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<ブログが消える?>ネット不正による「言論封殺」について -長谷川豊

メディアゴン / 2019年3月21日 4時8分

<ブログが消える?>ネット不正による「言論封殺」について -長谷川豊

長谷川豊[元テレビ局アナウンサー/経営コンサルタント]

***

今やネット界トップレベルの嫌われ者であり、テレビ業界からもすっかり放逐された私のもとにメディアゴンより寄稿の依頼が来た。

テーマは『ネット不正によるいわば「言論封殺」について』

私自身、運営する公式コラムが突然ネット検索に引っかからなくなるという事態を経験したばかりだ。私に粘着的に張り付いている人間たちからこのメディアゴンに不当な攻撃が加えられる可能性がある。心配もしたが当サイトの主筆である高橋秀樹氏より頂いたメッセージに心を打たれた。

「我々はテレビメディアや、リアルメディアなどのあらゆる媒体が、今後、正常に発展して行くことを願って展開しているサイトです。なにを正常とするかはいろいろな意見があると思いますが、メディアゴンが目指すのは唯一『表現の自由』。もちろん虚偽のニュースはこれに含まれません」

「ネット不正によるいわば『言論封殺』は『表現の自由』の敵です。これらを避けては真の『表現の自由』はなり立たないと考えます」

リスクを承知で私に寄港依頼をくれた高橋主筆に敬意と感謝を表し、私ごとき嫌われ者の体験でよければ、メディアゴンの読者の皆様とシェアしたいと思う。

まず時系列をもって説明したい。

私は『本気論・本音論』という公式コラムを2014年の4月より執筆しており、現段階でほぼ丸5年間、週に2~3本のペースで時事問題や日本社会の問題点などに『本気で・本音で』執筆する、というスタイルをとってきた。

「スタイルをとってきた」という微妙な表現になったのには訳があり、実は途中、PVを稼ぐために、本音とはかけ離れた突飛な意見や乱暴な表現、他の表現者に対する敬意のかけらもないケンカ腰の表現など、読者の方々に時として不快な思いをさせかねない・・・いわゆる「炎上商法」と呼ばれる文章に傾き過ぎていた時期があったためだ。

2016年9月に「保育園落ちた、日本死ね」という大ブームを巻き起こしたブログのタイトルをもじり、過激に走りすぎたタイトルのコラムを掲載したところ、大きな批判が巻き起こり、多くの方がご存知のように、私はほとんどのメディアがもはや相手にしない存在になった。

さて、しかし、この騒動にはあまり世間的には語られていなかった裏側が存在している。

件(くだん)のコラムは、日本の医療界・特にその中でも医療費の増加傾向に歯止めがかからない人工透析病棟の取材を終え、その問題点を鋭く指摘する内容であった。もちろん、今のままでいい! という意見もあることだろう。その意見も尊重すべきである。しかし、あまりの社会保障給付費の増加に歯止めがかからない現状がある。その社会保障給付費は若者たちの給与から天引きした保険料によって支払われる。

ご存知のように若者たちの可処分所得は限界値を超えて減少の一途をたどっている。果たしてこのままでいいのか? 私は関東にある透析病棟に加え、四国と北海道にある透析病棟の2カ所を取材。あたかも利益目的のために患者を囲い込んでいると受け取られる可能性を否定できない現状をつかみ、その内容をルポすることを文中に匂わしていた。

しかし、人工透析の世界は、どれだけ低く見積もっても年間2兆円、現実的にはある医師などは「年間3兆円のお金が動く」と主張するなど、超巨大市場だ。

ただの私のアンチかも知れない。
人工透析利権を守りたい輩かもしれない。
なんの関係もないただの狂った人間かも知れない。

とにかく、私のもとには最大で1日120通を超える「殺害予告」が届き続けるようになった。最初は私個人に対する殺害予告だった。私は無視をし続けた。しかし、当該コラムを発表した後、1週間を超えたあたりから、私の家族構成を全て調べられてしまった。私には3人の子供たちがいる。

子供たちの実名で。
妻の実名で。
私の子供たちの通う小学校を標的にした

殺害予告が連日連夜送り続けられるようになった。

「ネット上のコラムとテレビ番組は全然違いますから!」

そう言って私をかばい続けてくれた番組スタッフたちだったが、私の番組には当然、スポンサーがついている。そのスポンサーの役員たちの家族構成も調べられた。そしてスポンサーや株主に対する1日に数百通の脅迫や嫌がらせのメールと怪文書が送りつけられ続けるようになった。

もちろん私は警察に被害届を提出。被害届は受理された段階で「公的な操作=税金を使った操作」が開始されるため、私は所轄する千葉西警察署の指示に従うほかなくなった。千葉西警察署の担当者が出した対応方針は、

「長谷川さん、とにかくこの殺害予告は見なかったことにして、変に刺激するのではなく何事もなかったかのように普段通りのブログなどをアップしておいてください」

というものだった。

子供たちが実名で殺害予告を受け、しかも殺害方法まで記されている。気が気ではない。だが税金が投入されている以上、私はその捜査方針に従うほかなかった。結果、私はまるで何にも気にしていないかのように「サウナに行ってきました~」などと、アホみたいなブログをアップし続ける。しかし、スポンサーや株主への攻撃はやむことはなかった。

スポンサーたちは、

「長谷川があんな乱暴な言葉遣いをしたからだ!」

と激怒。結果、私は当時担当していた週8本のレギュラー番組をすべて降板させられた。これが、9月19日にコラムを記したのち、3週間もタイムラグを置いて私が10月5日までテレビに出続け、その後なんの表明もできないままに強引にテレビを降板させられた真相であり真実である。

