【シゴトを知ろう】政治家 編
進路のミカタ / 2020年3月26日 12時4分

市区町村長や議会の議員など、地域や社会のために働く政治家。選挙のときに候補者が演説しているのは見たことがあっても、具体的にはどんな仕事をしているのでしょうか。今回お話を伺ったのは、神奈川県相模原市の市議会議員・鈴木晃地さん。全国最年少の25歳で政治家になるまでの経緯や、お仕事のやりがいなどについて伺いました。
■まちの未来を想像しながら、税金の使い道を提案
Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください。
市議会議員として、税金の使い方を精査し、市の事業がしっかり進んでいるかをチェックしています。まずは、市民の声に耳を傾け、まちの状況を実際に見る。そして、将来のまちの姿を想像しながら、税金の使い道を提案していくことが仕事です。
<ある一日のスケジュール>
6:30 辻立ち(街頭に立って、市政課題を訴える)
9:00 議会へ登庁 立場確認
9:30 本会議開始
17:00 終了
18:00 市民相談(まちに出て、困っている市民の話を聞く)
21:00 帰宅
Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?
1年間の市の予算は約5,000億円。さまざまな課題の解決のために、事業全体をチェックしながら使い道を考えます。これは、1人ではとてもできないこと。市民や専門家のみなさん・市の職員・他の議員たちの知恵を結集して、大きな課題を解決できることはやりがいです。
Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?
困っている人がいても、全ての課題がすぐに解決できるわけではありません。課題解決のために、さまざまな立場の人の理解が必要だったり、莫大な予算がかかってしまったりすると、なかなか前に進まない。そういうときはもどかしいですね。ただ、難しい課題でも解決に向けて取り組めるのはこの仕事の魅力だと思います。
■「福祉を変えたい」現場で芽生えた思いがきっかけに
Q4. どのようなきっかけ・経緯でその仕事に就きましたか?
介護福祉士を目指していた専門学校時代、並行して障害者施設などで働いていましたが、そこで職員が数年で辞める現状を目の当たりにしました。「制度を変えて、働きやすい業界にしたい」と思ったのがきっかけです。
当時は学者として制度を変える道を考え、専門学校卒業後に大学に編入しました。お世話になっていた教授の助言もあり、政治家になることで、福祉の現場への支援策をつくれることに気づきました。
政治家になると決め、議員秘書として働きながら大学院で公共政策を学び、卒業した年の市議会議員選挙に立候補し当選。現在2期目になります。
Q5. 専門学校・大学などでは何を学びましたか?
専門学校では、介護福祉士になるためのカリキュラムを修め、国家試験に合格。3年次に編入した大学では、健康福祉学部 社会福祉学科で学びました。医療系の学部も併設されたキャンパスだったので、福祉の制度はもちろん、医療的な目線を学ぶこともできました。
大学院では公共政策研究科に進み、憲法や民法といった法律から、経済学や統計学などを学びました。それまで福祉のことしか勉強してこなかったので新鮮でしたし、大学院で学んだことは、政策を考える上ですごく生きていると思います。
Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
高校時代はやりたいことがなくて、「行ける大学」を探していました。変化が訪れたのは3年の夏休み。介護施設にボランティアに行く機会があり、そこで利用者さんが見せてくれた、心の底からの笑顔に触れることができました。
利用者さんにとって何が最善か考えながら補助して、笑顔になってもらう。そんな介護の仕事に魅力を感じましたし、自分の性格に合っていると思いました。いち早く働きたいと思って専門学校に進みましたが、その時の思いは、今の仕事にもつながっていると思います。
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