【シゴトを知ろう】学芸員 ~番外編~
進路のミカタ / 2020年3月25日 12時6分

山梨県・富士河口湖町教育委員会で、文化財担当の学芸員として働く杉本悠樹さん。世界文化遺産である富士山をはじめ、さまざまな文化財を守り、魅力を伝えています。この番外編では、杉本さんに伺ったお話の中から、学芸員の仕事をもっと理解できるトピックスをお届けします。
■近隣地域の学芸員と協力して調査をすることも
―― 業界内にはどんな性格の方が多いですか?
凝り性な人が多いと思います。とくに、コレクションが好きな人は多いですね。黒曜石や土器の破片を拾って集めたり、お菓子のおまけを集めている人もいます。私も音楽CDをたくさん持っていて、100枚単位で持っています(笑)。学芸員は、集積しているものを選り分けるという仕事も多いので、業界気質と言えるかもしれません。
―― 業界内の横のつながりはありますか?
県内の自治体で働く文化財担当職員との繋がりは多いです。ほとんど顔見知りだと思います。文化財の調査・研究は、一つの地域だけでは完結しません。そのため、他の自治体との連携は欠かせないんです。また、横のつながりの中で、仕事のノウハウを教わることも多いですね。
■多くの文化財に触れることでスキルアップできる
―― 一般の方に言うと驚かれる業界の常識はありますか?
日本の時代区分は、土器や陶磁器などの「焼き物」によって細かく分けられていることでしょうか。例えば縄文時代は、草創期・早期・前期・中期・後期・晩期という6つの時代に分けられますが、土器の形状などを見れば、さらに細かく50年刻みくらいで時代を分けることもできます。
これは、日本の土壌の中で一番残りやすいのが焼き物だからです。明治時代以降、発掘・分析が進んだ結果、焼き物による「時代のものさし」が確立されてきたんです。
―― 業務で必要なスキルにはどんなものがありますか?
「Illustrator(イラストレーター)」を使って、発掘した土器をデジタルトレース(図化)したりと、パソコンを使う機会は多いです。報告書や資料づくりでは、「InDesign(インデザイン)」を使ってレイアウトし、印刷用のデータを作成することもあります。
一番大事なことは、「いかに多くの文化財に接するか」ということです。文化財を通して多様な業務に関わっていけば、幅広いスキルが身についていくはずです。
■身近な文化財の魅力を発信していく
―― 業務をされてから、一番驚かれたことは何ですか?
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