一部ネットでは祭り状態となった。

「ハセガワざまぁぁぁぁぁ」

大喜びのネット民が今でも「長谷川が乱暴な表現で番組を降板させられた」と書き連ねているが、それなら9月20日に番組を降板させられていなければいけない。私がコラムを書いたのは9月19日である。

真相は私の家族、子供たち、さらには番組のスポンサーのご家庭まで殺害予告を送りつけられ、テレビ局側が私を守り切れなくなったというのがあの時に起こった事実だ。なので、降板まであんなに時間がかかったのだった。実際の「殺害予告が大量に届き、責任を取らされた」という表現は、少しだけ皆様の印象とは違うのではないだろうか。

そして、私はもう一つの妨害を今でも受け続けている。

例えばそれを私のウィキペディアなどで今でも見ることが出来る。誰でも書き込むことのできるウィキペディアでは「運営のルール」が決められており、私のように「存命人物」についての書き込みをするときには「当該人物の評価が下がるような文言」や論争の元になりそうな書き込みは厳に慎まなければいけないというルールが存在している。また、些末な文言や「なぜその記述をしなければいけないのか不明」な文言などはそもそも記述していけないというルールが存在している。

どうか私のウィキペディアを見てほしい。

ルールなど完全に無視だ。

私のアンチなのかいたずら目的か、「私に発言されては不利な何かがある人物たち」なのかは分からない。が、明確に「私=長谷川豊の評価が不当に歪められ下がるような記述」のオンパレードであることが分かるだろう。

その人間たちはTwitter上では「私は維新の応援者」と名乗り、わざわざ「維新の応援者だったのに、長谷川を公認したのでもう維新には入れません」と書き込みを続けている。その書き込みを見ると、フォロワー0人の捨てアカであることが大半であり、そうでない人間たちもよく書き込みを見ると立憲の枝野氏や共産党の志位氏のニュースを超積極的にシェアしていたりしている。

これらはいわば「私の存在や評価を落とす目的」の妨害と言えるだろう。

先だって、私は2月15日に記した公式コラムで「共産党的な考え方が日本を蝕む」と題し、何でもかんでも批判だけをし、なんの対案も示さないのは不毛ではないか?と提議した。

すると、その2日後、私の「本気論本音論」が突如として検索に一切ひっかからなくなってしまった。ファンの方より連絡がなければ一切分からないところだった。私の選挙において、私の最大の発信ツールである『本気論・本音論』は命綱ともいうべきものだ。正確には「Yahoo!検索」「Google検索」に引っかからなくなっていたものであり、「Bing検索」には今まで通りヒットしていたのだが、多くの方々がYahoo!とGoogleに頼っている日本人相手にはかなりのダメージであったことは確かだった。

速攻で専門の業者さんに連絡。翌日には検索にヒットし始め、幸い3月9日時点の検索ではほぼ元通りに戻すことが出来ているが、こんな妨害の仕方もあるのか、と辟易とした。

話をまとめよう。

今回、メディアゴンの高橋氏より寄稿依頼のあった「ネット不正による言論封殺」にはご覧のように2種類の妨害があると考えていただきたい。

一つは殺害予告やネット検索を妨害する「犯罪行為」による直接的な妨害。もう一つは徹底的に切り取り、ウソを垂れ流すことによって行われる「当該人物や団体への評価を貶めることによって、誰にも相手にされない存在に堕としていく方法」だ。

どちらであっても、ネットという匿名性の高い、いわば犯罪や名誉棄損などやりたい放題の空間であるネットという特性を最大限に生かした「言論の自由への冒涜行為」であることは疑いようのない事実である。

私はこの7月に行われる参議院議員選挙に、全国比例区の候補者として出馬する予定である。上記したような事実を丁寧に説明し、維新の本部に理解していただけたことは本当にありがたいことだ。実は、日本維新の会自体が、上記したような妨害行為を連日連夜受け続けているという、同種体験の共有者であったことも大きいかと思う。

「大阪都構想では救急車が来ない」

だの、

「大阪都構想では保育園に入れなくなる」

だの、

「橋下徹は被差別部落の出身者である」

だのとデマを流され続け、大阪では維新の候補者のポスターが相次いではがされるなど、徹底的な攻撃を受け続けている。

私はかねてより主張している通りで、言論の自由は日本にちゃんとあっていいと思う。いや、言論の自由は極めて重要な自由であると感挙げている。と、同時にその自由には「責任」が存在し、ネットの世界にはその責任をすべて無視した暴力的な犯罪行為が起こりやすい土壌があるのではないかと考えている。

ネット上の発言や発信はどんどん自由にすればいいと思う。が、それらは自らの身元と実名、さらには連絡先も明記したうえでの発信であるべきだ。世界中に発信する内容とはその程度の責任は生じるのが当たり前であると考えている。どうか日本の自由な言論空間の発展のためにも「犯罪」や「一部の悪意」に悪用されることの少ないネット空間の整備も全力で進めていきたいと思っている。

最後になるが、今回の寄稿に当たり、私の様な人間に声をかけてくださったメディアゴン主筆の高橋氏に心からの感謝と敬意を改めて表したい。長文に付き合っていただいた、読者諸氏にも感謝申し上げる。

花粉をはじめ季節の移り変わりの季節である。読者皆様のご健勝をお祈りしまとめとしたい。

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