<国政選挙・もう一つの違憲状態>全国投票所の35.2%が投票時間を短縮していた事実が明らかに
メディアゴン / 2014年12月24日 4時41分
山口道宏[ジャーナリスト]
* * *
介護施設に入所する90代の女性はこういった。
「私だって選挙に行きたい。でも、ここにいたら『ダメだ』って言うんですよ」
我が国の女性の選挙権行使は、第二次大戦後になって初めて実現したものである。戦前・戦中世代の高齢者女性にとって選挙権は、戦後生まれの人間には分からない「重み」があることだろう。
そんな中、12月14日に投開票のあった今回の衆院選で「原則20時まで」の投票にも関わらず、「終了時間繰り上げ」を実施した投票所が35.2%にのぼるという驚きの実態が伝えられた(毎日新聞2014.12.12)。
すなわち全国4万8621カ所の投票所のうち、実に1万7109カ所で投票時間が短縮された計算になる。
・地理的条件
・夜間は投票者が少ない
・期日前投票がある
・夜は立会人確保が難しい
・・・などを短縮の理由にしているが、1998年公職選挙法改定で終了が18時から20時になったはずの揺り戻し(2000年で法改定)が徐々に拡大していたといえよう。いわば、各地選管の運用次第で、選挙権の剥奪がなされていることが明らかになったというわけだ。
「選挙もねぇ、仕事もねぇ、おらぁこんな町イヤだ」
こんな状態で、一体なにが「地方創生」なのか。一票の格差の違憲性がはっきりしているなかで、もう一つの違憲の疑いが発生している。そういえばかつて「選挙に来ない方がいい」と、さる自民党ボスが云っていたことを思い出す。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「眠れる有権者」ヒスパニックが目覚めた...激戦州アリゾナで語った複雑な本音とは?
ニューズウィーク日本版 / 2024年11月20日 17時0分
-
なぜ、日本で「ネット投票」が実現できないのか
ITmedia NEWS / 2024年11月18日 15時21分
-
【特別国会召集】静岡県内関連議員も決意新たに登院…首班指名選から11日夜には第2次石破内閣発足へ
Daiichi-TV(静岡第一テレビ) / 2024年11月11日 17時25分
-
米大統領選、外国の干渉示す重大事案見られず=高官
ロイター / 2024年11月6日 10時27分
-
「玉木雄一郎首相説」が爆誕する体たらくぶり…万事休すの石破茂首相を待ち受ける「最悪のシナリオ」
プレジデントオンライン / 2024年10月31日 17時15分
ランキング
-
1建築火災の専門家「密閉的な空間で放火されたらどうしようもない…」札幌すすきの“ガールズバー”爆発火災 火を放った疑いの41歳男性と20代女性従業員の間で交際トラブルも
北海道放送 / 2024年11月27日 19時56分
-
2玉木氏「パフォーマンスなので」 企業・団体献金の禁止めぐり 国民民主が野党協議欠席
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月27日 18時21分
-
3出品者に情報提供求める=アマゾンジャパンの独禁法違反―公取委
時事通信 / 2024年11月27日 19時31分
-
4斎藤元彦知事の代理人、PR会社経営者の投稿は「事実を盛っている」…広報全般を任せた「事実ない」
読売新聞 / 2024年11月27日 20時27分
-
5国民民主・玉木氏、異例の官邸訪問=石破首相に原発新増設を要望
時事通信 / 2024年11月27日 20時9分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください