立川志らく『グッとラック!』が「表現の不自由展」でスタート、その志は良いが・・・?
メディアゴン / 2019年10月9日 7時30分
![立川志らく『グッとラック!』が「表現の不自由展」でスタート、その志は良いが・・・?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/mediagong/mediagong_28742_0-small.jpg)
メディアゴン編集部
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立川志らくが司会を務めるTBSの平日朝の新情報番組『グッとラック!』(月~金曜、午前8時)が9月30日、スタートした。
冒頭に愛知県で開催中の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」で中止となった企画展「表現の不自由展・その後」を持ってきた。文化庁が助成金を出さなくなったことについて話そうというわけだ。
「その志や良し」
他局の裏番組は皆、ラグビーで日本がアイルランドに勝ったネタをやっている。どっちが見たいかというと筆者はこちらが見たい。だが、違うことをやろうというこの番組の志があるのだろう。
この日のコメンテーターで、筆者が知っていたのは2チャンネルの西村博之だけ。もう聞き飽きたキャラは使わないということだろう。
「その志や良し」
通常、編成を通して伝えられる営業の意思は、「コメンテーターをもっと有名にしないとスポンサーが付きません」というクレームだ。プロデユーサー人がそれをはねのけてやりたいことを貫き通したのだろう。がんばれ。年々、番組予算は、減ってきているので、ならばこういう無名人でやるというのも考えの一つだ。
[参考]<24時間テレビ取材レポート>募金額6億9千万、視聴率15%超の大成功の要因?
番組は、スタジオに大ボードを設けて、その記載事項をめくりながら、国山ハセンアナが、読み上げながらすすめる形式だ。この形式はヒット番組『ひるおび!』が、研ぎ澄ませて完成させた方式で、既視感たっぷり。『ひるおび!』に比べて、明らかに劣っているのは、MCの使い方だ。『ひるおび!』は、きちんと、恵俊彰の番組になっているが、『グッとラック!』のほうは、ちっとも、立川志らくの番組に見えない。ペラペラ喋りまくる、国山ハセンアナの番組に見える。
その理由は簡単だ。めくりのボードショウの間に恵俊彰は、適切な質問を挟み込むが、立川志らくは、国山アナにふられて、コメントを言うだけだ。これでは、横並びのコメンテーターと同じ位置で、マスターオブセレモニーには見えない。しかも、志らくのコメントは甘い。他のコメンテーター超える意見は聞けなかった。
立川志らくを番組の主人にしたければ、志らくが、他のコメンテーターに、もっと鋭い質問をさせるべきだ。コメンテーターは有名かどうかで選ばずに、面白いかどうかで選んだすぐれ者ばかりのはずだ。どんな質問をするべきか。このMCの質問において、新境地を開いたのは実はみのもんただ。みのはコメンテーターに、実に原初的なことを聞く。「表現の自由が制限されている人っているんですか」、虚を突かれたコメンテーターは言いよどむ。みのは自らはそう思っていないとしても、その質問は、コメンテーターに全く用意しないでこの場に来るなと警告を発しているのと同じ効果を生んでいる。
さて、志らくは、この番組にどれだけの用意をして臨んでいるだろう。手なりで、できるほどは、甘くはないだろう。志らく番組冒頭の2分間を与えて自由に喋らせるというのはどうか。『グッとラック!』は『いっぷく!』『ビビット』と、低迷視聴率の中、5年続いた国分太一のジャニーズ枠を終わらせて始まったTBS肝いりの枠のはずである。
だが、こういうとき、よくあるのが、最初から、つなぎの枠として編成局が考えているケースだ。『グッとラック!』でつないで、その後を期そうなどと。編成の裏は魑魅魍魎だ。ならば、局アナで金のかからない国山ハセンアナを鍛えておこう。『グッとラック!』は立川志らくの番組ではなくて、国山アナの番組でいいのだと。
そんな、意地の悪い想像が、当たっていないことを祈る。
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