選…河村たかし前市長から後継指名
読売新聞 / 2024年11月24日 21時49分
-
3強盗致傷事件被害品のクレカを受け取った疑いで21歳大学生を追送検…SNSで闇バイトに応募
読売新聞 / 2024年11月24日 16時51分
-
4三笠宮妃百合子さまの通夜営まれる 秋篠宮ご夫妻ら参列
毎日新聞 / 2024年11月24日 19時32分
-
5県議会自主解散など要求=維新、兵庫知事選を総括―吉村共同代表
時事通信 / 2024年11月24日 15時35分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください