空気を読んで、敢えて「逆張り」する-茂木健一郎
メディアゴン / 2017年4月10日 7時30分
茂木健一郎[脳科学者]
* * *
「空気を読む」ことと、「空気に従う」ことは違う。さらに言えば、「空気を読む」ことができるからこそ、敢えてできることもある。それは、自分の行動、情報発信の独自性を強めることである。
「空気を読む」ことができれば、今、置かれた環境の中でどのような考え方、行動パターンが主流になっているのかを知ることができる。その上で、敢えて逆張りするのである。
情報論的に言えば、予想できることの情報量は少ない。予想できないような意外なことの方が、情報量は多い。だから、周囲の空気に合わせた行動は、そもそも情報量が少ない。
【参考】空気を読むこと、空気に従うこと – 茂木健一郎
空気を読んで、敢えてその流れとは違ったことを言ったり、行動したりすると、その情報量は大きい。誰もそのようなことを予想していないからである。
空気を読んで、敢えて逆張りで行くことで、その人は強く印象づけられる。もちろん、逆風も吹くし、摩擦も起こるけれども、そのことによって心身も鍛えられる。その逆張りが論理や本質の洞察に支えられていれば、なおのこと良い。
もっとも、いつも逆張りをしていると疲れるから、自分の身を隠したい時は、空気を読んで流れに従って大人しくしていればいい。
小津安二郎が「なんでもないことは流行に従う。芸術のことは自分に従う。」と言ったのはそのような意味だ。
(本記事は、著者のTwitterを元にした編集・転載記事です)
【あわせて読みたい】
・空気を読むこと、空気に従うこと – 茂木健一郎
・創造するためには「もやもや」から逃げてはいけない – 茂木健一郎
・<脳は非線形>2倍の努力をしても2倍の成果が上がるわけではない -茂木健一郎
・もったいぶった大人ほど「創造性」から遠い
・<創造性の核心>創造性は生み出すものにとっても「驚き」である
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
ヒューマンサウンド代表、「琉球かれん」開発者 米須清二郎氏のインタビュー記事を『人民日報海外版日本月刊』にて公開
@Press / 2024年11月21日 11時0分
-
本を1日30分以上読む割合、富裕層は「88%」に対して年収300万円以下の人はわずか「2%」…年収アップしたいなら読書量を増やすべき理由【公認会計士の助言】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年11月12日 8時15分
-
茂木健一郎氏“トランプ氏は真っ黒”で炎上のパックンを擁護「これくらいでガタガタ言ってたら…」
東スポWEB / 2024年11月7日 11時9分
-
和田秀樹「学歴ではない本当に頭がよい人の特徴」 日本人は頭のよさを固定的なものだと思っている
東洋経済オンライン / 2024年10月31日 18時0分
-
茂木健一郎氏〝選挙は就職活動〟に再言及「落選したら生活困る」「本来の在り方と違う」
東スポWEB / 2024年10月29日 10時50分
ランキング
-
1ビシネスホテル“強盗” 自称会社員の少年を逮捕 群馬・高崎市
日テレNEWS NNN / 2024年11月24日 13時15分
-
2県議会自主解散など要求=維新、兵庫知事選を総括―吉村共同代表
時事通信 / 2024年11月24日 15時35分
-
3「“確率”の問題は“数学I”の範囲外」 受験生の指摘で発覚 島根県立大学の入試で出題ミス 島根県出雲市
日本海テレビ / 2024年11月24日 11時51分
-
4党員不適切登録の自民・田畑裕明衆院議員、社員が架空党員にされたか尋ねた社長に「党費はあなたが払ったことにして」
読売新聞 / 2024年11月24日 10時57分
-
5セブン&アイ「9兆円MBO案に潜む“危険な賭け”」。非上場で外資による買収は回避できるけど
日刊SPA! / 2024年11月24日 8時52分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください