<なぜ、レーシック訴訟が起きるのか?>費用の安さではなく、医師と2人3脚で歩めるかどうかで医療機関を選ぼう
メディアゴン / 2015年1月6日 1時30分
松井宏夫[医療ジャーナリスト]
* * *
昨年2014年12月、レーシックの手術を受けた後、強い目の疲れや痛みが治らないなどの患者12人が、手術を行ったクリニックを相手取って、8000万円の損害賠償を求める訴えを起こした。
2010年にも『銀座眼科』でレーシックのトラブルがあったが、これは大規模な感染症の発生で、あまりに基本である衛生管理ができていなかった。
レーシックの手術を普通に行っていると感染症の確率はゼロではないが5000人に1人といわれている。
今回の訴訟では、矯正を強く行いすぎた「過矯正」が大きな問題となった。過矯正はレーシックでは最も多い訴えである。レーシック治療を行う上での治療の基本にのっとっていない、といえる。
レーシック自体は1995年にアメリカのFDA(食品医薬品局)がレーザー治療を認可し、日本では2000年に厚労省の認可が下りて以降、急速に普及した。もちろん、手術自体は技術的に確立された手術である。
では、何処が問題なのか。
この手術の基本的なあり方として、第①は「医師がきちっと患者と向き合っている」こと、第②は「レーシックは弱め弱めの矯正」、ということがある。
どうしても弱かったときは追加矯正をする。追加矯正の料金は最初の手術料金で行うもので、追加請求はあり得ない。このように行うと過矯正の問題は起こらない。
しかし、過矯正されてしまった患者は、その改善治療を求めて「レーシック難民」になってしまう。この改善治療はかなり難しい。
治そうとして上手くいかないと「善意の眼科医」も患者から敵にみられることになってしまう。ここが難しい点である。患者は費用が安い医療施設を選択するのではなく、その医師と2人3脚で歩めるかどうかを考えるべきである。それと共に、医療施設の認可制なども考える必要があるのではなかろうか。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
美容医療ボトックス注射で「首がグラグラ」、胃や唾液腺に打つ人も…韓国での施術や未熟な医師によるトラブル増加の背景
ORICON NEWS / 2024年11月22日 11時30分
-
レーシック手術でトラック運転手の仕事を失った…「視力1.2」の眼球でひそかに進行していた"病気の名前"
プレジデントオンライン / 2024年11月20日 10時15分
-
「死んだ歯を蘇らせる」って本当ですか?!2020年に日本で承認された歯髄再生治療を埼玉県で初導入
PR TIMES / 2024年11月13日 18時15分
-
若い頃より良く見える眼を手に入れる「リフラクティブ白内障手術」を徹底解説した書籍。その内容が公式サイトのコラムで閲覧可能に
PR TIMES / 2024年11月2日 6時45分
-
中絶に収入依存した医師が女性器の美容整形に流れる…赤裸々な"施術メニュー"に見る女性の悩みと倫理問題
プレジデントオンライン / 2024年10月31日 10時15分
ランキング
-
1ユニクロ感謝祭「最強アウターが大幅値下げ」「ヒートテックも割安」絶対に買い逃してはいけない5アイテム
日刊SPA! / 2024年11月27日 8時54分
-
2LINEでもXでもInstagramでもない…東大生が「受験生は絶対入れるな」という"バカになるアプリ"の名前
プレジデントオンライン / 2024年11月25日 16時15分
-
3知っておくと便利「つらい咳」を止めるツボと食材 漢方に詳しい薬剤師が紹介する咳止め漢方3種
東洋経済オンライン / 2024年11月27日 12時30分
-
4「トイレでスマホ」が招く危険...長時間座りっぱなしの健康リスクとは?
ニューズウィーク日本版 / 2024年11月27日 17時50分
-
5「小銭入れると落ちる恐れ」 しまむらの新作財布に不具合……「申し訳ございません」 販売中止に
ねとらぼ / 2024年11月27日 19時20分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください