<スピリチュアルブームに用心>日本の「なんちゃってパワーストーン」が危ない?
メディアゴン / 2018年6月5日 7時30分
森陽介(セドナヒーリング協会々長・アメリカ在住)
* * *
最近、雑貨屋さんや本屋さんでも目にするようになった「パワーストーン」。本当に身近になってきたと思います。純粋にアクセサリーとして腕に身につける人も増えました。現在、日本のパワーストーン市場は800億〜1000億円規模とも言われており、一大産業になっています。
日本でパワーストーンといえば、ひと昔前では、宗教団体が「念珠」「宝玉」のような形で頒布していたり、やたらと高額だったり、魔除け高らかに謳われてなんだか怪しげだったり・・・。宗教依存や商業主義、それらに対する偏見も入り混じり、もっと特殊な世界だったような気がします。
そんなパワーストーンがなぜ今、これほどまでに私たちの生活に広まってきたのでしょう?
恋愛成就、合格祈願、健康、金運、仕事運・・・。誰もが望むものを手に入れ、幸せになりたいと願います。願いごとは尽きません。ですが、手に入れようと一生懸命頑張ったのに、「報われぬ努力」で終わり、傷ついてしまった人も多いはずです。
戦うビジネスマン、経営者の腕には非常に高い確率でパワーストーンのブレスレットが見えます。私はアメリカで生活を始めて20年ほど経ちますが、外から見ると、頑張りすぎの日本人は多いように感じます。癒され、豊かに潤った人生を手に入れたいと思う日本人は多いのでしょう。
しかしながら、無神論者の多い日本だからでしょうか、残念ながら、現在、日本で出回っているお手軽「パワーストーン」のほとんどが、「ただの半貴石」なのをご存知でしょうか。特に、詳しい採掘地が不明であることが、とても気に掛かります。信じる信じないはさておき、やはりそれなりの手続きや由来、あるいは儀式などを経てこそ「パワーストーン」であって欲しいものなのに・・・。
一方で、最近では、本物志向の人が増加しているように感じるのが唯一の救いです。
私が会長を務める「セドナヒーリング協会(http://sedona-healing.org)」は、パワースポットとしてのセドナを満喫し、心身ともに健全になることを目指している団体ですが、セドナへのツアーのコーディネートなどを依頼されることが急増しています。ラスベガス旅行と合わせた日本人の訪問者が後を絶ちません。当然、みなさん、セドナのパワーを秘めたパワーストーンを買ってゆきます。
では、本当の意味での「パワーストーン」とはいったい何なのか。その答えは明瞭です。古来、聖地やパワースポットとして多くの人々を惹きつけ、古くから伝わる手法によって採掘され、地元の人たちが認める方法や人物が儀式を行うことで、初めてストーンがパワーストーンへと変貌します。
世界屈指のパワースポットとして名高いセドナは、アメリカ・アリゾナ州にある美しい街があります。強力な上昇のパワー、ヴォルテックスエネルギーを大地(地球)から直接受け取れる類い稀な聖地として古くから有名です。
セドナの石は、透明な色でキラキラ輝く貴石ではありません。真っ赤にそびえ立つ岩山と同じ赤茶色の、堆積岩です。何百万年、何千万年、何億年かけてセドナのヴォルテックスエネルギーがぎっしり固まってできています。人の手で形を加工したり、ピカピカに磨き上げられてもいません。自然のままです。
しかし、その石は、世界屈指のパワースポットとされるセドナの未踏の大地から、ネイティブアメリカンによって、厳選採掘されます。もちろん、見た目では選びません。もちろん、ネイティブアメリカンの酋長が伝統的な方法に基づき、浄化とエネルギー調整の儀式を行います。その後、最少人数しか介さない方法で消費者の手元に届けられています。
セドナヒーリング協会でもセドナのパワーストーンをお届けしているのですが、伝統的方法と余計なことをしない、という2つを徹底的に守っています。
ここまで手間と伝統文化を守りつつ採掘されるのが、パワーストーン本来の姿なのです。量販店の売り場にあるパワーストーンのように、角を落とし、形を変え、キラキラに磨き上げ、大人数の手を介し、人混みという悪環境に晒され、多くの販売員や客から触れられます。
信じる信じないとは無関係に、こんなストーンにありがたみはありません。しかも、宝石や貴金属でもない「ただの石」です。騙されているとは言いませんが、あまりにも雑です。少なくとも、採掘地を明示した上で、ちゃんとした手法で、しかるべき人物によって採掘されなければ、パワーストーンとはいえません。
水道水をペットボトルに詰めただけでは「おいしい水」にはならないのと同じです。味や成分の違いは素人にはわからないかもしれませんが、それでも「ちゃんとした採水地から、しかるべき成分の水」がボトリングされていることを信じて買っているのです。
日本のパワーストーンブームに水をかけるわけではありませんが、根拠なき「自称パワーストーン」には危機感を持ってしまいます。セドナヒーリング協会のホームページでは様々なセドナ情報、パワーストーン情報を発信していますので、ぜひご覧ください。もちろん、セドナの神秘性を信じるか信じないかは、あなた次第ですが。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
爆破するためのオイルバレルが積み重なる『HOW TO BLOW UP』日本版コンセプトビジュアル
cinemacafe.net / 2024年4月5日 12時10分
-
電通を退職して海外起業した40代女性。夫の転勤を機にタイへ、居場所のない日々から“運命の出会い”を果たすまで
日刊SPA! / 2024年4月4日 15時51分
-
中国「秘密警察」が日本人にも接触。日本のカルト教団なども監視か
日刊SPA! / 2024年4月4日 8時49分
-
「ナンバープレートにしたい」と思う石川県の地名ランキング! 2位「輪島市」に大差をつけた1位は?
オールアバウト / 2024年3月30日 21時5分
-
桜を見ながら運気アップ!【2024年春】お花見でやるべき「開運行動」
ananweb / 2024年3月24日 20時15分
ランキング
-
1《上司だったらイヤな女性ランキング》泉ピン子の約3倍の票数、圧倒的1位は「信用できない」
週刊女性PRIME / 2024年4月16日 11時0分
-
2《高橋由美子が“抱えられて大泥酔”した歌舞伎町の夜》元正統派アイドルがしなだれ「はしご酒場放浪11時間」介抱する男
NEWSポストセブン / 2024年4月17日 7時15分
-
3「声も顔も違うのに?」疑われた“近影”に反応か、中森明菜が「会える」ファンイベントを急ぐ理由
週刊女性PRIME / 2024年4月17日 16時0分
-
4元人気子役が死産を明かす「娘は眠っている状態で生まれた」「辛い旅路」
よろず~ニュース / 2024年4月17日 12時30分
-
5木村拓哉×堺雅人「共演NG」情報の火元…盟友関係の2人がナゼ? 妻同士も交流があるのに
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月17日 9時26分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください