ピーマンが苦すぎる、味噌汁が薄い? 家族間で「食事の味の感じ方」が違うのはなぜ?

進路のミカタ / 2018年10月9日 12時2分

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子どもの頃、両親から「好き嫌いしないでいろいろなものを食べなさい」と言われた覚えはありませんか。確かに小さい時は苦手な食べ物がたくさんあったけれど、いつの間にか嫌いではなくなっている、という人も多いのではないでしょうか。成長するにつれておいしく食事ができるようになったのは、味覚の変化が関係しています。

■家族で食卓を囲むと感じる「不思議」

多くの子どもはピーマンやほうれん草など、苦みの強い野菜が苦手です。小学校に入る前や小学校低学年の頃、嫌々食べたという記憶がある人も多いかもしれません。しかし成長するにつれ、昔のように嫌ではなく、普通に食べられるようになったのではないでしょうか。

また、皆さんの両親や祖父母と一緒に食事をしたとき、皆さんにとっては普通に感じる味付けでも「これは味が濃すぎる」「薄味なんじゃないか」というような会話をした経験はありませんか。

同じものを食べているのに、人によって味の感じ方が違うことがありますが、これには味の好みだけではなく、もっと深い理由があります。

■成長すると、味覚が変化する!

私たちは食べ物を口に含むと味を感じます。これは口の中にある味蕾(みらい)細胞の働きによるものです。味蕾細胞では「甘味」「塩味」「うま味」「酸味」「苦味」の5種類を味覚として感じとっています。

食べ物は腐ると酸化し酸っぱくなります。酸味は「腐っている」というサイン。そして毒物は苦いことが多く、苦味は「毒」だというサインです。子どもが苦いものや酸っぱいものを苦手とするのは、「体に悪いものを避けよう」とする本能の働きによるものが大きいのです。

子どもが酸っぱい食べ物や苦い食べ物を苦手とするのには、他にも理由があります。味蕾細胞は刺激や喫煙で摩耗していきます。成人男性は約7,000個、高齢者の男性は約3,000個の味蕾細胞を持っていますが、新生児の味蕾細胞はなんと約1万個。つまり、子どもは大人よりも敏感に味を感じます。同じピーマンを食べたら、子どもは大人よりもずっと強く苦味を感じているのです。ところが加齢とともに味蕾細胞は減っていくため、年を取ると次第に味を感じにくくなります。そのため、無意識のうちに濃い味付けを好むようになります。
家族で同じものを食べていても、それぞれ感じ方が違うのには、こういう理由があるのです。

また味覚の変化は加齢だけが原因ではありません。味覚には亜鉛が深く関係していて、食事の内容が偏り亜鉛が足りなくなると味を感じにくくなります。また、持病があり薬を飲んでいる人は、薬の影響で亜鉛が排出されやすくなり、味覚が変わることがあります。

年齢や体調、普段の健康状態や飲んでいる薬で、同じものを食べても感じ方が大きく変わってくるのです。

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