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“頂き女子りりちゃん”題材の映画制作決定 獄中の本人とも対話・当事者達の視点で描く

モデルプレス / 2024年10月23日 20時0分

立花氏は「映像化に際し、犯罪行為を美化したり犯罪者をまつりあげる意図はありません。事件の背景と構造を読み解き、作品を通して広く知ってもらうことが、類似事件の防止や、社会問題の認知・改善に繋がると考えています」とコメントを寄せた。(modelpress編集部)

◆立花奈央子氏(プロデューサー)コメント

渡邊さんに初めて会った日。「担当のどこに惹かれてたの」と恋バナの気分で何気なく尋ねたら、甘くも芯のある声で「この人ならホストクラブを、歌舞伎町を変えてくれると思ったから」と返ってきて、大きな衝撃を受けました。折しも私自身も業界や街のために何ができるか考えを巡らせていたタイミングでもあり、その視点に興味を持った私は、彼女が生き直す様を撮り続けよう、とその場で決めたのです。

ドキュメンタリー写真のつもりでいた当初の想定をはるかに超えた規模になりましたが、私と渡邊さんを繋いだ原点は変わりません。人の幸せを祈り、そのために世界を変えたいという願いです。逮捕前の渡邊さんは、担当を通して思いを実現させようとしていました。今は、自分自身と向き合いながら限られた通信手段で作品を発信し、手探りでも自分の手で思いを届けようとし続けています。これほどの事件ですから、必ず誰かが映画を作ってくれます。経験もお金も力もある人たちがきっとうまくやってくれることでしょう。だけど、渡邊さんの思いを一番純粋な形で作品にできるのは、一部始終を内側から見てきた自分たちしかいない、と自負しています。

映像化に際し、犯罪行為を美化したり犯罪者をまつりあげる意図はありません。事件の背景と構造を読み解き、作品を通して広く知ってもらうことが、類似事件の防止や、社会問題の認知・改善に繋がると考えています。今の私が在るのは、縁と機会に恵まれてきたからにすぎません。だから、恩返しのつもりで、真摯に制作にあたっていきます。

◆小林勇貴監督コメント

まず最初に、私の7年前の撮影で起きた過ちについて改めて深く反省し、その経験から学んだことについてお伝えしたいと思います。私の過去の映画制作の現場で起こった問題は、根本的にはチーム全体の「コミュニケーション不足」によるものでした。監督(のイメージ)に忖度して予定にない危険な行為をする俳優、プロデューサー(のイメージ)に忖度して芝居を止めない監督、監督(のイメージ)に忖度して芝居を止めないプロデューサー。コミュニケーション不足のまま突き進み、各人に持つイメージに対して忖度をして、予定にないことが発生しても誰も止めることができない。三者間の忖度に巻き込まれた当時未成年の俳優に対して配慮に欠けた判断。この点に関して、私は責任を重く感じ、問題の解決に向けて真摯に取り組んできました。具体的には、撮影現場での事前の確認、透明なコミュニケーションを徹底するために、アメリカで映画制作者たちにインタビューを敢行し、そこで学んだ映画制作現場の安全管理や、チーム内の対話技術を日本の現場でも導入するよう日々励んでいます。

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