【シゴトを知ろう】大工 ~番外編~

進路のミカタ / 2020年6月9日 12時11分

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高校2年生の頃にはすでに大工になることを志していたという長尾賢一さん。高校卒業後すぐに大工に弟子入りして経験を積み、現在は独立して株式会社ユニヴァーサルの社長として活躍しています。そんな長尾さんに、大工業界の裏側について伺いました。

■形にできないものはない!ポジティブな発想で建てる

―― 大工ならではの癖や習慣は、何かありますか?

日常の中でも長さの単位が「尺」になってしまうことは癖の一つだと思います。建築業界は寸法が尺貫法で、長さの単位は基本「尺」を使います。新人の頃、「そこの3尺くらいの切れ端持ってきて」と言われても、どれを渡せばいいか分かりませんでした(笑)。当初はセンチメートルに置き換えて考えるようにしていましたが、今ではすっかり尺の感覚が身についたので、逆に日常生活でもつい尺で長さを考えてしまいます。

―― 大工業界の人はどんな性格の方が多いですか?

ポジティブな人が多いと思います。例えば現場で、無理難題があったり、何かハプニングがあったときなどに「どうにかするしかねえべ!」といった感じで、みんなで取り組む雰囲気があります。

お客さまの要望を形にすることが難しいことは、実は多々あるんですが、そんな時はどうにかしてアイデアをひねり出します。これまでの大工人生の中で、形にできなかったことはないので「きっと今回もできるはずだ」って、私は毎回思っていますよ。

■一匹狼タイプが多いけれど、仲間で助け合う部分も多い

―― 業界内の横のつながりはありますか?

横のつながりは強い方だと思います。大工は一人前になると独立する人が多いのですが、その中で仲間がいて、仕事の状況によりお互い助け合ったりしています。急ぎの案件があるときに外注として依頼したり、キャパシティや得意分野によって自分のところで受けられない仕事を仲間が受けられないか聞いたりします。

個人的にはそのネットワークをもっとうまく回せたらと思っており、私の会社は大工を社員として雇用する体系にしました。職人を抱えている分、依頼する側は安心して発注できますし、大工にとっては安定して十分な給料がもらえるようになるので、みんなにメリットがあると思っています。


―― 仕事を始めてから、驚かれたことはありますか?

私は大工の経験しかないので違和感なくやってきていますが、サラリーマンと考え方が違うと感じたのは給料の条件がさまざまなことですね。同じ大工でも月給や日当など形態もそれぞれ違いますし、一日一日「今日の仕事」という単位で仕事をしているので「残業」という概念が若い頃はあまりよく分からなかったです。

大工は働き方を選べることも利点かなと思います。どこまで自分の技術を磨くか、急ぎの仕事をどこまで対応するか、何日稼働するかなどは自分で決められます。頑張った分だけ給料に反映されるのは分かりやすいですよね。 

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