【シゴトを知ろう】パン職人 編

進路のミカタ / 2019年8月19日 12時7分

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毎日、焼きたてのパンを提供する街のパン屋さん。おいしいパンづくりには職人の手仕事が欠かせません。今回は、山梨県の製パン店「サンクルー」の吉澤拓哉さんにお話を伺いました。

■毎日2,000個! 地域に愛されるパンづくり

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください。
 
主な仕事はパンの製造です。店舗では1日およそ2,000個のパンを焼き、販売しています。日々の生産管理の他、新しい商品の開発なども行っています。また店長として、お店のマネジメント(管理)の仕事もあります。販売スタッフへの指示・人材の育成などです。タイムスケジュールは以下のとおりです。

<一日のスケジュール>
5:30 出社・仕込み開始(粉から生地をつくり、発酵させて、成形する)
9:00 焼成開始(開店に合わせてパンを焼きはじめる)
10:00 開店(作って焼くを繰り返しながら、翌日の仕込みも並行して行う)
19:00 閉店(清掃や洗い物、片付けを行う)
19:30 帰宅

Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?
 
今は、本当にパン作りそのものが楽しいですね。職人になる前は、「誰がやってもできる」と思っていました。でも、やり始めるととても奥が深いことが分かりました。

一番大切にしているのは、おいしさを追求すること。街のパン屋さんは、とにかく地域密着で地域に愛される商品づくりが重要です。
例えば、この地域ではずっと海外産の小麦粉が主流でしたが、国産小麦を使った食パンを販売してみました。最初は全然売れませんでしたが、この味を求めて訪れるお客さんが徐々に増え、いまや毎日完売するほどの人気商品になりました。お客さんが食べたことのないパンを知ってもらって、おいしいと思ってもらえたときは、うれしいですね。


Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?
 
立ちっぱなしで、どうしても労働時間が長くなってしまうところが、この業界の大変なところではないでしょうか。そのために、なかなか人材が定着しない部分もあります。

でも、そこを変えるために、自分なりにいろいろアレンジをしています。例えば、自分の労働時間は「最大11時間」と決めています。従業員に対しても、シフトで時間を区切るなど、働きやすい店づくりを進めています。 

■経験を積んだ先にあった、パンの面白さ

Q4. どのようなきっかけ・経緯でその仕事に就きましたか?

実家がパン屋なので、「いずれは継ぐことになるのかな」と漠然と考えていました。パン職人になると決めたのは、大学4年の夏。単純にやりたいことがなかったのが本音です。大学卒業後に製パンの専門学校に1年通い、神奈川県内のお店で修行をはじめました。

2年目くらいまでは、朝も早いし、正直きつかったです(笑)。でも、基本が身について、自分で商品開発をするようになって変わりました。自分が開発したコンビーフとポテトのパンが、毎日100個以上売り上げる人気商品になったりして、すごくパンづくりが面白くなりました。

29歳になったとき、その経験を地元で試したいと思い、実家の製パン会社に入り、今に至ります。 
 

Q5. 大学・専門学校では何を学びましたか?

大学では経営学を学びました。ゼミのテーマは経営戦略。今は店舗運営をする立場なので、少しは役に立っていると思います。また、学内にオールラウンドサークルをつくったり、10カ月間カナダへ留学したり、人と触れ合うことを重視してさまざまな経験を積みました。

その後入学した製パン専門学校では、1年間、パンの歴史やパンづくりの理論などを中心にに学びました。現場ではできない、パンを科学的にとらえることを1年間じっくりできたので、この経験も自分にはとても重要だったと思っています。
 

Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?

高校生のときは、夢やなりたいものはありませんでした。でも自分の性格上、サラリーマンにはなれないなと考えていました。人に言われたことをやることが得意じゃないんです(笑)。何かの形で自分で事業をしているだろうなと思っていたので、その通りにはなっていますね。

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