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接種証明は反知性主義の象徴 -植草一秀

メディアゴン / 2021年10月17日 15時15分

接種証明は反知性主義の象徴 -植草一秀

植草一秀[経済評論家]

***

「ワクチン接種証明・陰性証明パッケージ」なるものがなし崩しで導入されているが、非科学的な施策は廃止されなければならない。

* ワクチン接種を受けたことにどのような意味があるのか。

* ワクチン接種を受ければコロナに感染しないのか。

* ワクチン接種を受ければ他人をコロナに感染させないのか。

* ワクチン接種を受ければ他者に害を与えないのか。

すべてNOである。

* ワクチン接種を受けてもコロナに感染する。

* ワクチン接種を受けても他者を感染させる。

* ワクチン接種を受けていることに特別な意味がない。

中和抗体の量も摂取後3ヵ月も経過すれば大幅に減少する。「ワクチン接種」は「安全の証明」にならない。ところが、政府は「ワクチン接種」または「陰性証明」のある者に対してだけ、各種優遇措置を施すことを目論んでいる。

他者を感染させない目的とするなら、「陰性証明」に一定の意味はあるだろう。「陰性証明」は当該期日から3日以内のものを有効とするという。「接種証明」に代えて「陰性証明」を用いる場合、その都度、3日以内の「陰性証明」を取得しなければならない。「ワクチン接種」を公費で実施していることを踏まえると、「陰性証明」のための「検査費用」と「陰性証明書発行費用」は公費で負担する必要がある。

「接種証明」は「安全の証明」の意味を持たないから廃止する必要がある。「陰性証明」だけにする場合、検査費用と陰性証明書発行費用を公費負担にする必要がある。同時に、いつでもどこでも無料で何回でもPCR検査を受けることの出来る環境を整備する必要がある。

しかし、その費用は膨大なものになるだろう。国民にワクチン接種を強要するために「接種証明」を活用することは許されない。厚労省サイトに新型コロナワクチン接種に関する解説が示されている。新型コロナワクチンQ&Aを閲覧して、この記述にたどり着く人は少ないはずだ。サイトのトップ画面などに分かりやすく表示されていないからだ。

厚労省の新型コロナワクチンQ&Aページの「メニュー」をクリックすると、Q&Aの項目が選択できるようになっているが、その項目のなかの「その他」をクリックしなければ、義務規定に関する記述を閲覧することができない。

クリックすると<Q. 今回のワクチン接種の「努力義務」とは何ですか>が表示される。

ここに「「接種を受けるよう努めなければならない」という予防接種法の規定のことで、義務とは異なります。感染症の緊急のまん延予防の観点から、皆様に接種にご協力をいただきたいという趣旨から、このような規定があります。」と記述され、さらに「詳細を見る」をクリックすると次の記述が登場する。

「今回の予防接種は感染症の緊急のまん延予防の観点から実施するものであり、国民の皆様にも接種にご協力をいただきたいという趣旨で、「接種を受けるよう努めなければならない」という、予防接種法第9条の規定が適用されています。この規定のことは、いわゆる「努力義務」と呼ばれていますが、義務とは異なります。接種は強制ではなく、最終的には、あくまでも、ご本人が納得した上で接種をご判断いただくことになります。」

つまり、ワクチン接種は義務でなく、本人が納得した上で、接種を受けるか受けないかを判断する。

完全な「任意制」なのだ。

厚労省の新型コロナワクチンサイトでは、トップページに、何よりも重要なこの事実を明記するべきだ。各個人が個別に判断して接種を受けるか受けないかを判断する。「任意制」であることを最優先で周知させる必要がある。「任意制」であるワクチン接種に関して、国がワクチン接種した者だけに対して利益を供与することは日本国憲法第14条の「法の下の平等」に反するものであり、直ちに撤回することが求められる。

[植草一秀の公式ブログ『知られざる真実』はコチラ]

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