【シゴトを知ろう】大工 編

進路のミカタ / 2020年6月8日 12時6分

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設計図に基づいて、住居や建物を造る大工さん。確かな知恵と技術が必要とされる仕事です。何十年も形に残る建物を作る大工のやりがいなどについて、株式会社ユニヴァーサルの長尾賢一さんに伺いました。

■体力勝負じゃない、知識や経験の生きる仕事

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください。

大工の仕事は力仕事のイメージが強いと思いますが、依頼を受けてから完成するまでを担うため、設計図を元に建て方の提案をしたり、現場の進行管理や総監督的な業務など、さまざまな仕事があります。

職人は一つの現場で作業を行いますが、私の場合は会社の代表として複数の職人を抱えて、いくつかの現場を並行して進めているため、現場の仕事以外にも、営業や資材発注・打ち合わせなどの業務があります。勤務時間は日によって異なります。

 <1日のスケジュール>
 8:00 事務所へ出勤
    現場へ出向き進捗確認、軽作業
 12:00 合間の時間で昼休憩
    事務所に戻り見積り作成など事務作業
 19:00 帰宅

Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?
 
私はリフォームの案件も多く、お客様の抱えている不便さや悩みを聞いて工法を提案し、思惑通りに解消できた時はやっぱりうれしいですね。

設計図は設計士が作りますが、「ここにこれをつけた方が便利」とか、「どうしたら住まいがかっこよく見えるか」など、細かい部分についてお客様と話をしながら要望を汲み取って提案し、実際の施工となります。一人一人に合った方法を自分の経験や知識を元に提案し、喜んでもらえることがやりがいですね。
 
 
Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?
 
身につけなければならない技術や習得すべき知識が多いので、大変な職業とは思います。私も最初の3年間はひたすら勉強でしたが、日々できることが増えていくので楽しかったですよ。

体力面だけでみれば、中高年になると働きづらくなるという印象をお持ちの方もいるかもしれません。しかし、経験を積んで技術を身につければ、現場の指揮などの形で長く働けます。建築物は形状や状況がそれぞれ違っていて、リフォームや修理などの場合は知見のある人でなければ判断や指示ができないためです。

■「職人になるなら大工」 尊敬する人の影響で将来を決めた

Q4. どのようなきっかけ・経緯でその仕事に就きましたか?
 
高校生の頃には、おぼろげに何かの職人になる道を考えていたのですが、友人の一家が代々大工をしている家で、彼の家族には大きな影響を受けました。

彼の父親から「職人になるなら、家づくりで全ての業者をまとめられる大工がいい。大工を目指せ」という話を聞きました。自分の仕事に誇りを持っている姿がかっこよくて、電機・配管・塗装など、あらゆる職人が関わる家づくりにおいてそのトップが大工なら、大工になろうと思いました。
 

Q5. この仕事のために何を学びましたか?
 
素人からの現場スタートだったので、初めは掃除から始まりました。若手の頃は、覚えることがとても多かったです。木材の加工法や組み方のような職人としての技術の他にも、電気の配線や配管・法律など、本当にたくさん勉強することがあります。

また、一軒家と店舗では作り方も違います。どこをゴールにするかによって、求められるものも変わりますが、私は週6日、時には車で1時間ほどかかるような離れた現場にも行き、朝8時から働いてひたすら勉強する日々でした。これまでに増改築相談員と、二級施工管理技士の資格を取得しています。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
先ほどお話しした大工一家の友人の影響で、高校生の頃には、すでに大工になりたいと思っていました。高校2年の夏休みにアルバイトで大工の職場を体験させてもらったのですが、作業の他に「建前」(家の骨組みができた時に行うお祝い)もあったのですごく楽しくて、やはり大工になろうと決めました。進路を早々に決めたことで、高校生活を思いきり楽しむ口実にもなりましたよ。

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