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<職業=有名人の小室圭>有名人と一般人の違いはどこにある?

メディアゴン / 2021年11月3日 7時30分

<職業=有名人の小室圭>有名人と一般人の違いはどこにある?

メディアゴン編集部

***

お笑いコンビ「EXIT」の兼近大樹氏による、一連の小室圭騒動に対しての発言が実に的を射ている。

「国を挙げての恋愛リアリティーショー見てる感じだった」

「皇室のタブーをみんなで一斉にタブーじゃなくして、盛り上がってる感じが気持ちいいんだろう」

責めたり・擁護したりとブレまくるテレビコメンテーターが多い中、小室騒動をこれほど的確に表現した人が他にいるだろうか。実に見事である。

その一方で、皇室を離れ、いわゆる「一般人」となった小室圭・眞子夫妻への一挙手一投足を報道するメディアに対して「もう一般人なのだから報道すべきではない」という意見が、反小室・親小室の両陣営から出ている。前者は「もう一般人なのだから、話題にするな。見たくない」というネガティブな立ち位置であり、後者は「もう一般人なのだから、そっとしておいてあげて」という見守りのスタンスだろう。

両者は180度異なるスタンスではあるが、共通点は「もう、一般人だから」という前提だ。確かに、一般人となった今、「特別扱いはすべきではない」と感じるのは当然だ。それは一般人となった今でも、小室夫妻(となぜか母親の佳代氏)に国賓級、閣僚級の警護がつき、そこに月額2000万円とも言われる税金が投じられていることへの批判にも通じている。一般人への特別扱いは、あらゆる面で公平性を欠く。

確かに、一般人のなのだから「放っておけ」というも当然だし、内親王の結婚相手とはいえ、ここまで話題にするほどの公共性のある人物ではないはずだ。もちろん、一般人である以上、夫婦の生活がことこまかに世間に晒されるのはやはり可哀想にも思う。眞子さんだって、憧れの「一般人」として静かな人生を歩みたいと思っているのだろうから。

しかしながら、それはあくまでも小室夫妻が「いわゆる一般人である」という前提があってはじめて成立することでもある。そして、ここでポイントなのは「一般人って一体なに?」ということであろう。

小室夫妻は、確かに現在は皇室から離れた一般人である。皇族ではないし、政治家でもない。芸能人でもスポーツ選手でもない。メディアに露出する必要性がある職業ではない。つまり「一般人」というカテゴリだ。一方で、「有名人」ではある。少なくとも、2021年度、日本で一番有名な30歳の夫婦であり、小室圭氏は、小室哲哉を超えた「世界一有名な小室さん」である。しかも、妻・眞子さんだって幕末の皇女和宮を超えたインパクトで日本史に名を残す可能性すらある人物である。ついでに言えば、母・佳代氏も「今、日本で一番有名なカヨさん、日本で一番有名な母親」であることは間違いない。ようは「日本一番有名な母子、親子」でもあるのだ。

つまり、法的・職業的・設定的には一般人であるかもしれないが、その存在は「圧倒的な有名人」であることに疑いはない。「一般人を散々報道して、メディアが有名人にしたてあげたんでしょ?」という指摘をする人もいるかもしれない。確かにメディアは一般人を有名人にする機能を持つが、それは、その人が「有名人になる条件」をそろえている場合に限られる。

例えば、大谷翔平氏は今、世界で一番有名な日本人の一人であるが、彼が有名になった理由は、「野球選手として活躍する姿をメディアが報道したから」である。彼が有能な野球選手でなければ、メディアは報道しないし、有名にもならない。

では「眞子さんはたまたま皇室に生まれただけで、自分で選んだわけではない」という反論はどうだろう。これも同じだ。大谷翔平氏だって、自分で選んで野球の才能を持ってうまれたわけではない。もちろん、本人の圧倒的な努力の賜物であり、ふって沸いた才能ではないが、努力できることもまた、生まれ持った才能で、自分でその能力を選んで生まれてきたわけではない。

そこから考えてみれば、小室圭氏は「何の話題もツッコミどころもないのに、内親王と結婚するというだけで、メディアが無理やり面白おかしくフレームアップした」から有名になったのだろうか? 一部で悪ノリするSNSや悪質なネットメディアがあるもの事実だが、それらの影響力など限定的だ。大手メディアの報道を観察するだけでも、「話題もツッコミどころも満載」というのが現実だろう。

[参考]<小室圭とショーンK>2人の「ケイ」同じ設定と違う評価

内親王の結婚相手の近親者5人が不審死するなど、ミステリードラマでしか見たことがない。内親王の義母となる人物が刑事告発されるなどといった事態が日本史上あっただろうか。話題のカップルが結婚記者会見を前日に突如キャンセルし、文書回答に変更するなどは、もはや話題作りの広告テクニックでしかない。もちろん、小室圭氏自身、合格間違いなしと言われた司法試験に不合格になるなど、試験は水物で仕方がないとはいえ、いやがおうにもメディアを刺激する。

そもそも司法試験の不合格も、普通に不合格であれば誰も話題になどしない。結婚相手の父母(秋篠宮皇嗣殿下・妃殿下)の心配を「愛の力」で押さえつけ、合否発表前に合格前提で結婚してしまった「英断」という本人の下準備があってこその話題だ。これでは「ツッコんでください、話題にしてください」と言っているようなものである。

ようはこの現象、冒頭に書いたEXIT・兼近大樹の「国を挙げての恋愛リアリティーショー」発言そのものなのだ。話題とネタとツッコミどころ満載で、話題にするなという方が無理がある。小室家は日本で一番有名な夫妻、日本で一番有名な母子、日本で一番有名な司法浪人になるに相応しい素養と条件を自らの手で揃えすぎている。

つまり、小室圭氏は「政治家や芸能人のような公共性のある職業ではないが、日本で一番の有名人」というポジションを確立させてしまったのである。何をしているのかよくわからないのに、なぜか富豪キャラで有名なセレブリティライフスタイルプロデューサーの肩書きで活躍する「叶姉妹」や研究活動や社会学の論文を書いているわけではないのに、社会学者を名乗っているテレビコメンテーター・古市憲寿氏などと似ている。標榜している肩書きという意味では一般人カテゴリだが、実態はさておき、とにかく職業自体は「有名人」である。

もちろん、「職業=有名人」は決して悪いことではない。小室氏を含め、彼ら・彼女らは皆、有名人になるべくしてなった、話題に溢れた才能豊かな人物たちである。ましてや小室圭氏に関しては、メディアが意図的に騒ぎ立てたぐらいで達成できるレベルの「有名人」ではない。日本国内に限れば、金正恩や竈門炭治郎(「鬼滅の刃」主人公)クラスの知名度であろう。自由民主党の総裁名、立憲民主党の党首名は知らなくても小室圭の名前は知っている、というレベルだ。

ここまでくると、小室圭氏はもはやメディアからの注目は回避できない。そっとしておいてくれるはずもない。なぜなら「職業・日本一の有名人」なのだから。

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