裕福なエコママの陰に漂う自己実現への渇望

messy / 2014年2月11日 12時0分

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 女性の働き方や生き方が多様化するにつれ、ママ雑誌も多様化の一途を辿り、ひと昔、ふた昔前の『ひよこクラブ』(リクルート)一択だった時代ははるか昔となっている。昨年9月に発売された、蜷川実花責任編集のムック本『MAMA MARIA(ママ・マリア)』(光文社)は、ワーママ芸能人らの子育てと仕事にフォーカスを当てた内容で話題となった。そんな数あるママ雑誌のなかで今回は『tocotoco』(第一プログレス)に注目してみたい。

 筆者は新米ママでありながらママ雑誌をほとんど読まず、この雑誌も仕事のネタ探しでママ雑誌コーナーをじっくり眺めた時に初めて目に留まったという体たらくであるが、季刊でありながら25冊も続いている割と息の長い雑誌である。ママ雑誌の表紙は大半がママタレや赤ちゃんモデルだが、この『tocotoco』の表紙は、特集内に登場する“非・タレント”のママさんとお子さんのツーショットで異彩を放っていた。

 第一特集「家がもっと好きになる!ベビーと暮らす家づくり」では、パート1から4まで、お宅拝見や収納術、リノベーションなどの特集が組まれている。その中のイチ企画「tocotocoマザー7人の“わが家らしく”暮らす家」では、7人のママさんが登場し、その素晴らしいお宅を公開されていた。どの家もどの家も恐ろしいほどに片付いており(撮影のため片付けたうえ、プロのカメラマンがインテリア小物の位置など調整済なのだとは思われるが)、まずそれに威圧される。テレビのリモコンや雑誌なんかも見当たらない。子どもの王道・アンパンマンすら見当たらない。本当に赤ちゃんと住んでいるのか……? ダイニングテーブルの上に置かれたコップや湯呑みも何やらお洒落である。

 彼らは夫と子どもの4人暮らしで都内に家を構えていたり、同じく都内に3世代8人同居の大きな家を建築済だったりと皆、経済的に恵まれている様子。ページを開く前からあらかた予想はついていたものの、家具も北欧アンティークやIDÉEなどお洒落ママの王道で、金がかかりまくっている。ランプやひょうたんを部屋に飾り、子どもとの“丁寧な暮らし”を満喫している充実感がほとばしっており、微熱が出そうだ。各お宅紹介の最後には、ママさんたちの来歴が記されているが、ロンドン留学後に設計事務所に勤務していたりフリーのグラフィックデザイナーだったり、はたまた家族で営んでいるギャラリーの企画・運営など生き様も自分流&生き生き系……第一特集だけで発狂寸前である。

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