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<視聴率競争で明暗>「フジテレビの凋落」と「テレビ東京の躍進」の理由

メディアゴン / 2015年1月19日 2時19分

藤沢隆[テレビ・プロデューサー/ディレクター]

* * *

今、テレビ業界の話題は「フジテレビの凋落」と「日本テレビ&テレビ東京の躍進」でしょう。この年末年始(12/29~1/4)のゴールデン、プライムの視聴率でフジテレビはテレビ東京に負けたというのですから衝撃です。なにせかつて視聴率3冠を取り続けたフジテレビですから。

もうひとつのデータ、ビデオリサーチ社が発表した「2014年 年間高世帯視聴率番組30(関東地区)」を見てみましょう。

高視聴率番組TOP30のうちTOP3を含めて半数の15本がNHK総合テレビが占めています。ただし、サッカー・ワールドカップとソチオリンピック中継が5本入っていますし、その他もニュースと朝ドラと紅白などですからあまり新味はありません。

民放ではサッカー中継を除くと、TOP30入りは日本テレビが8本、フジテレビが4本、テレビ朝日が「ドクターX」の1本のみ、TBSとテレビ東京はゼロですからフジテレビもけっこう頑張った感があります。

しかし、その中身を見ると、8位「笑っていいともグランドフィナーレ」、14位「HERO」、23位「サザエさん」、25位「世界フィギュア女子フリー」ですから、どこにも新しさがなく、どこかさみしい感じがします。その点、日テレは「巨人戦」というキラーコンテンツが力を失っても、「箱根駅伝」や「24時間テレビ」、さらに日曜夜をはじめとるするバラエテイ番組を成功させて圧勝、2014年・年間視聴率で3冠を奪還したのは立派です。

これまでの東京キー5局の視聴率競争ですが、年間視聴率三冠王を最初に獲得した局はTBSです。1978年のことでした。TBSの三冠王はこの時一度だけで、その後は1981年にゴールデンとプライムの二冠を獲得して以来34年、一冠すらも取れていません。

中高年の星・綾小路きみまろさんは「潜伏期間30年」でしたが、TBSの潜伏期間は30年をとっくに越えてしまいました。きみまろさんの潜伏期間は30年以上延びませんが、TBSの方は残念ながらまだまだ伸びてしまう可能性もあるわけで、頑張らないと新卒で入社して定年で辞めるまで一度も視聴率一番を経験しない社員が生まれてしまいそうです。

その後、1982年から1993年の12年間は、三冠を取り続けたフジテレビの天下でした。1994年から2003年までは日本テレビが三冠王、2004年から2010年まではフジテレビが巻き返し、2011年は日本テレビが奪還、しかし2012年、2013年は三冠ではないもののテレビ朝日が台頭、そして2014年は日本テレビが返り咲き、という経過をたどっています。

ところで、よくタレントさんが言っていますが「勢いのある局」は雰囲気で分かるそうです。局舎全体の佇まい、受付や警備員、食堂スタッフ、ADなどの振る舞い、スタッフルームや化粧室の雰囲気など、なんとなく視聴率好調の局と不調の局とでは違うのだそうです。

先日、視聴率好調の某局へ行きました。制作の大部屋は散らかってはいましたが、明るくて汚れた感じはありませんでした。続いて、視聴率がずうっと不調の某局へ行ったのですが、大部屋が散らかっているのは同じでもどこか暗くADさんたちが少しギスギスしています。

それになんとなく局内がうす汚れているのが気になって見回すと、部屋や廊下のカーペットがかなり汚れています。壁も傷が目立ち、張り紙は一部はがれて落ちそうでだらしない感じ。そう言えばエレベーターに乗った時に押そうとした階数表示の数字の色が消えていました。

さらに、この局のいちばん安い食堂は、コストカットしか考えていないような「さむーい」印象でした。局により雰囲気にはっきりした違いがあるのかも知れません。

こんなことから、筆者は、もしかしたら、これはブロークン・ウィンドウ理論(割れ窓理論::建物の窓が壊れているのを放置すると、誰も注意を払っていないという象徴になり、やがて他の窓もまもなく全て壊される、という考え方)と関係するのではないか、という想像の翼を広げたくなりました。

新しく、明るく、綺麗で、暖かい、設備の整った環境ではそこで働くひとたちの雰囲気が良くなり、ひいてはそれがスタッフの自信につながってユニークでおもしろい番組を実現するのではあるまいか・・・。

もしそうならば、視聴率ずうっと不調の某局は、床のカーペットを綺麗にし、壁の傷は補修、張り紙をしっかり貼り、エレベーターの回数表示パネルも新しくして、食堂は番組スタッフが励ましを感じるような暖かい内容に改善、などなどを実行すれば局全体の雰囲気が変わり、それがスタッフの自信となって、ひょっとして番組に、視聴率に結びつくのでは・・・。もちろん妄想に過ぎないと言われればそれまでですが。

しかし、そんな筆者の妄想(?)を裏付けるのではないか? と思われるささやかなデータもあります。

大まかに言ってテレビ局の視聴率勝者は、TBS→フジ→日テレ→フジ→テレ朝→日テレという流れでした。このランキングに対して、もうひとつ面白いデータがあります。

TBS1994年、フジ1997年、テレ朝2003年、日テレ2004年。

これは、それぞれの新局舎が稼働しはじめた年です。

この二つの事実から、かなり強引な展開であることは承知の上で言ってしまうと、局舎が新しく綺麗な局ほど視聴率が好調、と読み取れなくもありません。

そうなると、2015年からはついにテレビ東京が天下を取ることになります。なぜなら2015年秋からテレビ東京は六本木三丁目の新しいビルに移るからです。お得意のユニークな企画での健闘が楽しみです。

一方、視聴率不調で局舎が古いTBSとフジテレビはお祓いをするようなつもりで局舎をきれーいにしてみたらどうでしょうか。ついでにスタッフの気分が良くなるような諸対応も。もし出入りするタレントさんたちが雰囲気が変わったと感じるようになったら、番組も変わるかも知れません。

2015年1月、若者のテレビ離れ、テレビ視聴の漸減傾向が言われています。それを吹き飛ばすように、各局がそれぞれの特長のある番組で鎬を削ることを楽しみにしています。

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