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ビートたけしの小説「キャバレー」はノンフィクションとして読みたい

メディアゴン / 2018年9月4日 7時30分

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高橋秀樹[放送作家/日本放送作家協会・常務理事]

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「オール読物」9月号(文藝春秋)でビートたけしの小説「キャバレー」を読んだ。原稿用紙200枚の中編小説。よく書く時間があると感心する。主人公は綾小路きみまろ。キャバレー周りや、旅回りのきみまろがブレークするまでを描く。

冒頭は1975年(昭和40年)頃であろう。ツービートも登場するが、もちろん小説なのでどちらも本人そのものではないと思って読まねばならない。

おそらくぎりぎりの入稿だったのだろう。校正がきちんと行われておらず、明らかな誤字脱字が数カ所ある。ビートたけしのような天才が、〆切りぎりぎりに入稿しても校正がいらないほど原稿が完成していたら、もう凡人はバンザイお手上げだ。少し、ほっとする。

【参考】ビートたけし短編小説「ゴンちゃん、またね。」で知る小説家たけしの哀愁感

ところで、「オール読物」の編集部はなぜ、ビートたけしに小説の執筆を依頼したのだろうか。雑誌が売れるからだろう。もちろん、おもしろい小説が期待できるからでもあろう。

だが、無名の執筆者にまだ読んでもいない小説執筆を依頼したりするだろうか。毎月毎月、小説月刊誌を買って無名の新人の発掘を楽しみにしている読者は今の時代いないだろう。編集者は冒険しないだろう。無名の場合、読んでおもしろいと編集者が判断してからでないと、掲載しないだろう。

で、読んだ。小説は三人称で書いてあるが、時々、一人称が顔を出してしまう。そこが、妙に迫ってきて、不安な気持ちになる。

最後に、小説を読んだ筆者の感想だが、この小説「キャバレー」を、自分はノンフィクションとして読みたいと感じた。

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