<インターフェロンは過去のものに>C型肝炎が「ほぼ100%」治癒の時代が到来
メディアゴン / 2014年11月21日 2時35分
松井宏夫[医療ジャーナリスト]
* * *
「27年間、患者さんには良く頑張っていただいたと思います」
と、涙をこらえて言葉を漏らしたのは、「C型肝炎」の治療を行ってきた第一線の医師。
実は、C型肝炎治療はついに治る時代を迎えたのである。C型肝炎は1989年にそのウイルスが発見されて以降、感染経路に対する予防策がとられ、治療はインターフェロンが用いられてきた。その単独治療から抗ウイルス薬のリバビリンやインターフェロンの新タイプのペグインターフェロンが登場。
併用療法がおこなわれて段階的に治療成績も上昇してきた。それでも、ウイルス排除率は最高で約60%。
それが14年に登場したウイルスのNS5Aたんぱくを抑える「NS5A阻害薬」と「プロテアーゼ阻害薬」を服用する治療で、その効果は85%を超えるようになった。
さらに、この後、15年、16年と有効な薬が登場することになっている。これは「ほぼ100%治癒」になる画期的な薬。インターフェロンの治療ではほとんどの患者さんが「うつ」状態に苦しめられていた。患者がその苦しみに耐えてこられたのは、治癒を期待しているから。その「うつ」状態の苦しみを最前線の治療現場で診ているからこそ、医師の前述の言葉が出たのである。
インターフェロンは過去のものになったのだ。そして、治療を来年に先延ばしにしている患者さんもかなりいる。
C型肝炎治療は、まさに医療の進歩の素晴らしさを体験する時代を迎えたのである。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
スペシャルサポーター瀬川 瑛子氏が佐賀県小城市を訪問!「ロコフェス2024」にて小城市長らと地域の皆さまへ肝炎対策を呼びかけ
PR TIMES / 2024年11月25日 16時15分
-
治療が特に困難な結核「プレXDR-TB」新治療法の臨床試験で良好な暫定結果 個別アプローチで治療期間の短縮が可能に
国境なき医師団 / 2024年11月15日 19時35分
-
<多発性骨髄腫における治療継続に関する調査>多発性骨髄腫の治療継続、「身近で世話をする人への相談」に関し医師と患者さんで認識にギャップ、医師の48%は大事と回答するも、患者さんは20%
PR TIMES / 2024年11月15日 17時15分
-
糖尿病の患者には「血糖トレンド」の把握が重要になる…11.14は「世界糖尿病デー」
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月14日 9時26分
-
過去10年で最大の流行「マイコプラズマ肺炎」とは 知っておきたい感染経路、症状、検査、予防、治療
東洋経済オンライン / 2024年10月30日 8時30分
ランキング
-
1「トイレでスマホ」が招く危険...長時間座りっぱなしの健康リスクとは?
ニューズウィーク日本版 / 2024年11月27日 17時50分
-
2「無性にコーヒーが飲みたい…」 実は鉄分不足が原因? 疲労増&集中力低下も
オトナンサー / 2024年11月27日 8時10分
-
3「小銭入れると落ちる恐れ」 しまむらの新作財布に不具合……「申し訳ございません」 販売中止に
ねとらぼ / 2024年11月27日 19時20分
-
4ユニクロ感謝祭「最強アウターが大幅値下げ」「ヒートテックも割安」絶対に買い逃してはいけない5アイテム
日刊SPA! / 2024年11月27日 8時54分
-
5カワノアユミの盛り場より愛を込めて なぜ外国人が日本人女性を買う現象が起きたか 国内外で波紋…「東京はアジアの新しいセックス観光の首都?」と題する香港紙記事
zakzak by夕刊フジ / 2024年11月28日 6時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください