男を手玉にとった19歳の美女に被害者男性たちが直談判した結果…

メンズサイゾー / 2014年8月3日 16時0分

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 明治22年頃のこと、東京・浅草小島町(現・台東区小島)に、近所でも評判の美女と噂のお菊という19歳の女性がいた。

 ところがこのお菊さん、美しい外見とは裏腹に、若い頃から男を手玉に取る悪女だった。何と14歳の時にすでに男と肉体関係を重ね、腕には相手の男の名前を入れ墨にしていたというから、相当な少女である。以来、5年もの間「色と欲との二道掛けて男を欺き金銭を巻き上げ」(新聞記事から)などといったことを繰り返していた。つまり、色仕掛けで男に近づいては男女関係になり、それから騙したり脅したりして金品を貢がせていたのだろう。そうやって被害にあった男は「数を知らず」という状況だった。

 そんな魔性の女性だったため、彼女の評判は最悪。近隣の男たちでお菊さんに手を出す者は皆無だし、彼女から「あの~」なんて言葉をかけられようものなら、男はたちまち逃げ出すことも珍しくなかったようだ。

 ところが、被害者のなかには彼女に恨みを抱き続け、復讐を企てる男たちもいた。そうした被害男性たち4名は、いずれもお菊からは夫婦になるという約束を交わした文書をもらっていたにもかかわらず、ボロクズのように捨てられていた。

 その4人が集まって考えたのは、その結婚の誓約書をたてにして、お菊さんにだまし取られた現金の一部でも取り戻そうということだった。

 意気投合した4人は彼女の家に押しかけると、激しい口調で迫った。

「結婚を約束する書面はここにあるぞ、動かぬ証拠が!」

「約束通りに夫婦になるのか、それとも約束を破った慰謝料を払うのか!」

 4人の男たちは興奮した様子で口々に怒鳴り散らした。彼らは1対1では太刀打ちできなくとも、4人がかりなら彼女も弱気になると思ったのかもしれない。

 ところがお菊さん、その男たちをこわがる様子もなく、涼しい顔でこう言った。

「それは申し訳ないことです。では、ちゃんと責任をとることにしましょう。さあ皆様、話し合いの上、私の身体を四つに分けてお持ちになってください」

 そう言う彼女の言葉に、4人の男たちはさっきまでの元気はどこへやら、何も言い返せなかったという。

 この勝負、男たちが4人で彼女のもとへ踏み込んだ時点で負けが確定している。「1対1では勝てない」ということを、その行動によって認めているに等しいからである。こういう感覚の男は、たとえ何人で束になろうとも、たった1人の心得のある者に勝てるわけがない。

 それに対してお菊さんは、そんな男たちのカラ元気を瞬時に見抜いたのだろう。だから、「この身体、さっさと4つに分けてもっていって」と平気で言い放ったわけである。悪女とはいえ見事というほかはない。記事には書かれていないが、4人の男はそのまま逃げるように帰ったであろう。
(文=橋本玉泉)

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