<前科はOKでも前川氏はダメ?>懸念される 前川・前次官の学校授業への今後の介入
メディアゴン / 2018年3月29日 7時30分

上出義樹[フリーランス記者/上智大学メディア・ジャーナリズム研究所研究スタッフ]
* * *
<自民党国会議員の『圧力』が明らかに>
文科省の前川喜平前次官が講師をした名古屋市の中学校の授業内容に同省が不当な介入をした問題は、自民党の文部科学部会の会長ら国会議員2人が同省に「圧力」をかけた結果であることが明らかになった。ただ、同省の担当官僚は今後、他の学校が前川氏の授業を行うことを牽制するような対応も見せている。
<文科省は前川氏の人選に依然難クセ>
国会内で3月20日から23日にかけて開かれた野党合同ヒアリングで同省は、同氏の授業内容自体には「問題なし」との認識を示す一方、天下り問題で辞任した同氏の経歴を学校側がはっきり生徒らに伝えていない点などを指摘。
「今後、他校が前川氏を講師に招いても問題はないということでよいか」との野党議員の確認に対し、曖昧な返事をしている。
<有罪判決を受けた佐藤優氏の授業は調査せず>
筆者(上出)はたまたまこの23日、元外務省分析官(ロシア担当)で文筆家の佐藤優氏の講演を聞く機会があり、講演終了後、これまで学校の授業で講演したことがあるかどうか尋ねた。
【参考】<前川・前事務次官中学校講演>文科省の難癖メールを学校長らが見事に論破
「何回もある」と応じた同氏に、文科省による調査があったかどうか問うと、「1回もない。自分には前科があるが、小物だから」との言葉が返ってきた。同氏は本人が無罪を主張する背任事件などで有罪となり、外務省を辞している。
<文科省や与党は「今後、授業に介入しない」と明言を>
「前科がある」佐藤氏の授業は問題にせず、刑罰も受けていない前川氏の授業を狙い撃ちにするとは言語道断。同氏の授業を計画する学校関係者が萎縮することのないよう文科省や与党は、「今後、前川氏の授業には介入しない」と明言すべきだ。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
わいせつ教員、教壇に戻すな…馳氏「新法出すのが与党の責任」
読売新聞 / 2021年3月2日 7時6分
-
菅首相、長男の接待疑惑「森友以上」の深刻度 不祥事が政権危機につながるボディブローに
東洋経済オンライン / 2021年2月19日 7時40分
-
反対する論理に目を向けることを妨げる「反発」という表現
HARBOR BUSINESS Online / 2021年2月18日 8時33分
-
議会制民主主義が機能した改正特措法成立 コロナ禍、「批判ばかり」でない存在感示した野党
47NEWS / 2021年2月5日 17時0分
-
河井案里氏、議員辞職に込められた「ある思惑」 4月に3選挙区で補選、全敗なら「菅おろし」も
東洋経済オンライン / 2021年2月5日 9時0分
ランキング
-
1平均賃金は韓国以下…「貧しい国」になった日本が生き残るための“新常識”
文春オンライン / 2021年3月4日 6時0分
-
2天皇陛下のご発言に眞子さま動揺 怒りの矛先は何もせぬ小室さんに?
NEWSポストセブン / 2021年3月4日 7時5分
-
3首相、東北新社を利害関係者と認識 長男の就職当時から 参院予算委
産経ニュース / 2021年3月3日 20時45分
-
4東京五輪、海外観客受け入れ見送り=政府調整、月内にも決定
時事通信 / 2021年3月3日 23時9分
-
5聖火ランナーのメアド隠さず一斉送信 20人分、京都府が謝罪
京都新聞 / 2021年3月3日 20時0分