<もっと暴れろ>土8フジ新番組「新しいカギ」
メディアゴン / 2021年9月19日 7時30分
![<もっと暴れろ>土8フジ新番組「新しいカギ」](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/mediagong/mediagong_32688_0-small.jpg)
高橋秀樹[放送作家/発達障害研究者]
***
2021年9月10日に2時間特番で放送された『新しいカギ』(フジ)。10月からは土曜8時のレギュラー番組になる。めでたい。この番組はバラエティのフジ再生の突破口になるような気がしているからだ。応援している。
番組はきちんと整えられ、コントは正統派で、演者は照れなくやりきっている。破綻がない。コント落ちの編集の切りドコロも気持ちが良い。自分たちでやったコントについて語り合う部分がないことも好ましいい。コントはやってナンボで、解説はできないと思って演じたほうが面白い。
レギュラー出演のコント陣も岡部大・菊田竜大・秋山寛貴(ハナコ)、 松尾駿・長田庄平(チョコレートプラネット)、せいや・粗品(霜降り明星)と、コントで最も大切な「芝居が演じられる」メンバーが揃っている。ただ立っているとしても、棒立ちにはならない役者たちだ。「コントは凝縮された劇」であることを理解している人々だ。そのうちドラマからお呼びがかかるだろう。
[参考]<フジ「新しいカギ」>お笑いで「ふつう」と「またか」はNGだ
と、ここまで褒めたから、要望を書いておこう。『新しいカギ』にはもっと破天荒であってほしい。暴れてほしい。ぶち破れてほしい。あまりにまとまりすぎていて、荒々しさがないのだ。スケボーで氷水に落ちても、これまでの類似品に負けている。かといって面白くないとは言えないところが『新しいカギ』の弱点だ。
最初から完成している番組は実は伸びしろがない。
見る人はテレビを「なにかが起こって<いる>」から見ているのではない」。「なにかかがおこり<そう>」だから見ているのだ。今回のコントには残念だが、「なにかかがおこり<そう>」感があるものがなかった。<いる>ではなく<そう>。「なにかかがおこり<そう>」な感を最も感じさせたのが今田耕司のトークコーナーだったのは、コント番組としては残念だ。終わりに向かって整然と進んでいく感じには期待感が不足している。危なっかしさを感じるのが粗品だけなのも物足りない。
ああたりまえだが、番組は試行錯誤によってヒット番組に育ってゆく。経験則でいうと、最初は心配だから多くのコーナーを詰め込む。様々なパターンのコントをやってみる。今回のコントは本当に様々なパターンになっていただろうか。バラエティがあっただろうか。何でもいいからいろいろなことをやって、時を経るうちに、番組のコーナーはたった2つになっていたりする。2つだけのコーナーで成立する、そのことに気づいたとき、番組は成功している。もったいないと思ってはいけない。捨てる。
「コントは凝縮された劇」であることをレギュラー陣と同様に理解している女性芸人がほしい。蛙亭の岩倉美里(中野周平も一緒で)、Aマッソの加納愛子と村上愛が好きだが、相性もあるだろう。男性が女装して演じると汚い。(ジェンダー平等)
ヒット番組には必ず、たった一人の世帯主や主人に当たる人が存在する。(女主人でも可、ジェンダー平等)たった一人。二人はない。この主人がいなくなると番組は衰退に向かう。主人になれる存在は「演者」、「(内容の決定権を持つ)プロデユーサー」、「(内容の決定権を持つ)ディレクター」、「企画」の4種類しかない。
今田耕司はさすがに見抜いていたが昔は島田紳助が『オールサター感謝祭』(TBS)の主人だったが、いまは島崎和歌子である。その証拠に島田紳助がやめても、番組は終わらなかった。
このあたりの微妙な点は『新しいカギ』ではどうなのだろう。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
粗品『27時間テレビ』で“とにかくヤバい企画” 優勝者には自腹で100万円「どうなるかわかりません」
ORICON NEWS / 2024年7月1日 17時43分
-
明石家さんま、西川のりお…吉本芸人が粗品“包囲網”展開 物議の“かみつき芸”はネタか本気か
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年6月25日 11時3分
-
霜降り明星 深夜バラエティー終了の背景…お笑い〝求道者〟粗品がテレビ番組のオファー断る
東スポWEB / 2024年6月24日 5時23分
-
フジモン、粗品「復帰早い」批判に“ブチギレ”「お前調子乗りすぎ」「ヘキサゴンみたいな番組作ったけ?」
スポニチアネックス / 2024年6月23日 15時18分
-
藤本敏史、粗品からの“復帰早すぎ”発言に苦言「ヘキサゴンみたいな番組作ったけ?」
モデルプレス / 2024年6月22日 16時21分
ランキング
-
1及川眠子氏「残酷な天使のテーゼ」は“どうせアニソン”とバカにされたと回顧「いまどう思ってるのか。笑」
スポニチアネックス / 2024年7月2日 21時18分
-
2『イッテQ』いとうあさこ、スタッフに「絶対触らないで」 とっさの“気遣い”が反響呼ぶ
Sirabee / 2024年7月2日 12時45分
-
3稲葉浩志 10年1か月ぶりのオリコン1位 男性ソロアーティストで今年度最高初週売り上げに
日テレNEWS NNN / 2024年7月2日 22時35分
-
4ホリエモンは石丸氏を“激推し”してる?ネットの声に反論「PV稼げそうな候補者と対談してるだけ」
スポニチアネックス / 2024年7月2日 18時41分
-
5上地雄輔 人気女性芸人と意外な接点「共通の友人とか結構いて」 意外な真実に「ずっと横須賀だと…」
スポニチアネックス / 2024年7月2日 20時44分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)